真夜中になると博物館の展示物が動き出す、ベン・スティラー主演の人気アドベンチャー『ナイト ミュージアム』シリーズ最終章となる第3弾。本作が遺作となったロビン・ウィリアムズや、オーウェン・ウィルソンらおなじみのキャストに加え、ベン・キングズレーが新たに参加。監督は前2作に引き続き、ショーン・レヴィが務める。アメリカのニューヨーク自然史博物館で展示物たちに命を吹き込んできたエジプト王の石版の魔力が消えかけていた。博物館の仲間たちが2度と動けなくなるのを恐れた夜警のラリー(ベン・スティラー)は、石版の謎を解く鍵を求め、ロンドンの大英博物館へ仲間たちや息子ニッキーを連れて向かう。どうにか潜入に成功した彼らだったが、恐竜の化石に突如襲われる。救ってくれたアーサー王伝説の騎士ランスロットらと大冒険を繰り広げ、彼らはロンドンの街にまで飛び出していく。
配給:20世紀フォックス映画
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命を宿した自然史博物館の展示物たちが、自らの意思に反して暴走してしまうという異常事態が発生。原因は魔法の石版が錆びたように変色している事だと突き止めたLarry(Ben Stiller)は、Ahkmenrah(Raimi Malek)の両親が展示されている大英博物館へと飛ぶ。
◆ If anyone disturb this tomb, the end will come.
古代エジプトのファラオAhkmenrahの石版が持つ魔力によって命を宿された展示物たちが、夜な夜な動き回るアメリカ自然史博物館の裏側を描いたファンタジーコメディシリーズの最終章。作品の肝である魔法の石版に秘められた謎がついに明かされます。
自然史博物館の展示物たちに生命を与える力を持った不思議な石板に突如生じた致命的な異変。その謎を探るため、一行は海を渡り英国の大英博物館を訪れます。
過去の二作品でも活躍したJedediah(Owen Willson)とOctavius(Steve Coogan)のミニチュア模型コンビや、悪戯好きのオマキザルDexterが今作でも大活躍。
一方、前作ではあまり出番が無かった自然史博物館のリーダー的展示物であるTheodore Roosevelt(Robin Williams)の蝋人形が、今作では満を持して大暴れしてくれたのは嬉しいポイントです。
◆ Dum Dum got a new Son Son!
大英博物館へと舞台を移した今作にも、魅力的なニューカマーたちが登場します。ティラノサウルスの骨格標本(レックス)に対抗するように現れたトリケラトプスの骨格標本。人懐こいレックスとは違い、出会い頭に突進を仕掛けてくる暴れん坊です。
そんな暴れる彼を制圧したのが、今作の厄介者であるSir Lancelot(Dan Stevens)。英国を代表する騎士道物語『アーサー王伝説』における裏切りの騎士が今作を掻き回す役割を担っていますが、ヴィランというよりもおバカキャラという立ち位置。シリーズ作品の中で最も平和なコメディ作品です。
キャメロットに辿り着いたSir Lancelotは、しっかり王妃グウィネヴィアをアーサー王からかっぱらおうとするのですが。飛び込んだのは舞台『キャメロット』を上演していた劇場。カメオ出演したHugh Jackman(劇中劇でアーサー王役を演じた本人役)との掛け合いが(代表作『X-MEN』のオマージュが特に)最高でした。
掛け合いといえば、今作では主演を務めているBen Stillerが一人二役に挑戦。主人公の夜間警備員と、彼を模して造られたネアンデルタール人の展示物がコミカルなやり取りを披露しています。Larryの事を父親だと思って懐いたり(その後つめたく突き放される)、彼の実子であるNick Daley(Skyler Gisondo)に対抗心を燃やしたり、なぜか大英博物館の女性警備員と恋に落ちたり、印象的な絡みが多いキャラクターでした。
◆ You done your job.
It's time for your next adventure.
人気シリーズの最終作で描かれていたのはマクガフィンの由来だけではありません。石版の継承と、それを通じて世代交代にまで触れられていました。
Ahkmenrahが彼の両親と。Larryが高校卒業を控えた息子のNickと。二組の親子がやり取りする姿は非常に微笑ましく、子育て世代には刺さるものがありました。わちゃわちゃしたファンタジーアドベンチャーだけで終わらせない、ファミリー向け作品としてよく出来た構成だと思います。
Ahkmenrahの決断を皆が温かく受け入れる姿。大英博物館の若い警備員に今後のことを託すセリフ。そして、特別な友人たちと最期の別れの言葉を交わすシーンには思わずグッとこみ上げてくるものがありました。
博物館ならではの《特別展》という形で締めくくられたラストシーンは小粋な演出。最後まで夢がある作品に感動です。
〝magic never ends.〟