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どうすればよかったか? ポスター

どうすればよかったか?

4.4 101分 2024/12/07 公開
ドキュメンタリー日本
チケット予約

あらすじ

面倒見がよく、絵がうまくて優秀な8歳ちがいの姉。両親の影響から医師を志し、医学部に進学した彼女がある日突然、事実とは思えないことを叫び出した。統合失調症が疑われたが、医師で研究者でもある父と母はそれを認めず、精神科の受診から姉を遠ざけた。その判断に疑問を感じた弟の藤野知明は、両親に説得を試みるも解決には至らず、わだかまりを抱えながら実家を離れた。このままでは何も残らない。姉が発症したと思われる日から18年後、映像制作を学んだ藤野は帰省ごとに家族の姿を記録しはじめる。一家そろっての外出や食卓の風景にカメラを向けながら両親の話に耳を傾け、姉に声をかけつづけるが、状況はますます悪化。両親は玄関に鎖と南京錠をかけて姉を閉じ込めるようになり……。20年にわたってカメラを通して家族との対話を重ね、社会から隔たれた家の中と姉の姿を記録した本作。“どうすればよかったか?” 正解のない問いはスクリーンを越え、私たちの奥底に容赦なく響きつづける。分かりあえなさとともに生きる、すべての人へ向けた破格のドキュメンタリー。

場面写真

予告動画

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キャスト・スタッフ

監督
藤野知明
配給
東風
公式サイト
https://dosureba.com/

クチコミ

キット ネタバレ

正解が見つからない

- 3週間前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む

どうすればよかったか? もっと早く病院に連れて行けば良かったと思う。 と大半の人は考えると思うがこの濃厚なドキュメンタリーには、その言葉は通用しないのである。 戦前生まれの根性でなんとかなる。努力するのが当たり前と教育された時代の両親に精神疾患を理解するのは到底難しい話だとは思った。 親の愛が全くなかったのかと言えば、VTRを見た限りそんな感じもしなかった。 私も家で家族を介護していた時は毎日イライラして、家からぶち出したいと思っていた。 しかし、この両親は「もう嫌だから閉鎖病棟いれる!」とはならず暴れたり大声を出す娘を家に置いておくのがこの両親なりの歪んだ愛情だったのか、とは思った。 (擁護するワケではない) もし外に行って問題を起こせば、警察のお世話になる。 それが、傷害系の問題であれば他者に危険が及ぶ。 鍵をかけるのは分からなくもない。 みんな老いていく恐怖。 これはハッピーエンドの脚本あり映画ではない。 父は脳梗塞を起こし、母は認知症になり亡くなる。 姉はやっと精神病院に行き治療を受ける。が肺がんになる。 絶望。救いようのない結末しかない。 ただお姉さんが精神病院で合う薬があり、3ヶ月入院したら見間違えるぐらい良くなったのは驚いた。 会話も出来、料理をし人混みの中を歩き、お買い物や花火を見たり写真を撮ったり、楽しそうにしていたのは見ていて救われた。 だったら早く病院に連れて行けばよかっただろ、とは思うが1980年代の精神病院に連れて行って同じように状態が良くなるのかは疑問に思う。 まだ長期入院患者がいくらでもいる時代なので、閉じ込められる場所は家から病院に移っただけの結果になったのかもしれない。 なんともやりきれないドキュメンタリー。 他の方のコメントで「虐待だ」と書いてあるのを見かけますが、それだけでは片付けられない背景と時代があったのは事実だと思う。 実際にニュースになった重度の知的障害の息子を25年以上監禁した事件や統合失調症の息子を手錠やロープで縛った事件が日本にあったので、このドキュメンタリーは氷山の一角ではないかと思った。 自分がもしも同じ立場になったらこの両親を糾弾できるのかと言えば、出来ないだろう。 もう取り返しのつかない、落ちるところまで落ちた現実。 どうすればよかったか? 正解が見つからない。 ただ最後、お姉さんが笑顔で手を振った姿は涙が止まらなかった。 大変勉強になり、このドキュメンタリー映画を作っていただいた監督には感謝です。

こうするしかなかった

- 1年前

統合失調症になってしまった姉の処遇を巡って、悩み続ける家族の生々しい映像が胸に刺さる。本当にどうすればよかったか、正解は誰にも解らないだろう。監督の両親へのインタビューで、こうなった原因を互いのせいにする父と母。子供のためを思って選択したことだから、間違ってないという伯母。色々後悔の残る結果だったかもしれないが、一人悩んでカメラを回し続けた監督は、凄いと思う。

すごい

- 1年前

これは極端な例ではあるが、自分や他の家族にも少なからず家族の関係にはこういったものがある。

☆4.5

- 1年前
物が氾濫していく家、老いていく家族、新たな病気の発症、家族の日常が一つひとつ、現状を認めないことで確実に崩壊していく様は恐ろしい。 親しい人と会話し、好きなところへ出掛け、好きなものを買い、写真を撮り、花火を見て、日向ぼっこをするおだやかな… 続きを読む

物が氾濫していく家、老いていく家族、新たな病気の発症、家族の日常が一つひとつ、現状を認めないことで確実に崩壊していく様は恐ろしい。 親しい人と会話し、好きなところへ出掛け、好きなものを買い、写真を撮り、花火を見て、日向ぼっこをするおだやかな日常。そんな日常を失う発症の原因、病を認めず誤った判断を25年以上続けた過失が両親に、特に己の責任と過ちを一切認められなかった父親にあることは間違いないだろう。 「どうすればよかったか?」 と聞かれれば、「もっと早く病院に連れて行けば」「隠さないで周囲に相談できていれば」「無理にでも家の外に連れ出していれば」「そもそもお姉ちゃんにプレッシャーと期待をかけ続けていなければ」「両親のエリート意識とプライドの高さがなければ」 所詮他人事だから、傲慢にも、たった101分の映像を見ただけの結果論でいくらでも言える。 ただ、これが自分の身近で起きた時、同じことが言えただろうか。言ったところで解決しただろうか、とも思う。 映像の中に映されなかったどこかで両親は誰かに相談して傷ついたのかもしれない。(監督自身、パンフレットで教師に「姉さんが精神障がいなら、お前もか?」と言われて以来、他人に相談するのをためらうようになったと述べている) 姉のことではなくとも、精神障がい者に対する差別的な言葉を聞いたのかもしれない。(というか「閉じ込めとけ」「施設に入れとけ」なんて平気で聞くし、この社会全体に、そして少なからず自分にもその差別意識がある) 言ったらその前には戻れない。 両親はより傷つくことが恐ろしかったのかもしれない、ある意味自分たちで「責任」を取ろうとしたのかもしれない。精神疾患を甘く見ていただけなのかもしれない。だとしても、彼らが言わないと判断したのは、彼らだけの原因とは思えない。 娘を自死で亡くし、周囲の誰にもそのことを語れないまま、心療内科に相談したものの見当違いなことを言われてキレて帰ってきた我が父のことが頭を過ぎった。 勇気を出して長年の友人に打ち明けた結果、要らぬ慰めとアドバイスを善意100%の顔で渡され、「裏切られた気分になった」と憤りながらも、使うことも捨てることもできない慰めのメッセージカードが付いたホットアイマスクを置いて(押し付けて)いった我が母を思い出した。 そんな姿を公開したら「そもそもあなたたちに原因があったのでは」「そんな人たちに相談しなければよかった」と他人は言うのだろうか。 家族で何とかしろと言う一方で都合よく口を挟み、一方的に査定してくる社会に、誰が言った責任を取れるというのか。 本当に、誰が一体どうすればよかったというのか。

愛が漂っていた

- 1年前
作品のメインテーマ「どうすればよかったか?」を常に心に留めて観たのだが、そのテーマが薄れるほどに、この家族一人ひとりの忍耐力に圧倒された。 プライド、世間体、混乱、発作、戸惑い、説得、あきらめ、僅かな希望、老化、死、そして長期間の撮影。 … 続きを読む

作品のメインテーマ「どうすればよかったか?」を常に心に留めて観たのだが、そのテーマが薄れるほどに、この家族一人ひとりの忍耐力に圧倒された。 プライド、世間体、混乱、発作、戸惑い、説得、あきらめ、僅かな希望、老化、死、そして長期間の撮影。 歪んだかたちにせよ、家族愛を感じた。 パパとマコちゃんが、道端で花火を眺めるシーンが好きだ。 どうすればよかったか? 早期に投薬していたらマコちゃんの人生は違ったのかもしれないけれど、本当はもっと前に遡って、無理して医学の道に進まなければ、発症していなかったかもしれない。でも、あの両親のもとで、その選択肢はなかったんだろうな、きっと。

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