愛能う限り
starstarstarstarstar - 3年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
母性とは
一組の母と娘を中心として
何組もの母娘の関係性が描かれる
戸田恵梨香演じる母は自身の母親から無償の愛を受け、母が大好きで、母のために生きていた。
だから母が何よりも大切で自分の娘させえも母を喜ばせる小道具でしかなった。
自分の娘にも無償の愛を注ぐ母を見て娘に嫉妬し、母を喜ばせるために娘を利用し、いつまでも娘でいようとした。
母の死後は義母の娘にもなろうと努力し、義母に楯突く娘を窘めることも当然と思っていた。それは封建的な家庭環境も相まって。
母性を持てずに母になってしまった。
一方で永野芽郁演じる娘は母に触れて欲しくて、褒めて欲しくて、必死に生きてきた。
他者の気持ちを考え、可哀想な人には施しを与え、母を守ろうと義母とも戦った。
娘はただ母から無償の愛が欲しかった。
無償の愛をくれる祖母のことが好きだったからこそ、自分の存在のせいで祖母を失い、母を悲しませてしまったことに罪の意識を感じて命を断とうとする。
2人とも娘として母からの無償の愛を欲していた。
田所が書いた薔薇の絵のように
命が終わる最期になって美しさを感じ
ようやく母は母性を手にしたのかもしれない。
初めて娘の名前が呼ばれたあの瞬間に
母娘として存在が生まれたように思う。
ストーリーとしては母と娘それぞれの視点から主観的に語られるため何が事実かは定かではない。
でも内容はシンプルで、母は自分の母からいつまでも無償の愛が欲しかったし、娘もまたそれは同じだった。
でも母は、娘のせいで母を失い、娘のせいで義母に小言を言われ続け、娘のせいで母になれなかった。
娘は母に疎まれ、祖母に疎まれ、自分のせいで祖母を失った。
誰の視点で見るかによって真実が異なるだけで、すべてある意味真実に違いなかった。
母から見れば娘を抱きしめていたんだろうし、
娘からしたら首を絞められていたんだろうし。
(事実としては母が娘の首を絞めている)
正直、登場人物全員が気持ち悪い
まとわりつくような気色の悪さを放ってる
娘を肯定し続けて歪ませた母
母を愛して娘を愛せなかった母
母から無償の愛をいつまでも求める娘
他者のことを慮れない義母
卑怯で誰よりも弱い夫
美化された過去に縋る夫の幼馴染
色んなベクトルに愛が注がれ
ある母娘では愛が一方通行になっていた。
でも、大地真央が願ったように、戸田恵梨香と永野芽郁の間にも母娘の関係性は続いてた。
他者へ施しを与えることに正義感を持つ傲慢さも、自分のことを愛する自己愛の強さも、母と自分を同質化しようとする姿は親子であることの証左に他ならなかった。
この物語は、
ずっと娘でありたかった母と、
これから母になろうとしてる娘の話。
母性は一方的に与えるものではなく
与え与えられ初めて成り立つものなのかもしれない。
自分が母でも娘でもない男性という立場だから理解できなかったのかもしれないが、母性は"呪い"のようにも見えた。
原作とはまた違う印象で、
原作にある中盤での展開がごっそりなかったが、再構成され再解釈された映画は受け取りやすく見やすくなっていたし、小説の中である仕掛けも違う形で再現されていて見事だった。
また、何より戸田恵梨香や高畑淳子が演じる母が恐ろしかった。いい意味で。
人を嫌悪するような、蔑みの目が娘と同じ感情にさせた。
たぶん母性から縁遠い人は理解できないし、母性を近くに感じすぎてる人は気持ち悪くなっちゃうような映画だった。
そういう意味ではリアルで生温かい映画だったのかもしれない。
ジャパンプレミアにて
starstarstarstarstar - 3年前
ジャパンプレミアでいち早く観ました。
母性ってなんだろう。愛ってなんだろう。と考えさせられる作品です。結局は一つの答えは見つかりませんでしたが‥‥でも母性や愛は人それぞれの形があるので正解が見つけられるほど簡単なものではないと思いました。
… 続きを読む
ジャパンプレミアでいち早く観ました。
母性ってなんだろう。愛ってなんだろう。と考えさせられる作品です。結局は一つの答えは見つかりませんでしたが‥‥でも母性や愛は人それぞれの形があるので正解が見つけられるほど簡単なものではないと思いました。
とにかく戸田恵梨香さんの演技が凄まじかったです。母と接する時と、それ以外の人と接する時の表情が全く違います!!
本当に115分の間にコロコロ表情が変わります!!
戸田恵梨香さんの演技も凄かったですが、永野芽郁さん、高畑淳子さん、大地真央さんなど素晴らしい役者さんばかりなので、まさに演技合戦という感じでした。高畑淳子さんの歳の取り方やセリフ回しは圧倒的でした。
見る人によって受け取るものが違う映画になると思います。ストーリー、役者さんはもちろん音楽も素晴らしいので是非ぜひ!!!!!
演技は見応えあり。
starstarstarstarstar - 3年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
湊かなえさんの小説とは縁がないが映画化された作品は
数作観た。
原作を読んでいないので無責任かも知れないが、成功して
いたのは中島哲也監督の『告白』だと思う。
演出や編集などミステリアスで最後まで魅了された。
本作は原作者が脚色された台本を認めたのだろうか?
予告編を観て期待した。
ところが本編が始まり予告編にあった(自殺か他殺か、
はてさて)の謎は、あっさり三面記事の他者であることが
観客にわかってしまう。
その時点でこの映画はもうミステリーでもなければサスペ
ンスでもない。
母の証言娘の証言ふたりの真実と観点が替わる、芥川龍之介『藪の中』スタイル(湊かなえさんの定番スタイル?)
で何を語りたいのか期待するしかない。
湊かなえさんの話に登場する方々は、どこかステレオタイ
プなので感情移入が、し易いのかも知れない。
親近感があるというか。
本作もプロテスタントの母と娘。自己犠牲の母と、いつま
でも子供で居たい屈折した娘。
(ああ、プロテスタントの人で見たことある、いるいる
こういうプロテスタントの人達。)
学生運動を美化し正当化する輩達。
(ああ、いたいた。こういう人達に説教されたこと昔に
あった。)
ボケて不自由になるまで、言葉の暴力が盛んな姑。
(自分の子供達からは絶対介護されない、可哀想な母。
介護現場で何百人目撃したか。)
分かり易いキャラクターとエピソード。
だからこそ観客は話にのめり込めるのだが。
結局のところ、母性について語りたかったようだが、
何なんだか?
永野芽郁さんの大ファンなので初日、雨の中劇場に行きま
したが、役である主人公が
『母性は母が娘かどちらか。私はどちらがまだ分からない』という。
役どころは教師なのに、こんな愚かな事しか言えないのか?
それが本作のテーマ、ですよね?
(居酒屋で隣の席の男性客が串を空きグラスを入れたこと
を『串入れがあるから衛生的にそちらへ』と注意する
シーンがあるが、他人にはケチを付ける偏屈な性格と育ち
が伺える描写とみた。
自分を『私は真面目だから』というが、ただ性格ワルく
育っただけと、人は判断する。
ねえ、教師で、この人大丈夫?と不安にかられて映画どころではなくなってしまった。)
母性を語る前に、人は育ち。
それに、いつ気がつくのか。
そうだ、本作は監督が廣木隆一さん。
演技指導など俳優から最高の演技を引き出すのは長けて
います。どの作品も。
ただ映画はそれだけではない。
演技以外の映画的な要素が廣木作品はのペ~~~っとして
いて、この監督さん何がしたかったんだろうと何時も
終演、呆気に取られる。
母性って、何がしたかったの?
気分が悪い
starstarstarstarstar - 3年前
前半は超マザコンかつ、強迫性障害のような病的な感じを受け気色が悪かった。後半はましになったが、やはり気色が悪い。演者はさすがだった。特に高畑のおばさんのクレイジー感最高だった。
見て損した
難しくて重い
starstarstarstarstar - 3年前
何というか難しくて重いストーリーやったけど、内容は決して悪くなかった。戸田恵梨香、永野芽郁も良かったけど、高畑淳子が凄く良かった。