ロシアの切なさ
政治的抑圧が極限まで行ったスターリン以後のソ連で起きた地方の騒乱事件を描いたロシア映画だ。当時の政権側の容赦ない事件処理と、それにいち早くおもねる人達の様子などがリアルに描かれる。人間性などまったく顧みられず、事実を徹底的に隠蔽する抑圧社会… 続きを読む
政治的抑圧が極限まで行ったスターリン以後のソ連で起きた地方の騒乱事件を描いたロシア映画だ。当時の政権側の容赦ない事件処理と、それにいち早くおもねる人達の様子などがリアルに描かれる。人間性などまったく顧みられず、事実を徹底的に隠蔽する抑圧社会の描写は、中国天安門事件や現在のウクライナ侵攻まで続いている政治的プロパガンダに繋がっていて、プーチンのロシアでこの映画が作れたことに改めて驚く。 劇中、軍の将校が必ずしも本意でない命令を執行する立場で、「この国は決して外には誇れない」とつぶやく場面は、ロシアという国が背負った悲しい宿命を思わせて切ない。