身内との戦いが一番きつい
starstarstarstarstar - 2年前
ジョージアのパンキシというところは、ムスリムの移民が多く住んでいて、チェチェン紛争の頃はテロリストの巣窟のように言われ、そのイメージが未だ払拭出来ていない。実は自然豊かな土地。現状を変えて行こうとゲストハウスの女将が観光協会を作るという実話… 続きを読む
ジョージアのパンキシというところは、ムスリムの移民が多く住んでいて、チェチェン紛争の頃はテロリストの巣窟のように言われ、そのイメージが未だ払拭出来ていない。実は自然豊かな土地。現状を変えて行こうとゲストハウスの女将が観光協会を作るという実話。そこから5年、コロナもあって、ウクライナ侵攻もあって、今のパンキシはどうなっただろう。失業率90%とか。実際、シリアに戦士としてリクルートされる若者も多い。だから観光で、と女たちが立ち上がったのだ。子どものために女は強くならなくては、って。しかしアボがポーランド蜂起博物館で言ってたように男にも同じ思いがある。レイラは結局、パンキシ祭に反対する勢力に共感して戦いから降りた。共通、までは言い過ぎだろうか。母として、どうしても足が祭にい向かわない、ってそういうことなんだと思う。あれは残念。レイラの息子は世間から見ればテロリスト、シリアで戦死した。パンキシを変えたいなら、母としての感情に負けてはいけないと思う。分かりやすい抵抗勢力には、怒りを原動力にして戦いやすい。しかし、身内とか味方とか仲間とも戦わなければならない時があるのだ。そいう戦いが一番、きついのだと思った。戦士となって英雄になるのはある意味、楽ってレイラも言っていたのに。チェチェン人であるアボも葛藤があるが、ポーランド人のバルバラと出会い、生活が変わっていく。アボは自分は何も変わらない、と言うけれど、彼女を尊敬し、ガイドの仕事にやりがいを感じている。打算なくパンキシを愛して行動するバルバラは、確かに尊敬出来る。でも自分では何でも出来るって言っていたが、羊をしめることはできない。そういうところが彼女の限界。兵器に実は詳しいアボの方が、そういう人生を生きて来たのに、兵士にならない選択しているアボの方が深い。彼の葛藤を表情が語る。ドキュメントのすごさだ。日本の男と似て、不器用で自分の感情を語るのが苦手。そんな彼がバルバラと会社をやっているのが面白い。