か かみやしろ 少女と相方オンドリの危険な冒険
starstarstarstarstar - 1ヶ月前
実話に基づくらしい。90年代イラク独裁政権のトップにいたフセインの誕生日を祝いするため少女はクラスの先生にケーキを振る舞なければならない。拒否でもしたら重い制裁が待っている。信じがたいがフセイン独裁と市民の貧困が蔓延するイラクではそんな変な… 続きを読む
実話に基づくらしい。90年代イラク独裁政権のトップにいたフセインの誕生日を祝いするため少女はクラスの先生にケーキを振る舞なければならない。拒否でもしたら重い制裁が待っている。信じがたいがフセイン独裁と市民の貧困が蔓延するイラクではそんな変なことが常態化している。
ケーキを作らなければ大変なことになる。大事な任務としてケーキの材料集めから始めに街を奔走する少女。盗みもする危険な材料集めはついつい感傷的になる。良いことも起きれば悪いことも起きる。
ボーイフレンドとの目を瞑ってはいけないゲームは自国の現実に目を瞑るなと言ってるよう。
2026.7.10
8 8q5cb6p4fd
ほのぼの系ではない!
starstarstarstarstar - 1ヶ月前
原題をやそのまま邦訳したタイトルだが、なんとなく、軍政や貧困に苦しみながらも人情と知恵で生き抜いていく逞しさやユーモアにほろりとなる…といったイメージを勝手に抱いていた。そういう側面はもちろんあって、主人公の少女の相棒の雄鶏はめちゃくちゃと… 続きを読む
原題をやそのまま邦訳したタイトルだが、なんとなく、軍政や貧困に苦しみながらも人情と知恵で生き抜いていく逞しさやユーモアにほろりとなる…といったイメージを勝手に抱いていた。そういう側面はもちろんあって、主人公の少女の相棒の雄鶏はめちゃくちゃとぼけていて笑いを誘うし、ときどきは人の善意に救われたりもする。でも、全体として、ほのぼの、とか、ほろり、とか、そんな甘いものではなかった。独裁と戦争の世では、子どもの学びも、家族の幸せも、友情も、誠実さも、女性の安全も(つまり人権が)ぜーんぶ踏み躙られるんだってことを突きつけられる。それは、今も別の場所で繰り返されているし、ここにいる私にも問いかける。国家主義って独裁の一歩手前だよね?と。
f ffh769zwne
清く正しく生きたい…のに
starstarstarstarstar - 1ヶ月前
タイトルだけだと勘違いしてしまいそうだけれど、1990年代フセイン独裁政権下、国連の経済制裁で物資が不足し、汚職も蔓延しているイラクでの、ニュースなどでは知りえない物語。
経済制裁により物資不足で日々の食事の確保もままならない状況のなか… 続きを読む
タイトルだけだと勘違いしてしまいそうだけれど、1990年代フセイン独裁政権下、国連の経済制裁で物資が不足し、汚職も蔓延しているイラクでの、ニュースなどでは知りえない物語。
経済制裁により物資不足で日々の食事の確保もままならない状況のなか、フセイン大統領は全国の学校の生徒に大統領の誕生日を祝うケーキや花や果物を用意することを義務付けていた。不公正なくじ引きでその係が決められ、役目を果たせないと厳罰に処せられるのだ。
メソポタミア文明とギルガメッシュ誕生の地とされる美しい湿地帯に住むラミアは、お婆さんと二人暮らし。毎日舟を漕いで学校へ通う。
大統領の誕生日が2日後に迫った日、大統領の誕生日祝いの品を用意する係のくじ引きで、ラミアは用意するのが一番大変なケーキ係を命じられてしまう。
その報に追い詰められたのは、ラミアではなく、わずかな収入の元だった仕事を失ったばかりのラミアのお婆さんだった。小麦粉、砂糖、卵、ふくらし粉、そんなものをどうやって入手できるというのだ…。絶望的状況のなかで、お婆さんはある決断を迫られる…。
腐ったフセイン独裁政権下の腐った大人たちの間を駆け回る、決して諦めないラミア。蔓延する汚濁に飲み込まれまいと必死に頑張るラミアが、その心細そうな不安げな表情とともに、素晴らしい。相棒のサイードは、既に「汚れちまって」いるのだけれど、ラミアはケーキの材料を揃えるべく腐った大人たちの間を必死に駆け回る…。
1990年代のイラクの国内事情を描いた作品は初めて観た気がする。独裁政権下では、独裁者が腐っているだけでなく、国民も腐っていくこと、それを強いられることがよくわかる作品だった。(子供たちによる独裁者賛美の言葉の連呼場面は、ナチスドイツや北朝鮮を思い起こさせる。国民に大声で嘘を連呼することを強制するのが独裁政権の特徴だ。)
タイトルからうっかり勘違いしやすい甘めとは裏腹の辛口作品ですが、強いられた役目を何とか果たそうと奔走するラミアに同行し、当時のイラクを知ることができる。経済制裁というものに締め上げられるのは、国のトップではなく、国民たちだということもよくわかる。アメリカの爆撃で被害を被るのも、国のトップではなく国民なのだということも。(サイードのお父さんが片足なのも、アメリカの爆撃のせいなのかもしれない。)
原題は、ラミアがお婆さんと暮らしていた湿地帯を指すと同時に、砂上の楼閣であるフセイン独裁政権をも暗喩する『葦の王国』。
m marudori
フセインの時代のイラクが興味深い
starstarstarstarstar - 1週間前
あの頃のイラクの混沌とした社会や人々の生活が興味深い。日本の常識など吹っ飛ぶ。
独裁者に翻弄される社会をケーキを作ろうとする少女の姿を通して描いているが、ちょうど前日見た「白バンと独裁者」が酷似したストーリーで描いた大戦時のドイツ社会と比べて面白かった。
P Pilot 教育の現場が怖い
starstarstarstarstar - 1週間前
多分この作品で描かれていることは、現実にあった事なのかなと感じました。
独裁者が作る社会の恐ろしさを痛感しました。