伝統で生きるくじらびと
インドネシアの小さい漁村。顔のシワが深い村人がインタビューに応じるドキュメンタリー。 鯨漁は命懸けであり風習や儀式、しきたりを重んじる村人の生活が紹介される。 鯨と戦うために作られる舟には村人の魂が込められている。刺さった銛にもがく鯨。その壮絶さは自然の厳しさと命の尊さを教えてくれる。 2022.12.20
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インドネシア・ラマレラに400年続く勇壮な鯨漁の様子を捉え、自然とともに生き、命に感謝を捧げ、村人全員でいただくという共生の文化を描いた作品。インドネシア・ラマレラ村。人口1500人の小さな村。住民は互いの和を最も大切なものとし、自然の恵に感謝の祈りをささげ、言い伝えを守りながら生活をしている。中でもラマファと呼ばれるクジラのモリ打ち漁師たちは最も尊敬される存在だ。年間10頭獲れれば村人全員が暮らしていける。ともすれば死と隣り合わせの鯨漁で、それでも彼らはモリ1本で巨大なマッコウクジラに挑む。子供たちは彼らの姿を見て、自分もラマファになりたいと夢を見る。そうして400年、ラマレラの人々はここで暮らしてきた。2018 年、ラマファのひとり、ベンジャミンが漁の最中に命を落とした。家族も村民も深い悲しみに暮れる中、父で舟作りの名人・イグナシウスはバラバラになりそうな家族の結束の象徴として、伝統の鯨舟を作り直すことを決心。1年後、彼らの新しい舟はまだ見ぬクジラを目指し大海に漕ぎ出す……。
(C)Bon Ishikawa
インドネシアの小さい漁村。顔のシワが深い村人がインタビューに応じるドキュメンタリー。 鯨漁は命懸けであり風習や儀式、しきたりを重んじる村人の生活が紹介される。 鯨と戦うために作られる舟には村人の魂が込められている。刺さった銛にもがく鯨。その壮絶さは自然の厳しさと命の尊さを教えてくれる。 2022.12.20
臨場感が凄い。まるで自分もそこに居るかのよう
星5つ(4半なのは誤操作です) 長い年月をかけて記録されたドキュメンタリー映像が、構成によって映画として上映された作品。その圧倒的な説得力と猛烈な生命の繋がりに、訳の分からない泪が溢れてくる。 命とは猛烈なものだとハッと気付かされ、 それらを生かす広大な海の囁波が、優しく静かに背中を押してくれる。
物質的な豊かな生活を経てなおこの地に根を張ることを選んだひとがいる。豊かさと引き換えにお金に追われる生活。豊かとは。月並みだけれど改めて自身に問いかけたい。
捕鯨に生死をかけ生きる村人のドキュメンタリー
冒頭の「クジラはとどめを刺されたら目を閉じる」というくだりがすごく印象的だった。 ナレーションなし、会話の和訳や音楽も必要最小限で没頭できた。 幾度となく出てくるドローンによる空撮の森や海の自然の映像が圧巻! 後半の鯨漁のシーンは臨場感と緊張感があり、音も凄くてこちらも体に力が入りグッと息を呑んで観入った。 鯨が船を攻撃してくるとか、仲間が襲われたら必ず助けにくるとか、村の人が鯨は賢いと言っていたけどその実態に驚いた。 モリをつく時に鯨の目を見てはいけないとラマファの人が言っていたが、なんだか素人の自分にもわかるような気がした。 劇中にも何度か出てくる鯨の目は、本当になんとも言えない目をしていた。 伝統や言い伝えを大切にする村の人たちが、鯨に感謝しながらも命懸けで鯨と闘う姿は一見の価値あり! 家から上映してる劇場が遠くて、観ようかどうしようか迷っていたけど、わざわざ観に行って良かった!
海を題材とした小説の映画化はヘミングウェイの[老人と海]やメルヴィルの[白鯨]などしばしば映画化されている。小物から大物へ挑戦して行くのは人間のもった習性かもしれない。大きな動物鯨の中でも獰猛なマッコウクジラを狙って出漁する村人を題材にしたドキュメンタリー映画である。ドローンの空撮、船上撮影、水中撮影を酷使した美しい作品である。長年にわたる村民に接して撮影され生活の糧が見えてくる。そして待ちに待った年間何頭の捕れない鯨漁が始まると迫力ある画面に釘付けになる。果たして私は鯨それとも漁師のどちらを応援していたのだろうか。