あの頃喫煙所にあった空気がこの映画にある
体に悪いものは心に悪いものではない。 もうタバコをやめて数十年経つ。 タバコを吸う人たちにあった確かな連帯感。 それほど仲良くなくてもなんとなく話をする。 お互いに話を受け止める空気があった。 不意にその人の秘密がポロリと漏れたり。 自然に… 続きを読む
体に悪いものは心に悪いものではない。 もうタバコをやめて数十年経つ。 タバコを吸う人たちにあった確かな連帯感。 それほど仲良くなくてもなんとなく話をする。 お互いに話を受け止める空気があった。 不意にその人の秘密がポロリと漏れたり。 自然に腹を割ってしまったり。 悪いことを共有している背徳感からだろうか。 なんか理屈を超えたゆるい空気がそこにはあった。 なるほど。 今、この世に必要なのはこんな空気なのかもしれない。 当時タバコをやめたと同時にそんな空気も失ってしまった。 「悪いものの中に良いものかある」 これがテーマのような気がした。 タバコ然り、お酒然り、女関係然り、不良然り、無職然り、怪しいアルバイト然り、いびつな家族然り。 劇中にはいろんな角度からの面倒くさい要望がたくさん登場するが、嫌な素ぶりを見せつつもなんだかんだいって結果的にはみんな絶対に断ってないのが良かった。