私刑
誰が誰を裁くか 何を何で判断するか
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『彼女が消えた浜辺』『別離』『ある過去の行方』のアスガー・ファルハディがスリリングな心理描写で事件の真相を紡いでゆくサスペンスドラマを描く。作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演中の夫婦。夫は教師をしながら、小さなの劇団で妻とともに俳優としても活動している。ある日、引っ越ししたばかりの自宅で、夫の留守中に妻が何者かに襲われ、ふたりの穏やかだった生活は一変する。事件を表沙汰にしたくないと警察への通報を拒否する妻の態度に納得できない夫は、自分自身で決着をつけるべくひそかに犯人捜しを続ける。演劇と犯人探し、夫婦の感情のずれがスリリングに絡み合う......。
誰が誰を裁くか 何を何で判断するか
妻が男に襲われて頭に怪我。 夫は復讐のために犯人を突き止めて尋問。 犯人の家族にバラして復讐を試みるも、妻から止められて最後は断念。 犯人の奥さんは犯人を愛していて、もしバラしていたらどれだけ傷ついていたことか。 妻の気持ちや犯人の家族への影響を考えると、客観的には復讐をやめたことが正しく思える。 自分が当事者だったら同じように復讐をやめることができるかは不明だが。
2017.07.01@シネマカリテ
サスペンスが見たいわけじゃない。
文化的、宗教的、イランという国の背景がわからないと、理解が難しい部分もある。 冒頭いきなりアパートが崩壊するから住民は全員避難する、とか タイトルの元となっている『セールスマンの死』という戯曲に出てくる娼婦はタートルネックにコートを着込んでいるのだけど、それをゲネプロ中にわらってしまうセールスマンの子供役の俳優というエピソードが物語とどう絡んでくるのかがわからないところでもある。 イスラム圏に果たして娼婦という存在がどのような意味合いで描かれているのか。(戯曲との関連性は?)など考え始めると理解の追いつかないところも多かったが、彼らを取り巻く友人、知人、隣人と誰もがあやしくも見えて展開が読めない。 事件後、日常生活にも公演中の舞台にも支障をきたし夫婦の諍いが増える。 罪を犯した男に復讐をしようとする男。 警察へ届けることを拒み、復讐する夫を止める妻。 罪を暴かれることを恐れる男。 その事件の結末は、とてつもなく後味が悪い。