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夜の外側 イタリアを震撼させた55日間 ポスター

夜の外側 イタリアを震撼させた55日間

4.5 340分 2024/8/9 (金) 公開
Gイタリア
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あらすじ

巨匠マルコ・ベロッキオが、ヨーロッパ現代史上、類を見ない大事件「アルド・モーロ誘拐事件」を題材に、壮大な人間模様を、史実にフィクションを織り交ぜながら力強くも絢爛たる筆致で描き切った一大巨編。1978年3月のある朝、戦後30年間にわたってイタリアの政権を握ってきたキリスト教民主党の党首であり、5度の首相経験のあるアルド・モーロが、極左武装グループ「赤い旅団」に襲撃、誘拐されてしまう。冷戦下で混迷を極め、テロリズムや暴動が蔓延り、“鉛の時代”と呼ばれていたイタリアで起きた国家を揺るがす大事件の裏側で、その時一体何が起こっていたのか。世界が注目し、イタリア中が恐怖に包まれたその日から55日間の事件の真相を、アルド・モーロ自身、救出の陣頭指揮を執った内務大臣フランチェスコ・コッシーガ、モーロと旧知の仲である教皇パウロ6世、赤い旅団のメンバーであるアドリアーナ・ファランダ、そして妻であるエレオノーラ・モーロの視点から描く。ベロッキオは、“羅生門方式”とも言える、事件に関わった人物たちのそれぞれの6つの視点から再構築した。

場面写真

予告動画

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キャスト・スタッフ

監督
マルコ・ベロッキオ
キャスト
ファブリツィオ・ジフーニ/マルゲリータ・ブイ/トニ・セルヴィッロ/ファウスト・ルッソ・アレジ/ダニエーラ・マッラ ほか
配給
ザジフィルムズ

クチコミ

誘拐事件を前後編で340分で6話構成の力作ですが、知らずに観るとミスリード的演出で混乱するかも😵‍💫

- 2年前
50代以上のイタリヤ人なら多分大体の人が知っている、事件の実話を元に事実とフィクションを交えた作劇と構成になっており一話冒頭のからミスリード的な始まりがあり、事件を知っていたり感の良い方なら分かると思うが、誘拐後開放された?アルド・モード党… 続きを読む

50代以上のイタリヤ人なら多分大体の人が知っている、事件の実話を元に事実とフィクションを交えた作劇と構成になっており一話冒頭のからミスリード的な始まりがあり、事件を知っていたり感の良い方なら分かると思うが、誘拐後開放された?アルド・モード党首が病院のベッドで横になりながら、見舞いにきたジュリオ・アンドレオッティ首相を真っ直ぐ見つめる場面から物語はその前の過程を語りだすのだか、映画を最後まで観るとこの部分の見方が変化すると思う。 もしかすると同じ場面の最初に最後で演出的な違いがあるのかもしれないが、一回しかみてないので比較は出来ないですが… 一話目はアルド党首の誘拐までの生活と当時のイタリアの情勢が、赤い旅団の暗活と共に語られており、静かだか不穏な空気感とサスペンスフルな演出で引き込まれる。 そして誘拐時の襲撃場面は、迫力を出しつつ抑制の効いた演出で犯人側の焦りも伝わる見事な描写でありマルコ・ベロッキオ監督の力量がわかる。 この一話を見るとアルド・モード党首の人となりが、さり気無く提示されており、大学での毅然とした姿や特に深夜に帰宅して目玉焼きとパンでひっそりと食事をする場面などにも、誠実さが見え魅力的でもある。 二話と三話から別の視点と人物から語りをしていて特に内務大臣の振る舞いや行動は、コッポラ監督の映画『カンバセーション 盗聴』を想起させる。 アルド党首と親友でもあるローマ法王パウロ6世の見る幻覚に近い妄想も冒頭のミスリード的な絵図と演出がここでも入ってきて結構のみこみ辛い部分もあるが、前編はやはり一話目が頭抜けて良かった。 後編の4・5・6話はそれぞれ赤い旅団の側とアルド党首の奥さんの視点から物語が語られており、テロリストでもある赤い旅団のメインでもある男女二人の行動と顛末は、なかなかにシビアで、活動に参加した女性アドリアーナは、映画の『ワイルドバンチ』でのヒロイックで破滅的殉死と解釈して自分に見立てて嘯く男の相棒に自分は「子供や家族を捨て中絶までして戦っているのになんだ!」怒る場面も今も多くある男達の身勝手への問い掛けであろう。 『ワイルドバンチ』1969年の作品なので、1978年頃が舞台のイタリアで上映されているのは偶然ではなく、アウトローでもあるワイルドバンチが、体制側であるマパッチ将軍を撃ち殺す場面を引用していると思うが、もう一つ引用的に名前が上がる映画があり、一話でアルド・モード党首が呟く作品が、フランチェスコ・ロージ監督『エボリ』(1979年イタリア)で、原作は政治犯で反ファシズムのコミュニスト作家レービの体験を元にした映画で、未見ですが内容からしてキリスト的な生き様も含めアルド・モード党首の思想の現れてとして提示される。後はイタリアの闇とも対峙してきた先人でも映画人フランチェスコ・ロージ監督へのリスペクトも兼ねているのだろう。 イタリアといえば食のイメージもあると思いますが、アルド・モード党首が自宅(結構質素)で食事をとる以外の食事場面でもその人の立場が、浮き彫りになる構成は上手いと思う。(法王は親友を立場を思い、ほぼ食事をせず、同じ政党の仲間である首相はジェラートを我慢する程度で済ますとか、アルド・モード党首も監禁先で食をしないなど) 全体を通して事件の事やイタリアの政治体制を知っている方が理解しやすいと思うが、ゼロから見て後でパンフレットなど調べるのも一つの力作だと思う。時間的に厳しそうだと思う方は配信など待って一話ずつ見るのも良いと思う。(ちなみに自分はパンフ買ってません) 個人的にツボなのは、軍や公安の護衛達がサッカーで盛り上がる場面や赤い旅団の射撃訓練が、チンプなプロパガンダ映画みたいな描写だったりとか、70年代後半が舞台なので当時の車や衣装などの小道具も違和感なく配置してあり、それを補うCGの使い方も巧い。 役者も政治家の面構えと赤い旅団側の70年代感もイイ顔を揃えており、変にイケメンなどに見せずにリアルで素晴らしい。(この辺は80年代末の香港映画や今の韓国映画と同じかな🤔) キリストはエボリで止まった。文明はこの村まで来なかった。 キリストはエボリにとどまった” 反ファシズムのコミュニスト作家レービをキリストはエボリで止まった。文明はこの村まで来なかった。 誘拐事件を前後編で340分で6話構成の力作ですが、イタリア人ならある程度知っている実話を、知らずに観ると冒頭からミスリード的演出で混乱するかも😵‍💫 1話の不穏さとサスペンスが突飛して良い。 4話はエピソードも含め面白い。 70年代後半が舞台なので当時の車や衣装などの小道具も違和感なく配置してあり、それを補うCGの使い方も巧い。 役者も政治家の面構えと赤い旅団側の70年代感もイイ顔を揃えており、変にイケメンなどに見せずにリアルで素晴らしい。(この辺は昔の香港映画や今の韓国映画と同じかな🤔)

雨雲模様 ネタバレ

ベロッキオ監督が考える誘拐事件

- 2年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む

映画の本編の内容に触れる前に説明。 まずこの作品は前編・後編とあり、前編が1〜3部作で成り立ち、後編は4〜6部作という構成だが、モーロの目線、妻エレオノーラの目線、アンドレオッティの目線、ローマ教皇の目線、犯人である極左テロリストの赤い旅団の目線など、ベロッキオ監督が考える事件当時はきっとこうだったに違いないという展開からストーリーがはじまる。 実際の事件の内容とは異なる。 映画ではモーロ元首相には死刑を宣告し、自ら命を絶ち泥沼に遺体を遺棄したという声明文が届いたのをきっかけに必死で氷が張った沼を捜索するシーンがあるのだが、そのシーンはベロッキオ監督が犯人である赤い旅団との交渉を進めたいがために諜報局が独自に動いたニセモノだったとか、実際の事件ではアンドレオッティ率いる政権に対し、赤い旅団は要求していた。 逮捕され拘留されている赤い旅団のメンバーの一員の解放を求めていた。 ところが、マフィアとの闇の付き合いがあるアンドレオッティには、要求を鵜呑みにしては困る内情があった。そのために、テロリストの要求に強気で対応したのが裏目となり、モーロ元首相の死刑宣告が出た日の朝には車の荷台で射殺された。死刑宣告が出てすぐ殺されたが実際の話。 アンドレオッティは政治家生命をかけて自らの保身に走り助けようとしなかったのが正解である。映画では、アンドレオッティをモーロ元首相を助け出そうと邁進したが赤い旅団との交渉決裂の末に救えずと美談化している。 そのあたり、一部フィクションがあり、100%ノンフィクションではない。そこがベロッキオ監督が考えたこうだったら良かったのに〜というストーリー展開で構成されている。だから尺が長い。 55日間に渡る赤い旅団との交渉の日々をベロッキオ監督らしい見解で描き、ラストのモーロ元首相の遺体発見に、現実はこうあってほしかったというベロッキオ監督の思いが340分に凝縮されている。超大作といっても過言ではない。

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