乱暴者
あらすじ
フォード映画の常連で知られるアルメンダリスの本国での主演作で、アメリカ映画では気のいい三枚目で、往々にしてコメディ・リリーフだった彼が、一応ヒロイックな役を演じている点に興味を引かれる。ブニュエルは、ホモと誤解されそうな全ての動作、台詞、半袖のシャツ(長袖をまくるならいいのだそうだ)さえも彼は拒んだ--と、苦々しく回想している。肉屋で働くペドロは、逞しい体躯に腕っぷしが自慢で、地主カブレラの用心棒もしていた。ある日、団交に出ようとした小作人たちを疎ましく思ったカブレラは、その代表格の男を、ペドロに命じて殺させる。自らも傷ついたペドロは、復讐にいきまく小作人らの包囲網をかいくぐり、代表の娘メチェを人質にして逃げた。彼を父の仇とは知らないメチェが農民たちの窮状を訴えると、ペドロは何も考えず、強権的な搾取側についていたことを後悔し、改心するのだった。カブレラの妻パロマはペドロに目をかけて来たが、メチェとの仲睦まじい様子に腹を立て、彼女に、父を殺したのは実はペドロであることを告げてしまう……。単純ではあるがゆえに悲劇に向かう、気のいいマッチョ男をアルメンダリスがほとんど地で演じている。メキシコ時代のブニュエル作品としてはごく標準的だが、語りは明晰でユーモアのブリッジも効いていた、ポジティヴなメロドラマ。
キャスト・スタッフ
- 監督
- ルイス・ブニュエル
- キャスト
- ペドロ・アルメンダリス/ケティ・フラド/ロシータ・アレナス/アンドレス・カプレラ
- 配給
- ヘラルド・エース
クチコミ
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