ユダヤ人とは?
starstarstarstarstar - 3年前
人生で大切なことはすべて映画から教わってます。笑
とくに本作には、今まで知らなかった事を沢山教えてもらいました。
てっきり焼却炉を作る物語かと思っていたので、途中で登場人物の視点が変わるのに混乱…
アイヒマンを通して“様々な立場のユダヤ人… 続きを読む
人生で大切なことはすべて映画から教わってます。笑
とくに本作には、今まで知らなかった事を沢山教えてもらいました。
てっきり焼却炉を作る物語かと思っていたので、途中で登場人物の視点が変わるのに混乱…
アイヒマンを通して“様々な立場のユダヤ人”が描かれる映画です。
お恥ずかしながら、イスラエルの背景を全く知らずに見たので、なぜそんな反応になるのかわからない部分が多く…
アフタートークのおかげで、だいぶ整理できたので、私のような方の為に予め知っておいた方が良い情報の一部をご紹介します。
アイヒマンの処刑火葬を巡る群像劇
・焼却炉作り
・アイヒマンの警護
・ポーランドからの移民
イスラエルには迫害から逃げてきた様々なユダヤ人が集まっていて、それぞれ人種も言語も違うそうです。
ヨーロッパ系、アラブ系、ロシア系もいるそうな。
焼却炉を巡る物語に出てくる少年はアラブ系のユダヤ人で、父親はアラビア語しか話せません。
イスラエルはヘブライ語なので、少年が通訳している感じでなんとなく言語が違うことは伝わりましたが…根底にアラブ系に対する差別があるのは分かりませんでした!
てっきり少年が貧しくて問題児だから学校で浮いているのかと思ってましたが、
実は差別があるから貧しくて問題を起こす→負のスパイラルに陥っていることを後から知りました。
弟の名前にも納得。
私が今まで見ていたホロコートを題材にした映画で描かれるのはヨーロッパ系のユダヤ人で、アラブ系のユダヤ人とは言葉も違えば、アイヒマンに対する温度感も全く違う!
学校でハンムラビ法典(や旧約聖書)の言葉を持ち出してアイヒマンの処刑を肯定する教師に向かって少年が放つ言葉にドキッとしました。
本当にその通りなのだけど…逆にそれはアイヒマンの所業を自分たちのことだと思っていないから言える言葉でもある。
実際に犠牲になった人や身内の心情を考えると、そこまで冷静ではいられない。
しかしその後、少年はアイヒマンの焼却炉を作るという歴史に触れたことによって、今まで知りもしなかったアイヒマンに対する特定の感情が生まれます。
アイヒマンを通して、イスラエルのユダヤ人と同じユダヤ人として同調することができたのだと感じました。
では一体、“ユダヤ人”とは何なのか?
映画のなかでも「ユダヤ人とは?人種なのか?宗教なのか?」の問いかけがありますが、考えれば考えるほどわからなくなりました。
定義としてはユダヤ人の母から生まれた子どもがユダヤ人みたいですが、ザックリだなぁ。
そんなザックリな対象をナチスは迫害していたのか。ロジックの破綻が甚しくて怒りしかありません。
そして、アイヒマンが処刑された後の展開も驚きですので、ご注目ください。
埋もれている歴史はまだまだあるでしょう。
もっと歴史は語られるべきだと思いますが、語っても信じてもらえなかったり、すぐには語れない人もいる。
様々な圧力の呪縛を抱えて実体験を証言するには時間が必要になるのもわかる。
でも、語ることで救われることもあるから、生きてらっしゃるうちにその時が来るのを祈るしかない。
歴史に触れた少年は、そのこと自体が自分が“ユダヤ人”である誇りとなったのでしょう。
余談:証言について、小学生のころ体育館で観た『対馬丸 さようなら沖縄』を思い出しました。言えないことの苦しさはどれほどだったか。
☆3.4
starstarstarstarstar - 3年前
本作監督・脚本のジェイク・パルトロウは死刑が廃止され、火葬が行われないはずのイスラエルでアイヒマンが火葬された史実と矛盾に興味を持ち、イスラエルでリサーチを行ったとのこと。
彼の史実に対する疑問は大変優れた着眼点だと思う一方、男性しかリサー… 続きを読む
本作監督・脚本のジェイク・パルトロウは死刑が廃止され、火葬が行われないはずのイスラエルでアイヒマンが火葬された史実と矛盾に興味を持ち、イスラエルでリサーチを行ったとのこと。
彼の史実に対する疑問は大変優れた着眼点だと思う一方、男性しかリサーチしなかったのだろうかという疑問を抱いた。
当時の警察官・刑務官・工場労働者に男性しかいないことは想定内だが、本作はあまりにも「彼ら」しか出てこない。ナチスの被害者には当然女性も大勢おり、教室に女子生徒は半数ほどいるのにまともに台詞のある女性はユダヤ協会の女性とウィキメディア財団の女性の2人のみ。
アイヒマン処刑という「歴史(history)」に纏わる“多様な”立場の人々を描写したように見せかけた、「“男”の物語(his-story) 」に感じられた。
※なお、historyの語源はhis(彼の/神の)story(物語)ではないので注意
同時に、そんな彼らのキャラクターが「属性」を描写することに終始している点も指摘したい。
ダヴィッドならアラブ系移民、工場長なら元イスラエル兵士、ホロコースト生存者でユダヤ人の工員、アラブ系工員エズラ、モロッコ系ユダヤ人の刑務官、ホロコースト生存者でポーランド系ユダヤ人の警察官(彼の「遺物・化石」という言葉選びは素晴らしく秀逸だった)、イエメン人の取引先、トルコ人の床屋。
彼らは各々の属性に纏わるストーリーばかり描写され、彼らがどんな家で、どんな家族・友人・近所の人と、どんな街で、どんな日常を暮らしているのかわからない。
会話の内容による文化資本・知的階層の差、食べ物・持ち物・住居による経済力の差、宗教の違い、街行く人たちに占める人種の割合など、もっと各々のキャラクターに具体性を持たせる背景を描写できたはず。
特にラストシーンを含めてダヴィッドの弟イスラエルについては何も描写されず、「弟」という属性の持つ「家族」「大事」「年下」「守る対象」「いなくなったらつらい」というステレオタイプの表現の為に“使った”ようにしか見えない。
ダヴィッドとイスラエルが成績や先生からの扱われ方、クラスメイトとの馴染み方が違うといったシーンがあれば、それを基に思春期のダヴィッドの葛藤や、差別されないために過剰適応するイスラエル、実は家庭に問題がある…など、
同じ「属性」を持つ人々の中にも個人差があるという、差別のより複雑で多面的な部分を表現できたのではないだろうか。
(字幕翻訳:斎藤敦子)
語られなかった最期
starstarstarstarstar - 2年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
ナチドイツは詳しくありませんが😅
一応説明
アイヒマンは第二次世界大戦後
戦犯となりアルゼンチンへ逃亡後
国際指名手配されるわけで
詳しくは映画アイヒマンを追え
アイヒマンはアルゼンチンに渡航する前に
アルゼンチン人としての国籍並びに名前を取得
(この時代の規定が今と違いユルユル)
アルゼンチン人として生活していた
のを"誘拐"するような形でイスラエルへ
イスラエルで裁きを受けたわけですが
前述の通り、更にアルゼンチン人
としての立場があるため
国際犯罪が成立してしまうが
アイヒマンのやったことは
黒だが白にはなれない
グレーな方の最期はグレーで終わると
本作品は最期の姿に至るまでの
ドキュメンタリーだと思いました
とても良かったです👏
俺には
starstarstarstarstar - 3年前
うーん俺にはそんなにだな
証言の意味
starstarstarstarstar - 3年前
様々な立場の人間の、その後。収容所から生還した者にも、一人一人人生があって、そういうことは大きな歴史では語られない。映画はそこを見せる。フィクションだが、真実がそこにある。彼らが見た真実は後世に語り継ぐべきなのか。語る意味は?歴史の生き証人… 続きを読む
様々な立場の人間の、その後。収容所から生還した者にも、一人一人人生があって、そういうことは大きな歴史では語られない。映画はそこを見せる。フィクションだが、真実がそこにある。彼らが見た真実は後世に語り継ぐべきなのか。語る意味は?歴史の生き証人の発言を疑う、部外者の傲慢さ。血をは吐くように発言して信じてもらえない悲しみ。そんな映画だけど、工場長の複雑な人格、意外に少年を思う気持ちは温かい。一方、政治的に圧力が強いる極度の緊張感におかしくなる看守。色々なタイプの人間ドラマが詰め込まれ、どれも薄味になってしまった。もっと掘り下げたら厚み深みのある映画になったかも。でも、この軽さがいいかも。