幸せな篠田正浩監督
映画監督をしていて、惚れた女優を妻として。その女優が、天下の岩下志麻さんで。死んだ後にも「あなたが居たから女優を続けられた」と。最高の賛辞を贈られて。そんな男の人生の憧れを生きた人。それが篠田正浩監督その人である。 10代のはじめ頃、映画… 続きを読む
映画監督をしていて、惚れた女優を妻として。その女優が、天下の岩下志麻さんで。死んだ後にも「あなたが居たから女優を続けられた」と。最高の賛辞を贈られて。そんな男の人生の憧れを生きた人。それが篠田正浩監督その人である。 10代のはじめ頃、映画に取り憑かれ初めの頃、ぴあやシティロードを読み漁っていたらこの映画の事がやたら取り上げられていたのを覚えている。「瞽女」という文字さえ読めなかった。「遊女」という仕事がこの世にはあるのだとようやく知った思春期の入り口。ましてや「はなれ瞽女」である。 かつて時機早尚だった自分が懐かしいが、齢60を超えて、ようやくこの映画の鑑賞に足る自分になっていたと思う。