ひとつのレンガも…
starstarstarstarstar - 4年前
イマイチな邦題ながら、予想した以上に楽しめ、満足感の得られる作品。
まずキャスティングがいい。ジム・ブロードベントとヘレン・ミレンの演技がいい。女王を演じたり、腕利き諜報員を演じることもあるヘレン・ミレンが、今回は労働者階級の普通の(?)主… 続きを読む
イマイチな邦題ながら、予想した以上に楽しめ、満足感の得られる作品。
まずキャスティングがいい。ジム・ブロードベントとヘレン・ミレンの演技がいい。女王を演じたり、腕利き諜報員を演じることもあるヘレン・ミレンが、今回は労働者階級の普通の(?)主婦を嬉々として(?!)演じている(ように見える)。彼女は夫や息子たちに文句や小言ばかり言ってるのだけど、にもかかわらず、夫婦関係や親子関係の感じがなかなかいい。温和で無欲で飄々として、社会的弱者に無関心ではいられない主人公ケンプトンの人柄、さらっと息子をかばってしまう人柄もいい。彼の法廷での答弁は、一理(あるいはそれ以上)あるばかりか、ユーモアに溢れ、実話に基づくのでなければありえないような、およそ法廷には似つかわしくない、なごやかな法廷場面を楽しめる。
ちなみに筆者は、ケンプトンが絵を盗む場面が描かれないのはなぜだろう…模倣犯を防ぐためなのかな…などと思いながら観ていました。騙されました。
英国映画らしいアイロニーかつハートウォーミング
starstarstarstarstar - 4年前
本当の事実はもちろんあれこれ違うのだろうが、それにしても色々考えさせるようで考えなくても楽しめる、素敵な映画。
なんとなくほのぼのしたい人、少しは名画に興味ある人、60年代のロンドンが好きな人、是非ご鑑賞ください。間違いなく楽しめます。
ところで私史上No.1ラブストーリー映画は圧倒的にノッティングヒルの恋人であり、ロジャー・ミッシェル監督のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
「自転車に乗る少女」で結ばれる老夫婦
starstarstarstarstar - 3年前
庶民の生活向上を目論むお爺さんとそれに嫌気を指しているお婆さん。絵画を盗むことを除けば夫婦のよくある形だ。長女の死という共通の悲哀の過去を持つ老夫婦が話の中身。
お爺さんは、社会の弱者に利益をもたらそうと孤軍奮闘するところ、その息子が大仕事を成す。とても弁が立ち法廷でも偏った持論に笑ってしまう傍聴者たち。そこで勝負はあった。
2023.1.7
偽り
starstarstarstarstar - 4年前
優しくはないような…
優しい
starstarstarstarstar - 4年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
窃盗の話だし、家族には触れられない深い哀しみがあるし、生活は慎ましいし、裁判だし…
でも爽やかなBGMのおかげで終始温かい雰囲気。
私はあなたであなたは私。
こういう考え方だから、署名活動もするし差別も見過ごせない。
でも当座の生活はそれでは成り立たない。
夫としてはなかなか良い点数あげられないけど、
父親としては満点じゃないでしょうか。
だから息子も(やっちまうけど)元々とても良い子でした。
裁判もユニークなキャラクターによって
笑いの絶えないものに。
そんな中、夫婦の気持ちが本当に通った瞬間、
やっと奥さんが寄り添えた瞬間、
涙が溢れました。
素晴らしいお父さん!
日本だとめでたしめでたしにはならないでしょうがね。
それでも彼の希望が叶うまで約40年
かかっちゃったんですね。
素敵な親子の話でした。
Not guilty
starstarstarstarstar - 4年前
裁判員裁判だったから勝ち取れた無罪でしょうね!
奥さんに迷惑を掛けてばかりのケンプトン・バントンさんが、本編終わった後にもとても愛おしく感じました。
ロビンフッドは元運転手
starstarstarstarstar - 4年前
『ウエストサイド物語』が封切られた頃、ロンドンでゴヤの名画が盗まれる。国際的犯罪組織や元特殊部隊隊員によるプロの犯行と、当局は見立てるが、犯人は還暦を越えた元タクシーの運転手。この親父、温和そうな見かけとは裏腹にとても過激で、社会問題に対す… 続きを読む
『ウエストサイド物語』が封切られた頃、ロンドンでゴヤの名画が盗まれる。国際的犯罪組織や元特殊部隊隊員によるプロの犯行と、当局は見立てるが、犯人は還暦を越えた元タクシーの運転手。この親父、温和そうな見かけとは裏腹にとても過激で、社会問題に対する意識が高く政府に対して批判的な運動を起こし、一方夭逝した娘を偲んで戯曲を書いたりしている。家政婦をしている妻は、そんな夫の行動を、愛していつつ苦々しく思っている。盗んだ男の要求は、「年金受給者のBBCテレビの受信料を無料にせよ!」というものだった。ほぼ自首に近い形で事件は終結。法廷ですべてが明らかになるはずだったのだが。夫役ジム・ブロードベント妻役ヘレン・ミレン、共に名演。実話が元で、主人公の孫が製作に名を連ねる。手際良く話をまとめたロジャー・ミッシェルにとっては遺作になってしまった。とても英国的な出来事を描いた英国的な魅力に溢れる作品。為政者や階級格差に対するプロテストについては、モンティ・パイソンやケン・ローチ作品に通じるものがある。
ヘレンミレン
starstarstarstarstar - 4年前
ヘレンミレンが出るから見た。60年前のイギリスの暮らしが興味深い。テレビはダイニングじゃなくリビングにあるから、トレーに載せた夕食を膝の上に置いて食べるとか。家族みな、ずっとテレビ見てる。現代ではテレビを見ているのは老人ばかりだ。主人公はドンキホーテさながら、愛すべき隣人を社会が温かく受け入れた話。
悲しみへの向き合い方が違っただけ
starstarstarstarstar - 4年前
夫と妻の、娘を亡くした悲しみの向き合い方が違った。
悲しみを戯曲に詰め込み吐き出すことで乗り越えようとした夫と、墓にも行かず悲しみを内に押さえ込もうとした妻。悲しみが与えたダメージはおよそ計れたものではないが、2人ともにそれまでとは同じ世界… 続きを読む
夫と妻の、娘を亡くした悲しみの向き合い方が違った。
悲しみを戯曲に詰め込み吐き出すことで乗り越えようとした夫と、墓にも行かず悲しみを内に押さえ込もうとした妻。悲しみが与えたダメージはおよそ計れたものではないが、2人ともにそれまでとは同じ世界では生きれない一変した立ち位置から全く真逆の方向に進んだと言えよう。「グリーフ(悲しみ)はプライバシー」と叫んだ妻の気持ちはよくわかる。
軽快な音楽の中、皮肉たっぷりのセリフでシニカルな笑いか繰り広げられるが、悲しみの深いオーラが全体を包み込んでいる。亡くなった娘の写真(実際に亡くなった娘さん)が辿った運命と共に、最後に2人が辿り着いた答えを見守りたい。
あれ、ゴヤの絵画が何たら言ってたなあ。所詮、それら一連の流れはこの老夫婦の物語の付属品だ。
(どこに感情移入するかは見る人の生きてきた道筋によるものなので偏った感想なのかもしれないが、監督の力を入れているところはここだったような気がする)
(コレもまた偏った見方なのかもしれない。悪しからず。すみません笑)
language!
starstarstarstarstar - 4年前
なにかとおしゃべりな主人公に少々疲れてきた中盤から徐々に動き出す展開。
法廷シーンでピークに達するトーク。
面白かったー。