中つ国版コマンドー
starstarstarstarstar - 1年前
「これが考え抜いた策?」
「いい策とは言ってない」
ビルボ・バギンズが"一つの指輪"を思いがけず手に入れた時から遡ること200年、西方の騎馬民族の国ローハンに生きた王女ヘラの物語を伝承形式で綴る。ピーター・ジャクソン製作総指揮のもと、「攻… 続きを読む
「これが考え抜いた策?」
「いい策とは言ってない」
ビルボ・バギンズが"一つの指輪"を思いがけず手に入れた時から遡ること200年、西方の騎馬民族の国ローハンに生きた王女ヘラの物語を伝承形式で綴る。ピーター・ジャクソン製作総指揮のもと、「攻殻機動隊SAC_2045」の神山健治がアニメーション化。
大反省。色々としくじった。まず、私事だが上映時間を勘違いしてチケットを買い直す羽目になった。また、神山さん制作のアニメと聞いていたので吹替版で鑑賞したのだがこれが大失敗。別に吹替版声優の演技がどうということではなく、LOTR三部作を字幕で鑑賞していたため、本作の語り部の正体にエンドロールまで気付かない大失態を犯してしまった。因みに言ってしまうが、本作の語り部はミランダ・オットー、LOTRでのローハンの女騎士エオウィンである。また、本シリーズ屈指の名コンビであるビリー・ボイドとドミニク・モナハンも(ピピンとメリーではないが)ゲスト出演しており、自分の下手によってLOTR三部作と別物と割り切ってしまうような見方をしてしまったのは痛恨だった。アイゼンガルドの魔法使いとしてサルマンが少しだけ登場するが、こちらもクリストファー・リーの声をAI生成して声に充てたらしく、字幕版で観ればよかったと後悔している。
で、本編なんだけど、「まあ、いいんじゃね?」と思いつつも腑に落ちなかったのがローハン王ヘルムである。LOTR三部作をご覧の方はご存知の通り、「二つの塔」の主戦場となったヘルム峡谷はこの王の名前に由来するのだが、どうにもこのジイさんが武闘派オブ武闘派でとんでもなく強いのである。顔面を一発殴っただけで大の男を死なせるやら、戦闘で深手を負って「もう動けない」とか言っていたかと思いきや知らん間に大勢の敵兵を始末していたりと、その姿はまさに世紀末覇王そのものである。ジジイになればなるほど武闘派になるのがトールキン以来のお約束だが、さすがにやりすぎ感が否めなかったし、あまりに突然チート化したのでその後の話がイマイチ入ってこなかった。
また、登場こそしないものの、冥王サウロンはオークを遣わせて血眼になって指輪を集めている。スメアゴルが指輪を拾ってビルボの手に渡るまで500年かかっているから、「これだと時系列矛盾するんじゃないの?」と思ったが、鋳造ではなく落とした指輪を探していただけだったのね。
やっぱりLOTR三部作ありきではあると思うが、今回に関してはこちらの落ち度もあるので本来であればもっと面白く観られたと思う。
2024年、三部作でローハン王セオデンを演じたバーナード・ヒルが亡くなった。エンドロールには彼の名前があり、ジーンときた。
日本の神山健治が
starstarstarstarstar - 1年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
世界から評価されて、ワーナー・ブラザースの
プロデュースで、この作品が出来た。素晴らしいチャレンジだし、今後にも期待したい。
一つ難点を言うなら、クリーチャー造形ですね。
特に実際の生き物でないクリーチャーを描くときは
チャレンジするチャンスだと思うので、
もっと奇妙で面白い造形して欲しい。
画面の中の情報描き込み量
starstarstarstarstar - 1年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
ニューラインシネマ様(LOTR公開からこっち、このロゴを見ると感謝しかない)のロゴ始まりといい、オープニングのちょっと鬱蒼とした音楽といい、ああ、ロードオブザリングだわ〜とうっとり。
エルフ語聞こえてくるかと思ったよね。でも今回は完全ローハンの舞台ゆえに、エルフはかすりもせず。まあ、力の指輪がありますから。
話はちょっと神話的だなと思いました。
コテコテのゲスい奴を1発殴ったら死亡。その後のケアも何もなく、遺族追放につき生まれた恨み。
ええ? あんなのでも、父親だから?と思ってたら、CV.津田健二郎様をもってしても、アニメ化したアラゴルンみたいなキャラデザでも、悪役たる魅力が薄い共感不能な敵役ウルフ。彼なりに、ローハンの中でも虐げられてきた一族の悲哀もあったんだろうなとは思いつつ。
あれに付き従うCV.山寺さんが不憫過ぎました。
いつ山寺さんが「もう見るに耐えない」と斬り捨ててくれるのかと思っていたのですが、逆に逆ギレで刺されてしまう、とにかくかわいそうな将軍でした…血族と世襲って、強いんでしょうね。
そのあたりが、わたしなんかは筋金入り指輪オタクのため「本家新作ありがとう!!」なんですけど、普通のアニメ映画として観ると、不満足なんじゃないかなぁと思いました。
アニメゆえか、やたらイケメン、イケボが多くて、笑えました。ちょっと商業的。LOTRのハマやハレスをご覧て笑。仕方ないですね。
中でもやはり、中村悠一さん演じる従兄殿。外見も中身も役どころも、イケメンの極み笑。
ああー、こちらの血脈がセオデン王やエオメル、エオウィンに繋がるわけですね…と合掌。そうそう、エンドロールで彼女の名前が出てきて「!!??」と体を起こしてしまいました。語り部の真綾さん、そういうこと…!
さらに、バーナード・ヒル様逝去の旨も。20年の流れを否応なく感じます。
LOTRと同じ展開といえばそうなのですが、籠城攻めの手段もそういくつも無いでしょうし、敵の虚をつくには「ま、まさかそんな崖から!」しかないですから、神話を繰り返している感じが良い、と思いました。
致し方ないでしょうが、オークの描写がなんだかつるーんとしていて、実写の強さを感じました。あと沼のタコも。じゅうを飲み込む、というのはすごく良かったです。実写で見たい、と思ってしまいました。
主役を演じた小芝風花さんもとても上手でした。周りを固める声優陣もとてもとても豪華なので、そのあたりは安心して観られます。
字幕版でもう一度見に行こうと思います。アニメ画との相性は悪いと思うけど。ミランダオットー様の語りを聞きたい。
こういうのでいい
starstarstarstarstar - 1年前
ホビット以降ピーター・ジャクソンの流れを汲んだ作品はもう観れないかと思ったので渡りに船な作品でした。大鷲が全て解決してくれる王道の流れに痺れたし、ハワード・ショアのローハンのテーマが神曲すぎる
神山健治作品とは思えない
starstarstarstarstar - 1年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
ロードオブザリング ローハンの戦い、攻殻機動隊、精霊の守り人で、女戦士を描かせたら右に出るものなしの神山健治監督作品とは思えない出来。人物は絵の作画はうまいけれど、動きがなんだか緩慢、騎士の国の話のはずが、胸踊る攻城戦なく、無謀な単騎戦ばかり、逃げ○○の若君に見られるような迫力ある騎馬戦が見たかった。脚本、設定、イメージづくりに時間をかけられなかったのか。また神山作品には欠かせない川井憲次氏の音楽でなかったのも残念。どのシーンに音楽がついているのですが、よくあるハリウッド作品のような音楽がずーっと続くので、かえってうるさい気がしました。テーマ性のある音楽は唯一エンディングにも流れるギターの楽曲のみ。クリーチヤーも出てきますが、背景がキレイ過ぎて、生息している感がない。指輪物語なのに竜もエルフも出さなかったのは、意図的だろうが物足りない。ここまで言ってしまうのは、本当に神山健治作品が好きだったから。どれだけ残念かを見るために鑑賞するのも乙かも。