喪失感
漫才という笑いに青春を捧げた若者たちの物語。売れる漫才と面白い漫才の間で悩み喪失感の中諦めた者と諦められない者、こういう面白さもあるんだなぁ。後半のやり取りで面白い奴は面白く無い奴がいるから面白くなる云々の部分、何事にも通じると思う。と言うか昔から漠然と思っていた事がセリフになってとても共感出来た。良い映画、良い時間を過ごすことが出来た。
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第153回芥川賞受賞作である又吉直樹著作の「火花」を、又吉の大先輩でもある板尾創路が監督を務めて映画化。さらに菅田将暉、桐谷健太のW主演によって「現実」の壁に阻まれ、「才能」と葛藤しながら歩み続ける青春物語が描かれる。若手コンビ「スパークス」としてデビューするも、まったく芽が出ないお笑い芸人の徳永(菅田将暉)は、営業先の熱海の花火大会で4歳上の先輩芸人・神谷(桐谷健太)と出会う。神谷は、「あほんだら」というコンビで常識の枠からはみ出た漫才を披露。それに魅了され、徳永は神谷に「弟子にしてください」と申し出る。神谷はそれを了承し、「俺の伝記を書いて欲しい」と頼む。その日から徳永は神谷との日々をノートに書き綴ることに。その後徳永は、拠点を大阪から東京に移した神谷と再会。毎日のように芸の議論を交わし、神谷の同棲相手である真樹(木村文乃)とも仲良くなり、仕事はほぼないが才能を磨き合う充実した日々を送るように。しかし、いつしか2人の間にわずかな意識の違いが生まれ始める......。
漫才という笑いに青春を捧げた若者たちの物語。売れる漫才と面白い漫才の間で悩み喪失感の中諦めた者と諦められない者、こういう面白さもあるんだなぁ。後半のやり取りで面白い奴は面白く無い奴がいるから面白くなる云々の部分、何事にも通じると思う。と言うか昔から漠然と思っていた事がセリフになってとても共感出来た。良い映画、良い時間を過ごすことが出来た。
全体的には良かったが、終始何が言いたいのかわからずうまくまとまっていないように思えた。 でもあとから思い出すと、菅田将暉の泣きには感動した。
第153回芥川賞受賞小説。 映画を見終えた率直な感想は、難しい。 ただただ難しくて、いつの間にかエンディング、結局何だったんだろう?と。 でも、それでもそこには確かに“笑い ”というものがあって、どんなに小さくても、くだらなくても、確実に存在していた。 何人もの人達の“ 笑い”に対する葛藤や、努力や、恐怖や、喜びがあって、人生をかけてまで自分の何かで誰かを笑わせたいと強く思い続けていることは凄まじくて、心が震えてたまらない気持ちになった。 笑ってくれるのだろうか。とてつもない恐怖に駆られ日々悩み苦労し、やっと出来たものを全力で伝え、それが認められた時の喜びや報いはどれほどのものなのだろう。それが否定された時の悲しみや怒りや恐怖はどんなものなんだろう。 きっと一生かけても私にはわからないと思った。 そしてあのエンディングにはなにかの意味がきっとある。徳永が芸人として歩んできた10年間、そしてこれからも歩み続けていく芸人としての人生は決して無駄なものではなく、あるべくしてたどり着いたものなんだと。面白い人は、簡単に言えば面白くないがいるから成り立つんだと、謂わば、どんな人でもそのものを成り立たせるためには絶対に誰かが必要なんだと、神谷はそう教えてくれた。 そういう原点みたいなものを、ずっと心に持ち続けている神谷はやっぱり凄くて、そういう所に人としてのあるべき姿をみつけて、仕方なく、でも一生懸命にその姿を追いかけていた。 芸人は売れることがすべてじゃない、自分が面白いと思えるものを何にも変えずに持ち続けられるか、たとえそれが世間に拒まれようが、それを全力で伝え続けられるか、大切なのはそういう事なんだと。 印象に残っているのは、スパークスでのラストライブ。最後の漫才をしにきているのに何をしているんだ、あんなのただの思い出話過ぎない。 でも本当にそうか。 10年間の芸人としての2人の計り知れないほどの想いを、その全てを漫才として伝えて、その全ての過程を私は劇場で観てたわけだけど、そんな想いにはまるで気づかない。勝手に一緒になって頑張っているフリをしていただけだった。知ろうと、分かろうとしてもそれは誰にもわからない。だってそんな単純で容易いものでは無いから。 そしてやはり菅田将暉という人物の素晴らしさを改めて実感したのもひとつ。迫真の演技、とはこういうことを言うのだろうと心から思った。人を惹きつける力がありすぎて、それにハマってしまったら絶対に抜け出さない。あの演技には目が離せない、そしてその何分間かは息をするのも忘れてしまう。あのシーンには魂を持っていかれた気分になった。 そしてまた山下役の川谷さんも、あの表情は芸人として色んなことを経験してきたからこそ出来るのもなのだと感じた。涙無しでは絶対に見られないシーン。 『常識を覆した漫才』今後忘れることは無いと思う。 芸人という人達は只者ではない、この作品を通してそれを嫌というばかりに思い知らされた。 何気なく見るテレビの中でふと目にするお笑いや漫才は、選ばれた一握りの人達の芸しか披露されないけど、そこにはたくさんの人の想いや努力がいっぱい詰まっていて、その場に立っていることは凄い事だけど、そこに立つまでに努力をし続けたことが大切で、素晴らしい事なんだと。 どれだけの芸人がいたとして、表舞台で輝けるのはほんと一握りだとしても、今いるすべての人達が必要ということ。 芸人さんに対する見方が変わった。 私は一生かけても適わない相手を見つけた気がする。 だからどうか、この作品を 難しい だけで終わらせないでほしいです。たくさんの人の想いが強く胸に突き刺さる。そんな想いをして頂きたいです。
「お笑い」という一大文化の中で切磋琢磨し、もがき、苦しみ、這いずり回り、のし上がり、去っていくすべての若者たちへの鎮魂歌のような作品だった。原作からそのまま使用されたのだろうか、実際に芸人生活を送った人間でなければ容易には思いつけないであろう重みのある台詞の数々がすばらしかった。 特に、スパークスのラストステージは圧巻。むき出しの感情が諸刃の剣のようにステージを暴れまわるその熱量に、菅田将暉の才能を痛いほど感じた。
お笑いを目指してる人のお話ということは有名だと思うのですが、劇中で面白いとされていることも、そんなに笑えず、終始ダラダラとしていてメリハリのない作品だなというのが率直な感想です。そして結局伝えたいことは何なのかもはっきりせず、あまり満足できませんでした。こんなに映画を観ながら、早く帰りたいと思ったのは初めてです。