終始モヤモヤします
starstarstarstarstar - 2年前
無茶苦茶「悪い」って感じでもないですが、最初から最後までなんかしっくりきません。
まず気になったのが劇伴(BGM)。
何でもない通常風景のシーンで、あたかもこれから(「今まさに」といった感じも含め)不穏な事が起こる(起こった•起きている)… 続きを読む
無茶苦茶「悪い」って感じでもないですが、最初から最後までなんかしっくりきません。
まず気になったのが劇伴(BGM)。
何でもない通常風景のシーンで、あたかもこれから(「今まさに」といった感じも含め)不穏な事が起こる(起こった•起きている)と感じさせる音楽が何度も流れる事です。
初めの内は「そうなのか」と考えを巡らしてみますが、何処にも不穏要素は見当たらず、それが何度も繰り返される内に「あぁワザとなのか」と思わされます。
これが演出上の効果として「活きている」なら良いし、後の展開を予感させる「倒置法」的な使い方ならこれもまたアリかも知れませんが、どちらもそうではなく、意味無く不穏を煽っているだけになっている様です。
普通はその映像の中にある何か異様な事態を強調する為にそのシーンに合った音楽を当てるのですが、この作品では何も無いにも関わらず不穏な音を当ててしまっています。
これではギャップが産まれません。
日常が非日常に変わるから怖いのであって、日常を不穏感で煽っても意味無いですし、その後の展開にも支障が出てきます。
逆説的な効果を狙ってかとも考えましたが、そうでもない様です。
単純に演出が下手なだけに見えました。
それから主人公達の心情、行動原理。
これは私が日本の倫理観、生活様式で育っているから余計に思ってしまう事なのかも知れませんが、前半から中盤に掛けては、左程気に止める様な事態は起こってない様に感じました。
特に妻のルイーセの反応が(私から見ると)かなり過剰で、「そこまで気にする事か?」と思ってしまいます。
言動の行き違いなんて日常の中では山の様にあります。
あれ位で気にしていては(特に日本では)自意識過剰と捉えられるのではないでしょうか?
欧州ではあの反応は当たり前なんですかね?
私には何かわざと不穏な雰囲気を出そう出そうとしている演出にしか見えませんでした。
もっと中盤までの、先程も言った日常のシーンの中に、パトリック夫妻の異様さが垣間見えれば説得力も出るのですが、「ちょっと」過激なダンスであったり「ちょっと」忘れっぽいが為のもてなしであったり「ちょっと」子供に対して口調が荒かったり(まぁこれは後の伏線には成ってますが)と、まぁよく普通に結構見られる光景ではないでしょうか?
ビャアン夫妻も結構失礼な所や「その行動(考え方)はどうなの?」と思ってしまう所が多く、どっちもどっちな感じが拭えません。
少なくとも夜中に黙って帰るというレベルではないと思うのですが。
最終的に「異常な夫婦であった」というのは写真の部屋(小屋?)を見つけてから先の事であって、それも取って付けた様な設定と展開なのでその前の出来事はあまり活かされていません。
「ハサミ」のシーンや「しつけ」のシーン、息子アーベルのシーン等が丁寧に画かれていれば、もっと異様さ(怖さ)が引き立って面白くなったと思うのですが。
引き合いに出して申し訳ないですが、(パッと思い付いた邦画で)『黒い家』や『クリーピー 偽りの隣人』等はその辺の匙加減(異様さの演出)が上手かった様に感じます。
最後も、今まで一番不信感を抱いていた妻ルイーセが急に無気力(眠たかったかもしれないにせよ)になり、警戒心ゼロで車から出たという事は考えられないし、その後の夫妻の行動も納得いきません。
なんだか「都合良く」エンディングに向かう為の行動だった様に感じました。
冒頭にも言った様に無茶苦茶悪い(ダメな)作品ではないですが、どこもかしこもモヤモヤが拭えない、制作陣が意図させたかったモノとは違う「胸騒ぎ」がする映画でした。
アメリカでリメイクも決定したそうですが、その肝心な「胸騒ぎ」の部分をしっかり画いて頂けたらなと思います。
胸高鳴る胸騒ぎで胸ドキドキ
starstarstarstarstar - 2年前
「胸騒ぎ」とはよくいったもので、騒ぎと言ってもさんまの「恋のから騒ぎ」のような色恋沙汰ではなく、「乱痴気騒ぎ」のようなハレンチなものではなく、「米騒動」のような大袈裟なものでもない。漫画「カイジ」のざわざわっの感じが近いか。小さな違和感から… 続きを読む
「胸騒ぎ」とはよくいったもので、騒ぎと言ってもさんまの「恋のから騒ぎ」のような色恋沙汰ではなく、「乱痴気騒ぎ」のようなハレンチなものではなく、「米騒動」のような大袈裟なものでもない。漫画「カイジ」のざわざわっの感じが近いか。小さな違和感から始まる。ぞわぞわ。
とある夫婦がある夫婦と親密になりいつの間にか少しずつ精神的領域を制圧しだして意のままに操る。「冷たい熱帯魚」と同じ手口。少しずつ少しずつが怖い。なんとなく気後れしてる隙を巧みに利用してくる。善意は断れない日本人の国民性にがっつりハマるからまた怖い怖い。
いうならば最初から何かが起こることは確定している映画だ。このまま友達になった家族たちが仲良くなって楽しい休日を過ごすだけなんて映画があるはずがない。どこで噛み付いてくるのか、それを楽しむ映画でもある。できるだけ引っ張って引っ張ってあれっこのままいけるかもって思わせる上手さがあった。そんなわけはないのだけれど(笑)。
物語が終わりエンドロールが始まるまでに少し沈黙があり、「はあー」って遠くでおっちゃんの大きなため息が聞こえた。まさにそんな映画。わかるわかるよおっちゃん。こっちのおっさんは言葉をなくしてた。
そして最後になんでこんなことになるのかエンドロールでその理由が明かされる訳です。そういうことかと思うには思うけど気持ちはぞわぞわ。このいや〜な感じは井筒監督の「ヒーローショー」とか「マーターズ」とか「ファニーゲーム」とかそれこそ「冷たい熱帯魚」とかの体の芯に残るねちゃ〜とした感覚。日常が恐怖に支配される感覚。たぶんこれを不快というのだろうけど、自分の人生から全く排除したい訳ではなくたまに思い出したい感覚である。わけわからんね(苦笑)。
まともな人には決してお勧めできない映画です。
胸糞悪い
starstarstarstarstar - 2年前
試写会で鑑賞。
上映終了後のトークイベントで、作家 平山夢明さんと映画評論家 ナマニクさんも語っていたが、抑圧され、巧みに抵抗を奪われていく家族の状況に半端ない胸糞の悪さを感じた。
あまりに後味悪いと
starstarstarstarstar - 2年前
評判になっており、池袋まで見に行きました。
この映画の肝は、ラストまでは、淡々とリアルに
感じる、よその家族との違和感ですね。とても普遍性のある。我々は、違和感の中で日常を送っている事を
思い知らされます。
この辺りが丁寧に描いてあるので… 続きを読む
評判になっており、池袋まで見に行きました。
この映画の肝は、ラストまでは、淡々とリアルに
感じる、よその家族との違和感ですね。とても普遍性のある。我々は、違和感の中で日常を送っている事を
思い知らされます。
この辺りが丁寧に描いてあるので、あまたある
B級作品との間には、一線を画すのでしょう。
途中何度も流れる、コワい音楽も、後半とのギャップの解消の為に、後付けしたような。
暫くはオランダには、旅行しなくなるほどの
「出来の良さ」ありますね。
善良で道徳的な態度の嫌な感じ
starstarstarstarstar - 2年前
善意と悪意/善良と邪悪
深い関わりじゃないからこそ多少のことなら抑え込んでやり過ごそうとしてしまうことってありませんか?
怪獣が出てきそうなくらい不穏な音の序盤からイヤな感じが続いて酷い展開で二度と観たくありません
英題『Speak N… 続きを読む
善意と悪意/善良と邪悪
深い関わりじゃないからこそ多少のことなら抑え込んでやり過ごそうとしてしまうことってありませんか?
怪獣が出てきそうなくらい不穏な音の序盤からイヤな感じが続いて酷い展開で二度と観たくありません
英題『Speak No Evil』は単に「悪口を言わない」だけでなく慣用句「見ざる言わざる聞かざる」的な、気になることや良くないことに触れないというある意味で善良で道徳的な態度のことでもあり、尚且つそのことが「誰にも言えない、届かない」ことにつながってしまうという…起因であり帰結でもあって
米ブラムハウス・プロダクションズがジェームズ・マカヴォイ主演でリメイク版を製作するそうで、想像するだけでイヤで観たくありません(でも観てしまいそう)