記録
黒塗りにはされたけど、原本は改竄されたり、廃棄されたりしてないんだよね。未だ、政府は謝罪してないし、容疑者に対する拷問を容認するような人も少なくないようだが、アメリカの方がまだいい。わが国の入管による人権侵害、それが人権侵害だとは思わない日本人の多い風潮に、恐怖。
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2005年、弁護士のナンシー・ホランダー(ジョディ・フォスター)はアフリカのモーリタニア出身、モハメドゥ・スラヒ(タハール・ラヒム)の弁護を引き受ける。9.11の首謀者の1人として拘束されたが、裁判は一度も開かれていない。キューバのグアンタナモ収容所で地獄のような投獄生活を何年も送っていた。ナンシーは「不当な拘禁」だとしてアメリカ合衆国を訴える。時を同じくして、テロへの“正義の鉄槌”を望む政府から米軍に、モハメドゥを死刑判決に処せとの命が下り、スチュアート中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)が起訴を担当する。真相を明らかにして闘うべく、両サイドから綿密な調査が始まる。モハメドゥから届く手紙による“証言”の予測不能な展開に引き込まれていくナンシー。ところが、再三の開示請求でようやく政府から届いた機密書類には、愕然とする供述が記されていた……。
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黒塗りにはされたけど、原本は改竄されたり、廃棄されたりしてないんだよね。未だ、政府は謝罪してないし、容疑者に対する拷問を容認するような人も少なくないようだが、アメリカの方がまだいい。わが国の入管による人権侵害、それが人権侵害だとは思わない日本人の多い風潮に、恐怖。
モーリタニアとは、アフリカ北西部にあるイスラム共和国らしい。 ここから1人の男がアメリカ政府に拘束される。 そして、9.11テロの首謀者の1人として、キューバの米軍基地にある収容所に14年間も投獄される。 この映画は、テロの重要参考人とはいえ、人権を無視した拷問により、事実とは異なる自白を強要された被告が描かれています。 9.11テロの首謀者でっち上げるアメリカを訴え、無実を勝ち取った暴露本に基づく実話。 こういう映画が作られるのもアメリカらしい。 エンドロールで流れるボブ・ディランの曲が見に染みました。
大きな理不尽。 ずっしり重い理不尽。 取り返しがつかない。 無実の人が殺されたかもしれない世界。 とんでもない世界である。 許してはいけないと強く思う。 ジョディフォスターは立ち上がった。 ジョディフォスターにはジェンダーを超えた人間性が滲む美しさがある。それは歳を重ねても変わらない。 この話の映画化には大きな意味がある。 是非、真実を世界に見せるべきである。 それだけではなく映画としても面白かったよ。 関係ない話で恐縮だが、 先日007のパンフレットを買いに売店へ行った。 オレ「ゼロゼロセブンのパンフレット下さい」 若い子女の子の店員さん「は?」 「いや、ゼロゼロセブン」 「こちらでよろしいでしょうか?」と現物を出してくる。「はい。そうです」。女の子は「ダブルオーセブンですね」と言いながらレジを打つ。商品を受け取り映画館を出る。 しばらくして立ち止まりこう思う。 その言い直しいる? 確かにその方が正しいかもしれないし実際にそうなんでしょうがゼロゼロセブンでじゅうぶん分かるし自分の正しさを主張する感じで客に恥をかかせるだけではないか。一瞬わからなかったのはお前の言い方が悪いと言わんばかりだ。往年オールドファンはゼロゼロセブンで言ってきているしいつまで経ってもゼロゼロセブンはゼロゼロセブンなのだ。と小さな理不尽に心の中で憤慨していた(笑)理不尽ですらないのかもしれない(笑) この映画を見た後、小さい自分を恥じた。 正しく生きようと心に誓った。
国がその気になれば人権蹂躙なんて赤子の手を捻るかのようなもの。モーリタニアもアメリカの言いなりだし、アメリカも世論の感情で法の正義も捻じ曲げる。 驚いたのは、勝訴してからもさらに7年オバマ政権が解放を認めなかったこと。
あのテロは許されることではなかった。 でも、容疑者を恣意的に監禁することは許されるのか? グアンタナモ収容所で何が行われていたのかが世界に報道された時、ゾッとしたのを覚えている。 自由を標榜するアメリカがこんな事を? 映画では、弁護側も検察側も双方が、テロに対する憤りと法の正義の間で板挟みになる。 裏切り者と呼ばれても間違いを間違いと言う勇気はどこから来るのか。 法律を神のように絶対視する描写があるが、とてもアメリカらしいように思う。
米国の9.11の容疑者に対する国家的な罪と、それに対する勇気ある人々を描く、意欲作品。ジョディ・フォスターはじめ素晴らしい役者さんたちの熱演により、今後長きにわたって注目される「名画」となるだろう。 副題として「黒塗り」とあるが、一番印象に残った、と言うより衝撃を受けたのは、MFR(Memorandum For Record)という、拷問の内容の克明な記録の存在だった。記録の廃棄、改ざん、隠ぺいならまだしも、不利な情報をなぜ公式な記録として残したのか。米国の制度と、その信仰にも近い法律の精神に、ますます興味が湧いている。 この頃は、日本の配給会社による映画の邦題、公式サイトやパンフレットでのコメントに注目することが多い。堤未果氏のコメントは、感想に終始せず、「是非観てほしい」と多くの人に鑑賞をうながすもので好感が持てた。一方、佐々木俊尚氏が、国家の不正についてどう感じられたのかはわからなかった。
俳優の演技と安定の演出でなんとか観られるが、何度も 睡魔に襲われ、スレスレのところジョディ・フォスター の存在感で救われた感じ。 ただ俳優皆さんは抑えめ演技で、有りがちな熱演もなく 盛り上がる演出や音楽もない。 それも作品の狙いなのだろう。 アメリカよくある冤罪と告発モノ。 アメリカには人権派弁護士という人がいる。 友達が少なくなっても、その信念と冷静さでひたむきに 仕事をする生き方は、教科書よりためになる。 やはり冤罪晴らしは粘り強さと頭脳が大切。 それは容疑者にもいえる。 本作は実話に基づいているので説得力はあるが、容疑者 が手記を書く事ができた点がポイントである。 知らない分からないではなく、時系列で出来る限り克明に 事実を記す事で明らかになる部分に注目される。 弁護士もその点に助けられている。 容疑者は十代で留学して法に守られる国の正当性を信じた と裁判で述べる姿に、これ以上の訴えはないのかもしれ ない。 アメリカの極端過ぎる思想。 生きづらくなるのは己のせいかアメリカのせいか。 自由の国には永遠に付き纏うテーマである。
映画の前にNHKでドキュメンタリーやってて、TBSラジオのセッションで取り上げられて本人のインタビューもやってて、ちょっと本編を見る前に知り過ぎてしまったかも知れません。 ドキュメンタリーでやっていたひどい拷問のシーンが怖かったのですが、映画では想像してたほどでもなかったかな。 この事件が明るみになった頃、メタリカやレイジアゲインストマシンが自分達の楽曲を拷問に使われた事を抗議し、訴えていたのを覚えています。 ドキュメンタリーに出ていた職員の中には、今でも彼の有罪を確信している人もいました。 何だかこの映画見てる限りでは、取調べで全てを話さないような感じがちょっとモヤモヤしました。 嘘を言って、それを追及されたら認める、みたいな姿勢が信用できない感じがして。 最初から全てを正直に答えていたら、もっと何か変わっていたのでは?とも思ったり…。 とにかくアメリカ人にとっては911のテロは絶対に許しがたく、何が何でも誰かを罰したかったんでしょう。 アメリカでつい数年前にこのような非人道的な事が行われていたのは驚きでした。 でもそんな中でもフレンドリーな看守がいたり、人権派の弁護士や良心ある検事がいた事は救いです。
事実に基づく話だと言うこの映画。だとすると一体表に出てこない、真実を捻じ曲げられた事柄は今までどの位あるのだろうかと思わされる映画でした。
この映画、ベテラン弁護士が手腕を振るい冤罪から容疑者を救う。ジョディ・フォスターの剛腕ぶりが軸に展開されるものだと思っていた。しかし違う。アフリカ北西部のとある青年が9.11テロの首謀者の容疑として米政府がキューバの米軍基地にある収容所に14年間投獄される。その執拗な拷問、不正自白の強要の様相がメインとなる。1人の青年の真実に基づく手記が身を結ぶがあってはならない人権無視に目を覆う。 別映画「ある人質 生還までの398日」を思い出す。イスラム国にデンマーク人記者が拘束され冷酷な拷問を受ける。人質に着せられるオレンジの服は辛い思いがよぎる。この別映画のテーマは欧米国から発せられる「テロに屈しない」であったが本作の米政府による執拗な拷問はそれと変わらない。 2023.5.15