映画作家は挑戦する
ドキュメンタリーは社会に何かを訴求するモノだと勝手に思い込んでいた。 この物語は、アンソロジーならぬ、アンソボ(祖母)ロジーである。叙事詩となった墓碑銘のようでもある。 父方と母方の2人の祖母、もちろん異なる人生、しかし交差する時代。 浮かびあがる、監督の存在と存在意義。 そしてつくったからには、公開するという 映画作家の態度は、未来を切り開く
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「私が聞かなかったら、この話はどこに行くんだろう」。ふとした時に聞いた祖母の若い頃の話に心動かされた監督は、母方と父方それぞれの祖母から人生の話を聞こうと思いたつ。忘れないようにと回し始めたカメラに映る、家族、戦争、仕事、結婚、飼い犬、友だちの話。同世代である二人の、交差しながらも全く違う世界を、祖母たちと共に文字に起こしていった。そうやって編まれた物語を、監督は二人の俳優に託し、一日をかけて朗読してもらう。やがて世界にたったひとつの物語が、見ている私たちの記憶に連なっていく。知らないはずの記憶があなたやわたしと呼び合い、こだまする。
ドキュメンタリーは社会に何かを訴求するモノだと勝手に思い込んでいた。 この物語は、アンソロジーならぬ、アンソボ(祖母)ロジーである。叙事詩となった墓碑銘のようでもある。 父方と母方の2人の祖母、もちろん異なる人生、しかし交差する時代。 浮かびあがる、監督の存在と存在意義。 そしてつくったからには、公開するという 映画作家の態度は、未来を切り開く