氷が入った瓶の結露を拭く作業ほど無駄なものはない
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ムスリムの家庭とバンライファーと政治。一見全く異なるコミュニティを一つの作品に落とし込む不自然さは、後半に差し掛かるにつれて腑に落ちる。 不思議なもので、コレクションに没頭したり、キャンプやサバイバル生活にハマったりするのは、偏見かもしれないが男が多いように感じる。 そして、そういった男性に付き合わされるパートナーが一定数いるという現実にも目を向けなければならない。 嫌なら別れればいいと思う人もいるかもしれないが、「そこまで大したことじゃない」「そういうことではない」というのがほとんどな気もする。 一方でイスラム教徒の夫婦が大学の講義に足を運んだ場面。先生が生徒に質問はないか問うも、手を挙げる生徒は1人もいない。もはや差別をするという段階にすらいない。同じ学生の身としてはとても気持ちがわかる。ムスリムに対して普通の学生はこれといった関心は特にないのだ。 あと、ビジャブを被る娘の受け答えが非常に現代っ子なのがなんか良かった。 谷本知事や馳浩をはじめ、多くの政治家はたしかに悪い人ではなさそうに見えてしまう。一般市民からすると、あのように気さくに話しかけられれば、コロリと好きになってしまいそうなものである。 ただ、政治家がいかにもという感じでかわいい子供を抱き抱える姿は、私はどうしても好きになれない。 周りの空気をも撮るカメラマン、滑稽な音楽、工夫された編集、そして何より舞台挨拶で感極まった五百旗頭監督の想いが詰まった作品になっている。 なかなか政治という固いイメージがテーマの作品は目に留まらないのではないか。もし、日々の活動にそのような無力感を感じているジャーナリストがいるのなら、あの日の満席のポレポレ東中野の光景を見せてあげたい。