静かにゆっくり心に沁みていく
starstarstarstarstar - 4年前
原作をカズオ・イシグロ絶賛とのこと、さもありなんな、静かにゆっくり心に沁みていく作品。
持てる者が経験するのは失うこと、失う悲しみばかり。持たざる者は何も失うものがないので、失う悲しみとも無縁なはず。だから、孤児であることはあなたの強みよ、… 続きを読む
原作をカズオ・イシグロ絶賛とのこと、さもありなんな、静かにゆっくり心に沁みていく作品。
持てる者が経験するのは失うこと、失う悲しみばかり。持たざる者は何も失うものがないので、失う悲しみとも無縁なはず。だから、孤児であることはあなたの強みよ、とニヴン夫人はジェーンに言う。果たしてそれは正しいのか?正しくないのか?
ジェーンが「秘密」と称しドナルドに話さなかった第三のきっかけは、ニヴン夫人のこの言葉だったのに違いない。なぜならその言葉は正しくもあり、間違いでもあり、だから。
ところでこの作品、原題より邦題のほうがいいと思われる珍しい作品で、原題はダブルかトリプルミーニング(里帰りの日曜日/喜びの日曜日/始まりの日曜日)を推測できますが、邦題もトリプルミーニングなのでしょうか?
1、メイドたちが里帰りできる日なのに、ジェーンは孤児で帰る家がないから帰らない。だから「帰らない」日曜日
2、あの幸せな日曜日は2度と取り戻せなかったから、「帰らない」日曜日
3、あの幸せな日曜日を背に、ジェーンは全く異なる人生を歩き始めるので、「帰らない」日曜日
あるいはさらに蛇足的追加で、
4、ポールが「帰らない」日曜日
深く読み込んで欲しい物語。
starstarstarstarstar - 4年前
あ、これは、単に英国階級社会の悲恋とか、金持ちのボンボンのラブアフェアとか実らぬ恋からの成功ストーリーとか、そういうことじゃないんだな。
根底には戦争の悲哀があり、
持っている人(財産、とかお金とかそう言うことだけではなく)と持っていない人… 続きを読む
あ、これは、単に英国階級社会の悲恋とか、金持ちのボンボンのラブアフェアとか実らぬ恋からの成功ストーリーとか、そういうことじゃないんだな。
根底には戦争の悲哀があり、
持っている人(財産、とかお金とかそう言うことだけではなく)と持っていない人はどちらも幸せと不幸せと表裏一体で。
アッパー社会のマダムは最愛の息子を戦争で亡くして孤児のメイドに、『なにも持たず幸せだ』と言う。わたしもこのマダムの気持ちがわかる。もう、私も大事なものを持ちたくない。
この映画は深く物事を考える性質の人でないとつまらないんじゃないかな。
オールドイングランドのファッションや車、トラディショナルなインテリアや自然が旅に行けない今、とても眼に嬉しかった。
真っ裸の娘が暗い邸宅のなかをさまようシーンの美しいこと。
それにしても、彼は事故に見せかけた自殺ではないのかなぁ。。だからジェーンに、想像して書きなさい、君ならできるといったんじゃないかな。
イギリス式極上のミステリー
starstarstarstarstar - 4年前
ミステリーはフランソワ・オゾンを、女優への眼差しは初恋の来た道のチャン・イーモウを彷彿とさせる。余韻の残るラストシーン。
うーん、難しい
starstarstarstarstar - 4年前
ストーリーを追うのは難しくないが、登場人物たちの心持ちを追うのは私には簡単ではなかった。むしろ、途中で飽きてきて思考停止して見た。特に主人公がなぜ裸のまま家の中を歩き回るのか?その気持ちを想像してもいいけど現実離れしていて考えるのをやめた。
難しい映画を理解するのが好きな方はどうぞ。
格調高い
starstarstarstarstar - 4年前
英国らしい作品。カズオイシグロ系が好きな人向け。
沢山の若者が死にいった世界第一次大戦の悲しみが底辺にあり、静かな田園風景や、気品あふれるアッパークラスの邸宅の様子などが、うまくマッチしている。