☆3.8
starstarstarstarstar - 3年前
「断捨離」とは、入ってくる不要な物を断つ、不要な物を捨てる、物への執着から離れるの三つの原則をもとに、物を整理するだけでなく、暮らしや人生を整えていくプロセス〔2009 年に発売されたやましたひでこの著書で提唱された概念〕である。
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「断捨離」とは、入ってくる不要な物を断つ、不要な物を捨てる、物への執着から離れるの三つの原則をもとに、物を整理するだけでなく、暮らしや人生を整えていくプロセス〔2009 年に発売されたやましたひでこの著書で提唱された概念〕である。
ヘドロ化した排水溝やおそらく排泄物が詰められたペットボトルといった汚物から始まり、「断捨離パラダイス」が捨てるものは一言で言えば「ごみ」だ。だが、溜め始めた経緯や期間、内容が人によって異なるごみからは、それぞれの積み重なった日々の生活、すなわち「人生」そのものが伺える。(背景として映るだけで良いからもうちょっと物は多くても良かったと思う。現実のごみ屋敷もっとすごいので)
依頼人たちは不要物・ごみを手放すと同時に、彼ら・彼女らの習慣や思い、執着も同時に手放し、何が大切で何を持ってこれから生きていきたいかを明確にしていく。(指輪はマジでナイスシュートだった)
そんな依頼人たちとの断捨離に関わった律稀は家も身なりもきれいな優しく穏やかな青年のままだが、銭湯で湯舟に浸かったり人の握ったおにぎりを食べるようになったりと、「立入禁止」が張り巡らされた人生を手放していく。
この世に時を戻して生まれ変わる魔法はないが、人生を僅かに軌道修正したり進路変更する方法は大なり小なり色々あるのかもしれない。
「大丈夫だ、俺から見たら、大丈夫に見える」
社長は今までも依頼者に、もしかしたら自分自身にも「大丈夫」と言い続けてきたのかもしれない。面接時の「さくっと稼ぎたい、タフガイになってモテたいってことですね!」という台詞や普段の振る舞いは軽いのに、律稀の不安を感じとって発した「大丈夫」からは10人近い従業員を抱え数々の人の生活をリスタートしてきた中小企業の社長としての人柄が垣間見えた。(もっと社長の人生を垣間見たかったなあ)
何の根拠も解決策もなくても、不安を吐露したときに軽く流されたり馬鹿にされたり面倒臭がられたりせずに言われる「大丈夫」ってちょっと心強い。
《余談》
①登場人物たちの台詞や役割がわかりやすい記号になっていた印象はあった。
例えばシングルマザー家庭の描かれ方。
派手目な服装、前職、子どものキラキラネーム、風呂が使えず子どもが不潔な状態の割に歯がきれい(虐待・ネグレクト・ケア不足が歯科検診でわかることも多いのに?)、漢字が間違った目標(※筆でわざわざ目標を書く手間をかける人はスマホで正しい字を検索すると思う)
②有名ごみ屋敷編ではギャグっぽい宝探しに長尺せず、社長や従業員の関係、個々のエピソード、会話などを入れて一貫して断捨離を通じて各々の人生を垣間見る描写をしてほしかった。(その上で買取後に事務所で割った湯呑みの値段が発覚すればオチもつけられたのでは)