怖い怖くないのその前に
雰囲気で怖がらせるタイプを狙ったつもりだったのでしょうが、その事は一先ず置いておいて、別の話から。 原作を読んでいないので元々がこんな設定なのか分かりませんが、登場人物の肉付けが全然出来ていません。 呪いに掛かった後の行動は訳が分からなく… 続きを読む
雰囲気で怖がらせるタイプを狙ったつもりだったのでしょうが、その事は一先ず置いておいて、別の話から。 原作を読んでいないので元々がこんな設定なのか分かりませんが、登場人物の肉付けが全然出来ていません。 呪いに掛かった後の行動は訳が分からなくなったからとして百歩譲るにしても、その前の段階からどの人物も不可解な行動(思考)が多過ぎます。 (※此処から若干ネタバレ) 主人公は「次作の構想に悩んでいるホラー小説作家」なんですよね。 なのに、なぜこの状況(何十年も会っていない、しかも名前や顔も思い出せない様な同級生から怖い話が聞けるというなかなかレアな状況)に尻込みするのか? ネタに困っているのにこんなオイシイ話はありません。 余程自分の頭の中だけの発想を高く評価しているのか(といっても現時点で書けてない訳で…)、取材自体にも興味が湧いていない様です。 これが、まだ純文学や恋愛小説作家とかなら解るんです。 ジャンルが違うから。 でも主人公は「ホラー作家」なんです。 それも「悩んでいる」。 だったら内心はどうであれ飛び付きますよ、普通。 しかも、彼女はどうも霊感も有るらしい。 それなら余計に話くらいは聞いてもマイナスにはならないと思うのですが(心霊スポットなどには行かなくても)。 彼女の行動思考はあまりにチグハグです。 また、他の人達も呪われる以前から理に叶った動きをしていません。 この人はこういう性格だからこう動く、こう考える、といった肉付けがしっかりされていないので、その場面を成立させる為だけの行き渡りばったりなものに成ってしまっています。 話が都合いいだけ(作り手の持って行き易いだけ)のものに成っているのです。 これでは観客を物語の中に引き込めないと私は感じます。 それに加え、ホラー表現。 残虐描写やジャンプスケアが無くても雰囲気だけで怖がらせる面白い(怖い)作品も多くあり、それらが無くても全然良いのですが、何処を取っても「怖くない」。 これは致命的です。 テーマとして最近よく聞く「忌み地」「禁足地」を扱いたかったのはまぁいいですが、演出が下手過ぎる。 もっとどんな表現でもいいので「恐怖」を与えるモノでなければ「ホラー映画」として成立しません。 なので、この「お話」の面、「恐怖」の面、どちらも演出不足(原作に忠実と言うならばその原作も駄作)としか私には思えませんでした。 『残穢~』が面白かっただけに同じタイプかと、ちょっとは期待してたんだけどなぁ…