人生フルーツ
風が吹けば枯葉が落ちる。 枯葉が落ちれば土が肥える。 土が肥えれば果実が実る。 こつこつ、ゆっくりーー このフレーズを聞いて、 タイトルがストンと心に落ちて来ました。 津端夫妻のやさしくて、あたたかくて、 芯の通った生き方。お手本にしたい。
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ニュータウンの一角にある平屋で暮らす建築家夫婦を追った東海テレビによる劇場公開ドキュメンタリーの第10弾。ナレーションを樹木希林が担当。2016年3月に放送され、第42回放送文化基金賞番組部門最優秀賞受賞したドキュメンタリー番組を劇場版として再編集した。自身が設計を任された名古屋近郊のベッドタウン、高蔵寺ニュータウンに夫婦で50年間暮らす90歳の夫・修一さんと、敷地内の雑木林で育てた野菜や果物で得意の料理を手がける87歳の妻・英子さんの津端夫婦。敗戦から高度成長期を経て、現在に至るまでの津端夫婦の生活から、日本人があきらめてしまった、本当の豊かさを見つめなおす。
風が吹けば枯葉が落ちる。 枯葉が落ちれば土が肥える。 土が肥えれば果実が実る。 こつこつ、ゆっくりーー このフレーズを聞いて、 タイトルがストンと心に落ちて来ました。 津端夫妻のやさしくて、あたたかくて、 芯の通った生き方。お手本にしたい。
悠々自適なスローライフの皮を被っているが、この生活を続けるのは結構ハード。 実際、家事に加えて朝から晩まで木々や野菜、果物の世話や収穫、収穫物の加工をしている。直したり繕ったりするより買った方が新しくて便利、障子の張り替えなどは外注した方が早くて楽、コンビニだって簡単においしいものが買えるし、今時は使わない方が難しい。 平均寿命まで生きると仮定すれば定年退職をしてから10〜20年の“余生”がある現代。得、高級、新しい、若い、はやい、便利、きれい、効率的、コスパ…が持て囃される世の中で、人生の集大成とも言える“余生”に何が大切か、豊かさとは何か、生とは、死とは、誰しもに訪れる来し方行く末を考えさせてくれる。 お互い丁寧語で話し、呼び方は「お父さん」「お母さん」または「修“たん”」(可愛い)「英子さん」。 65年も共に暮らしてなお、近づき過ぎず、お互いが「家の一部」にならない。近づき過ぎるとどうやっても摩擦が起きるし、家の一部になると徐々に存在が当然になり、照れ臭さも相まって感謝も尊重もされなくなってしまいがちだ。 しかし二人の家には「個」が確立されている。暮らし方含めて、二人ともストイックなほど信念を持った方なのだと思う。 《パンフレット》 伏原監督の撮影許可〜撮影中の長い片思い状態、修一さんの大切な人の名をプレートに書き木に記すエピソード、修一さんが膨大な時をためた“コックピット”部屋など、本編にない『監督日誌』の項がおすすめ。 阿武野プロデューサーの『製作日誌』の項にある、樹木希林さんと英子さんの居酒屋談義ドキュメンタリー『居酒屋ばぁば』はどこかでやってくれないものか。
我が町の映画なので観にいきました。 住むということ、食べること、生きる根幹が老夫婦の生き様を通して、たんたんと描かれています。 家を建てる、町をつくる、土をいじり、作物を育て、料理して、食べる。 こうなったらいいなあ。こんなふうにしたい。 が伝わってきました。
娘とこの映画を見ました。あの津端さんになるような男性を20代で見極める方法とは何か?その問いには答えることが出来ませんでした。英子さんのように貴方が作るのかもしれません。その言葉は呑み込んでやめて置きました。 ドキュメンタリーなのに、こんなに想像を広げてくれる、心が大きく揺れる話も無いのではないでしょうか。美しい真実は小説よりも力強く届く。 『家は、暮らしの宝石箱でなくてはいけない』(ル・コルビュジエ) 『すべての答えは偉大なる自然の中にある』(アントニオガウディ) 『長く生きるほど人生はより美しくなる』(フランクロイドライト) 『時を貯めて、ゆっくりこつこつと』(津端秀一)
誠実な実に美しい、穏やかな老い方。 美しいが、決して美化しているわけではない、 支え合うという軌跡。