さすらい(1976)
あらすじ
ヴェンダースの“ロード・ムービー三部作”の最終作(といっても、彼の映画はその後もみなロード・ムービーだが)。とにかく長いが、たゆたうような時間は快い。なにしろ、本作で描かれるのはまさに“映画の旅”。映画作りの旅でなく(それは「ことの次第」で描かれている)、映画“運び”の旅。物語の担い手は、映画館を巡回して映写機を修理して廻り、観客のもとに映画を運び届ける男。その彼に不思議とつきまとうかつての恋人と、逃れようとする男のロード・ムービーである。実際に旅する中で物語を形作っていく即興演出の妙は、ジャック・リヴェットの映画とも相通ずるが、ヴェンダースの旅は、幾度となくさまよいながらも向かう先はあらかじめ定められている旅、という気がする。その最終地点は、彼の敬愛する小津的に言えば“無”ということになるのかもしれない。
キャスト・スタッフ
- 監督
- ヴィム・ヴェンダース
- キャスト
- リュディガー・フォグラー/ハンス・ツィッシュラー/リサ・クロイツァー/ルドルフ・シュントラー
- 配給
- 欧日協会
クチコミ
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