ダメだこれは…
監督のQ&Aを聞いてもわからない。 なんで20年以上も暖めてから作ったのか…
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園子温監督最新作。構想25年、園監督が本当に撮りたかった珠玉の野心作。第40回トロント国際映画祭最優秀アジア映画賞受賞、第16回東京フィルメックス オープニング作品であり注目度も高い。主人公はアンドロイドの女性。鈴木洋子“マシンナンバー722”は、昭和風のレトロな内装の宇宙船レンタルナンバーZに乗りこみ、静寂に包まれた宇宙を何年も旅している。いくつもの寂しい星に降り立っては、すでに滅びゆく絶滅種と認定されている人間たちに日用品などの荷物を届けるために……。
© SION PRODUCTION 2016
監督のQ&Aを聞いてもわからない。 なんで20年以上も暖めてから作ったのか…
人間は多くの過ちを繰り返して…。 その結果が福島のようでもあり、けれども、そこに住む、住んでいた人には罪はない。 明日は明るくないのかな。
鬼才園子温が25年前から温めていたという今作。 レトロな日本家屋のような宇宙船で、アンドロイドの 鈴木洋子 が運ぶのは、81個の郵便配達物。 度重なる災害などで人間は2割までに減った未来。 届けられる荷物はどれも、人々の日常の記憶と思い出。 被災後の福島で撮影され、空っぽになってしまった街の姿に胸が傷むが、全編モノクロの作品に1シーンだけ鮮やかなカラーの映像が差し込まれている。 その美しさに息をのみ、同時に儚さも思い知る。 影絵で描かれる人々の日常は夢のよう。 ひたすらに繊細で、密やかな世界。 人間も街も100年、200年後には今生きてる人はみんないなくなり変わってしまう。 園監督が語っていたことが胸に刺さる作品だった。
度重なる災害や争いで人が住む世界はどこも荒廃を極め、人口も減り、ひっそりとそれはロウソクの最後の灯火のように声すら潜めて生活している。 私は大正・昭和の時代こそあまりよく知らないが、慎ましくひっそりと自身の『足る』領分を守って生きていたのではないか。と、なんとなく今作品を観て思った。 それはもはやヒトが種として終わりに近付いているからなのか分からないが、贈り物に込められた『想い』を主人公は届けていく。そんな中で主人公は少しずつそこに残る『時間』を感じられるようになったのか、最後の表情が印象的だ。 人が物に対して想いや時間を残すようにその『記憶』を感じられるようになった人工知能はヒト足り得るのだろうか。 人の思考力を遥かに超えた事例が出てきた今だからこそ改めて思う。