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チャイコフスキーの妻 ポスター

チャイコフスキーの妻

3.5 143分 2024/9/6 (金) 公開
恋愛ドラマPG12ロシアフランススイス
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あらすじ

旋律から戦慄へ。19世紀を代表する作曲家、ピョートル・チャイコフスキー。かねてから同性愛者だという噂が絶えなかったが、自身の人生や世間からの声を変えることを決意する。そして、彼に求愛する若きアントニーナと結婚するが、アントニーナも精神的な苦痛から狂っていき、すぐに限界を迎える。

場面写真

予告動画

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キャスト・スタッフ

監督
キリル・セレブレンニコフ
キャスト
アリョーナ・ミハイロワ/オーディン・ランド・ビロン/フィリップ・アヴデエフ/ユリア・アウグ ほか
配給
ミモザフィルムズ

クチコミ

giraffe28428233 ネタバレ

愛と孤独が住まう部屋の話

- 2年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む

物語の冒頭、「妻の名は夫のパスポートに記される」とのテロップが画面に表示される ロシアが女性の選挙権を認めるのはアントニーナが死亡する1917年…アントニーナが生きた時代は、女性の権利が全く認められていない時代だったのだろう 画面は常に薄暗い 薄暗い画面に映し出される街の様子、建物、調度品はどれも美しい 街の喧騒とぬかるみを走る馬車、行き交う紳士の頭にはシルクハット、教会の前の虚な目をした物乞い、毎夜繰り返されるパーティーでは女たちが華やかな衣装を身に纏う…どの場面も美しくありながらどこか憂いを帯びていて、まるでロシア文学をそのまま映像化したようで、抑圧された退廃的な19世紀ロシア帝国の雰囲気をよく伝えていた 物語はピョートルの葬儀を思わせる場面から始まる 回想やアントニーナの心理を描く妄想的な表現を、未来のアントニーナを想像させるような表現を織り込みながら、ピョートルを熱烈に求め、ピョートルに拒絶され、周囲との協調を失い、孤独を極め崩壊していくアントニーナの様子が描かれる 抑圧され続けた時代、家庭内に不和を抱えた下級貴族のアントニーナは8歳年上の音楽家を見初め、猛烈にアプローチし幸か不幸かプロポーズを勝ち得る 結婚は1877年…アントニーナ29歳であるから、当時の一般女性と比較すると遅めの結婚だったのであろうことは想像に難くない 彼はわたしのもの、と繰り返すアントニーナ 愛されていない、必要とされていない、求められていない相手をひたすらに愛し求め続けるその様は狂気以外の何者でもなかった 発達障害や認知機能障害などの理解が進んだ今なら、彼女の生きにくさを紐解き理解し支援することができたのかもしれない 正直、彼女の振る舞いには目を背けたくなった そう思わせるほどに論点を理解せず己の思い込みだけを強固にしていくアントニーナの姿は痛々しかったし、アリョーナ・ミハイロワの演技は素晴らしかった アントニーナの人生の別れ道…大きな決断に関わるようなシーンでは部屋にハエが飛ぶのだが、それはまるでアントニーナの認知にはしるノイズのようだった 実際、ピョートルを初めて部屋に通したシーンでハエの存在感は大きくなかったが、話が進むにつれ、ハエは存在感を増し、ピョートルとの離婚を提案されたシーンではアントニーナがハエを払う場面がある ハエは、少しずつノイズが大きくなり世間と認知が乖離し孤独を深めていくアントニーナの不安定さを表していたようにおもう アントニーナが孤独を抱き貫いたものは果たして、愛だったのだろうか 部屋が焼けた時その愛は終わったのかもしれない その後はただ孤独のみがアントニーナを支配し続けたのだろう その時アントニーナはやはりピョートルの姿を探し続けたのだろうか…

映像が美しい

- 2年前
チャイコフスキーの妻、衣装、建物、風景、どのシーンも映像がとにかく美しい!19世紀帝政ロシアの退廃的な社交界、シルクハットの紳士や馬車がぬかるんだ道を行き交い、街の喧騒の傍らには施しを待つ虚ろな目の物乞い、ロシア文学の世界が再現されています… 続きを読む

チャイコフスキーの妻、衣装、建物、風景、どのシーンも映像がとにかく美しい!19世紀帝政ロシアの退廃的な社交界、シルクハットの紳士や馬車がぬかるんだ道を行き交い、街の喧騒の傍らには施しを待つ虚ろな目の物乞い、ロシア文学の世界が再現されています。肝心なときにいつもハエが邪魔をするところがコミカルでした。アントニーナ役のアリョーナ ミハイロワ、端正な顔立ちながら、周りが見えなくなる危うさ、健気なまでに一途な感情表現、イザベル アジャーニの若い頃を思わせます。

chakemo ネタバレ

妄執物語

- 2年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む

「悪妻」を新しく現代的な解釈で描いてあり面白かったです。全裸逆立ちとはー!w でも‥きついお話しでした。 彼を愛している、一番理解しているのは私と言っておきながら、見たくないものは理解しようとせず、拒絶されるとなお執着し続け「チャイコフスキーの妻」という肩書きにしがみつく。 愛ではなく自己愛と執着。 平気で弁護士の愛人になり愛人との間にできた子達も結局施設にやってしまう。 他責と妄執にとらわれた生涯でした。 これでは幸せは逃げていくよね。 チャイコフスキーの楽曲では、ヴァイオリン協奏曲ニ長調が最高に好きな曲ですが、この名曲はアントニーナと別居した直後、心の平安を得て数週間で書き上げたそうで‥私的には別居してくれて感謝です。 それとロシアは結婚指輪を右手にするんだなあと、映画を見て勉強になりました。

監督のこだわり

- 2年前
長い。カット出来ないのか、街の様子、物乞いとか、あれは必要なのか。チャイコフスキーの死因がレストランで飲んだ生水からのコレラというから、汚水を通りに撒く場面はそういう意味で、やっぱりとは思うけど、映画のテーマ本筋とは関係ないし。虫のうるさい… 続きを読む

長い。カット出来ないのか、街の様子、物乞いとか、あれは必要なのか。チャイコフスキーの死因がレストランで飲んだ生水からのコレラというから、汚水を通りに撒く場面はそういう意味で、やっぱりとは思うけど、映画のテーマ本筋とは関係ないし。虫のうるさい羽音。振り払おうと思うけど、頭から離れない邪念の比喩とは思うが。イケメンの全裸。愛人のグロテスクな性欲のシーンとか、主人公のチャイコフスキーへの執着が異常味を感じさせるのに必要なのかな。隅々までこだわりは感じるフェルメールよりはハマスホイのような室内の映像。美しい人なのに、拒絶されてるのに夫以外は愛せない。夫の乗る汽車を追う切ない表情は撮り方のよっては純愛味が強い美談になるが、そう単純じゃない。

彼女の素質と時代性と

- 2年前

悪妻として世界的に有名なチャイコフスキーの妻はもしかしたらこんな感じだったんじゃないのか、という視点で自由に描いた作品。全裸のイケメン男性陣を並べてみたり、叶姉妹か?!というぶっ飛んだシーンもあって楽しめる人は楽しめる、のかな。 結局、天才というものはどんな状況にあろうと素晴らしい作品を残すものなのか、あるいは苦悩の結婚生活が天才的な閃きを作品に与えることができたのか、凡人には永遠にわからない。

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