I, Daniel Blake
starstarstarstarstar - 4年前
なるほど。『おみおくりの作法』は日本だとこうなるのか。
当たり前だけどイギリスと日本人では墓地からして違う。
でも、物語の核となる部分は同じように響いてきて、同じシーンで号泣しました。
『おみおくりの作法』は最低限に削ぎ落とされた物語がエ… 続きを読む
なるほど。『おみおくりの作法』は日本だとこうなるのか。
当たり前だけどイギリスと日本人では墓地からして違う。
でも、物語の核となる部分は同じように響いてきて、同じシーンで号泣しました。
『おみおくりの作法』は最低限に削ぎ落とされた物語がエディ・マーサンの繊細な演技で豊かに紡がれていましたが、
『アイ・アムまきもと』はそこに、現代社会が取り組むべき問題が加えられていたように感じました。
尺は13分しか違わないのに盛り沢山。
阿部サダヲが主人公を演じることでテンポアップしたのと、取り巻く人々の名演技でコンパクトに収まった気がします。
主人公は寡黙で内向的な男ではなく “言葉のニュアンスを読み取るのが苦手” な人物です。
「一人一人が“個性”を活かして安心安全に社会参加できる世の中」が裏テーマだったと感じます。
おみおくり係の物語ですから孤独死問題はもちろん、生産性重視で人間を労働力として扱っていた問題も描かれていました。
名優たちの演技が光る見事な掛け合い。
ニュアンスが伝わらないズレが、笑いとして昇華します。
(阿部サダヲ×松尾スズキ)
醸し出す雰囲気で察して、目だけで分かり合えるシーンの素晴らしさ!
(満島ひかり×宮沢りえ)
もちろん國村さんは最高です。
ほとんどセリフでは語らないラストの展開が胸を締め付けます。
一人の人間が生きて死ぬということ。
疎かに扱われて良い人間など一人もいない。
エンディングテーマの歌声も静かな余韻として心に響きました。
▼余談
引き取り手の無い遺骨が増える問題は『川っぺりムコリッタ』でも取り上げられていましたが、市役所と警察の連携の部分は『アイ・アムまきもと』で始めて知りました。
両方の映画に満島ひかりさんが出演されていることにも驚き。
『おみおくりの作法』の原題は『Still Life』ですが、リメイクタイトルが『アイ・アムまきもと』なのは労働者問題を追加したことで『わたしは、ダニエル・ブレイク(I, Daniel Blake)』をリスペクトしたように感じました。
笑って泣いて
starstarstarstarstar - 4年前
空気は読めないけどとにかく真摯な牧本さん。イラッとしながらも、応援したくなる。
阿部サダヲさんはもちろんだが、脇を固める俳優が全て素晴らしく、若い役者が「熱演」して感動したファンが口コミ点数を押し上げている映画を観た直後だっただけに、満島ひかりさんの静かな演技に感動した。
終わり方は好き嫌いあるだろうが、胸にくることは間違いない。
オリジナルの方を観ていないので、是非観たくなる。
白鳥
starstarstarstarstar - 4年前
市のおみおくり係を一人で担当している牧本さん。
発達障害の特性を持っているけれど、決して不快な感じではありませんでした。きっと演じ方が明るく軽やかだったからだと思います。
遺骨を預かり、関係者に連絡が取れないか一生懸命な姿に、牧本さんの優し… 続きを読む
市のおみおくり係を一人で担当している牧本さん。
発達障害の特性を持っているけれど、決して不快な感じではありませんでした。きっと演じ方が明るく軽やかだったからだと思います。
遺骨を預かり、関係者に連絡が取れないか一生懸命な姿に、牧本さんの優しさを感じました。とても大切で意義深い係だと思って見ていると、新しい部長?が廃止にしてしまい。。
ラストに牧本さんが白鳥をカメラで追っていました。あれは、塔子さんに贈るつもりだったのかもしれません。新しい恋や希望が。。
最後は報われつつも悲しい終わり方でした。
自分が死ぬときはどんなだろうと考えさせられました。
アイアム牧本
starstarstarstarstar - 4年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
予告編を見てすごく見たい作品でした。あの手振りと『牧本今こーなってます』って言うセリフが頭に残ちゃいますね。横断歩道ですごく慎重すぎるシーンが何度もあり印象付けられてて…。まさかの最後の最後で!T^Tお葬式あるあるもあり終始クスッと笑えるシーンが多数でした。
原作があったの知りませんでした。是非見て見たいと思いました。
牧本の思いは報われたのか?
starstarstarstarstar - 4年前
原作の『おみおくりの作法』は未観ですが、重くなりがちな題材をコメディーを含めて画く事で、気負わずに観る事が出来ました。
演出上、牧本はかなり誇張された「空気は読めないが純粋で親切な(だけどちょっと頑固な)人」として画かれていますが、ここま… 続きを読む
原作の『おみおくりの作法』は未観ですが、重くなりがちな題材をコメディーを含めて画く事で、気負わずに観る事が出来ました。
演出上、牧本はかなり誇張された「空気は読めないが純粋で親切な(だけどちょっと頑固な)人」として画かれていますが、ここまではいかなくとも結構この様なタイプは居られる気がしていて、少なからずこの手の人種によって世の中が支えられている側面もあるのかなと思いながら観ていました。
孤独死等の社会的問題も然る事ながら、様々な現場で人の善意によって支えられたり助けられたりする事がある一方、それこそ様々な制限や効率、損得や状況等々でそれらの問題を簡略化せざるを得ない場合も多い訳で、なんとももどかしいなぁと。
牧本の気持ちも理解る、しかし局長や警察の気持ちも理解る。
世の中、コレのせめぎ合いなんだなぁと…
全ての事柄に限度がある訳で、どうバランスを取るかなんだなぁと…
結末の展開は(おみおくり係の存続も含め)個人的に好きではありませんが、映画の締め括りとしては「最後のおみおくり」が幾重にも効いていて巧くまとまったかなと思いました。
そして最後に、
牧本の思いは報われたのだろうか?
何かが解決したのだろうか?
しなくてもいい事なのだろうか?
バランスは難しい。