観る時を選ぶ脳の揺さぶり
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一幕はしんどい。情緒不安定な登場人物たちが見ていてしんどい。ダンサー達の振り付け演出が素晴らしくて、それがなかったら本当つらいなこれ、という感想で一幕終了。 二幕。冒頭からとてもつらい展開。思わず「きっつ…」と超小声で出てしまった。 友達と来たのに、正直席を立つ方がいいかも知れないとさえ思った。心をえぐる内容。映画も原作も未知だったわたしは予備知識がなく(ヴァージニア・ウルフの生涯についても知らず) ただ二幕の物語の動き出しに引き込まれた。一幕の半分くらいの時間に感じたけど、実際に短かったのかな? そのくらいあっという間だった。 クライマックスが素晴らしい。 芸術に脳を揺さぶられる感覚。 あえての説明不足だった一幕がザクザク回収されていく。 「この作品で伝えたかったのはこれ」を圧倒的実力で3大オペラスターが歌い上げるラスト。興醒めする場合もあるけれど、これは素晴らしい力強さ、説得力。 残された側は「もっとこうしていれば」「何か出来ることはなかったか」と後悔します。この作品の人物たちもそうでした。 置いて行かれてしまった、その時点で自分が切り捨てられたのだと痛感するからだとわたしは思う。だからそれはあんまりにも孤独で、何か少しでもその人に関わっていた、影響する関係だったのだと思いたいから、だと思った。 観る時は選ぶけれど、めちゃくちゃ疲れたけれど、素晴らしい作品でした。