K Keita Sakai お洒落アピール炸裂ヒップスター系勘違い映画
starstarstarstarstar - 9年前
本作は最近流行りのマンブルコアというジャンルの映画です。マンブルコアは、非日常を描く多くの映画と違い、日常会話のみで成立させる作品のことを言います。稀にサプライズや彼女はパートタイムトラベラーなど風変りな作品も例外的に存在するもの、基本的に… 続きを読む
本作は最近流行りのマンブルコアというジャンルの映画です。マンブルコアは、非日常を描く多くの映画と違い、日常会話のみで成立させる作品のことを言います。稀にサプライズや彼女はパートタイムトラベラーなど風変りな作品も例外的に存在するもの、基本的にはラブ・トライアングルやドリンキング・バディーズのようにただ人が喋ってるだけの映画ばかりです。おまけにその多くが皮肉です。となればその映画の面白さは必然的に演じる役者の魅力にかかってきます。要するにその役者が好き、もしくは共感できるのであれば面白い映画になりますが、逆にそのキャラクターを好きになることができなければもうそれはそれは見るに堪えないものとなります。
本作の主人公フランシスは、空気が読めない見栄っ張りのアーティスト気取りの勘違い女です。親友に完全に依存しており、その親友が面倒くさいので逃亡すると、別の男に寄生し親友のことばかり愚痴ります。ならばそのイタさを超越するだけの可愛さがフランシスには必要です。ガーウィグにそんな魅力はありません。ほかのキャラクターも一見普通そうですが、あまり友達になりたいとは思えません。これがもしガーウィグではなくアナリー・ティプトンなら、ミッキー・サムナーではなくオーブリー・プラザなら、アダム・ドライバーではなくジェイク・ジョンソンなら、マイケル・ゼゲンではなくジェイソン・リッターなら、あるいは魅力溢れる素敵な作品に思えていたかも知れません。
しかし本作には役者が気に食わないでは済まない大問題があります。ママと恋に落ちるまでには「女性はクレイジーであってもそれ以上にホットであれば許される」という理論を現したクレイジー・ホット・スケールなるものが登場します。フランシスは他のキャラクターと比べてさほどクレイジーとは言えないかも知れません。しかし彼女の魅力はそのクレイジーさよりも低いのです。すなわちフレンズのジャニスのこじんまりしたバージョンとでも考えればいいでしょうか。これまで散々こっちをいやな気分にさせておいて、「この魅力が分からぬか!」と言われても、そりゃ分からないですよ。