無題
ボロボロに傷付き、自責の念から 孤独すら、哀しみすら、 泣くことすら 抑圧してきた主人公が 手繰り寄せた カタルシスに、思いも寄らず号泣でした。 主人公・リーが、兄を亡くしたことを きっかけに 故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーに戻り、… 続きを読む
ボロボロに傷付き、自責の念から 孤独すら、哀しみすら、 泣くことすら 抑圧してきた主人公が 手繰り寄せた カタルシスに、思いも寄らず号泣でした。 主人公・リーが、兄を亡くしたことを きっかけに 故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーに戻り、 徐々に登場人物それぞれのバックボーンが 浮き彫りになってくるんですが、 とくに盛り上がりもなく淡々と進んでいく ので 前半はわりと退屈に感じます。 ただ中盤に来てのあのシーン‥。 重い。重すぎる。 リーの背負っているものが。 あの淡々さは、あれほどまでに無気力に 生きていかざるを得ないリーを 表した演出だったんだと納得。 兄が遺した甥の後見人として 環境を変え、人とのコミュニケーションを 再構築し、人生を再生するストーリーなんだろうな と思っていた。 でも‥その想像の上の上を行く、 まさかのカタルシスシーンには大泣き。 あの核心をついた台詞、 思い出しただけで泣けてくる。 わたしは個人的に、 辛いことがあっても前向きに! クヨクヨしてたらもったいない! 笑顔がどうのこうの‥ とかいう 上っ面の前向きおばけみたいなことばかり 言及してくるような人が居たとしたら たぶん友だちにはなってもらえません 笑。 そこそこに楽しんで生きてはいるものの 人生の辛さや上手くいかなさや絶望感も わかっているつもり。 むしろ、上手くいかないことだらけ。 劣等感やコンプレックスだらけ。 だからこそ必死で楽しみや好きなものを なんとか見つけてなんとか生きてる、 っていうような暗い性格のもと 成り立っている人間なので 勝手にリーに感情移入していたのかなと思う。 ケイシー・アフレックの 一見なにを考えているのか想像できない言動や 生気のない表情も、凄まじい“静”の演技力あってこそ。 しんどい。しんどいですよ人生って。 でも人は生きていくんです。 理由なんてない。 だから成長なんてなくてもいい。 生きているなら。 ただ、どんなに辛いことがあっても 雪が溶ける日はいつかやってくる、 かもしれない。 主人公は戻ってきたくなかったこの故郷で わずかでは有りつつ、そんな希望を得られたはず。 そうであることを祈るように願ってます。