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八甲田山(1977) ポスター

八甲田山(1977)

4.8 171分 1977/6/8 (水) 公開
ドラマ日本
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あらすじ

明治34年(1901年)末、日露戦争を目前にした陸軍では寒冷地訓練が必要とされていた。そして青森と弘前の2か所から出発する雪中行軍演習が実施されることに。その目的地に選ばれたのは、一つ間違えば生きては帰れぬ冬の八甲田だった。原作は1902年の八甲田雪中行軍遭難事件という実話を基にした新田次郎著『八甲田山死の彷徨』(1971)。青森歩兵第五連隊神田大尉(北大路欣也)と弘前歩兵第三十一連隊徳島大尉(高倉健)は、“雪の八甲田を歩いてみたいと思わないか”という上官からの提案を受けた。弘前歩兵第三十一連隊長児島大佐(丹波哲郎)と青森歩兵第五連隊長津村中佐(小林桂樹)は、どうせなら八甲田ですれ違う行軍計画にしようと気軽に口約束をする。そして出発前、弘前の徳島大尉の私邸で勉強会を終えた神田と徳島は、雪の八甲田での再会を誓い合った。

場面写真

キャスト・スタッフ

監督
森谷司郎
キャスト
島田正吾/高倉健/北大路欣也/三國連太郎/大滝秀治/丹波哲郎/加山雄三/藤岡琢也 ほか
配給
東宝

クチコミ

過酷なロケの連続だったことはスクリーン越しからでもヒシヒシと感じ、現場の空気や極限の緊張感を共感、体感ができます。

- 1年前
「午前十時の映画祭15」ゴールデンウィーク期間中はサバイバル巨篇『八甲田山』4Kデジタルリマスター版を上映中。TOHOシネマズ新宿さんにて鑑賞。 『八甲田山』(1977年/169分) 監督は黒澤明映画で5作品チーフ助監督を務め『日本沈没』… 続きを読む

「午前十時の映画祭15」ゴールデンウィーク期間中はサバイバル巨篇『八甲田山』4Kデジタルリマスター版を上映中。TOHOシネマズ新宿さんにて鑑賞。 『八甲田山』(1977年/169分) 監督は黒澤明映画で5作品チーフ助監督を務め『日本沈没』(1973)で記録的な大ヒットを飛ばした森谷司郎氏。脚本は『羅生門』『生きる』『七人の侍』をはじめとした黒澤作品や『切腹』『仇討ち』『侍』『砂の器』などの名作を生み出した橋本忍氏。撮影は木村大作氏、製作にも名匠・野村芳太郎監督が参画した豪華な布陣。 キャスト陣も弘前側の雪中行軍中隊長に高倉健氏、青森側の中隊長に北大路欣也氏。 弘前側の上官に丹波哲郎氏、藤岡琢也氏、青森側の上官に小林桂樹氏、三國連太郎氏、加山雄三氏、神山繁氏。 雪中行軍にも緒形拳氏、森田健作氏、前田吟氏、東野英心、さらに女優陣も栗原小巻氏、加賀まりこ氏、秋吉久美子氏と当時の一流スター、ベテラン勢が一堂に会する豪華なキャストだけで圧倒されます。 そして何と言っても本作の驚異的なところは、ずば抜けて世界一の積雪をほこる八甲田山で実際に撮影を敢行した点。 キャストの顔が判別もできないほどの猛烈な吹雪のなかや、実際の雪崩のシーンなど過酷なロケの連続だったことはスクリーン越しからでもヒシヒシと感じ、現場の空気や極限の緊張感を共感、体感ができます。 制作環境が大幅に改善された現在では本作のようなロケは難しいでしょうが、本物の大自然の迫力、特に現地の空気感はCGでは伝えきれないでしょう。 さらに当時の歴代配収新記録を打ち立てた誘因は橋本忍氏の脚本力によるところも大きいですね。 高倉健氏の弘前隊と北大路氏の青森隊の成否をわけた二隊のストーリーを同時で進めつつ、失敗した青森隊には不遜で独断、現場の部下の助言を無視して過誤な判断を下す愚かな上官(演:三國連太郎氏)を濃密に描くことで、明治時代の戦争モノにも関わらず、現代社会にも通じる身近な中間管理職サラリーマンの悲哀と共感を得られる作品に仕上げて、実に巧み。 橋本作品は社会派作品を多く手掛けておりますが、実際は世間の耳目が集まる題材を選定、きちんと娯楽作として昇華、世間の空気を敏感に察して、多くの作品がハッピーエンドにならないのが特徴。本作に続く『幻の湖』(1982)の失敗がなければ、さらに多くの名作、傑作に出会えたかもしれませんね。 絶望の淵に立たされた北大路氏が発する「天は我々を見放した」も当時幼稚園でもブームで、宣伝面も実に上手かったですね。 撮影、キャスト、脚本、音楽、宣伝…と様々な面で際立って成功した日本映画の代表作ですね。

日本人とは何か

- 1年前
「天は...天は我々を見放したッ!」 日露戦争開戦前夜の1902年1月、来るべきロシアとの戦いと、津軽海峡および陸奥湾封鎖に備え雪中行軍訓練が行われる。徳島大尉(演:高倉健)以下精鋭26名の弘前第三十一連隊は弘前から十和田湖を迂回し、八甲… 続きを読む

「天は...天は我々を見放したッ!」 日露戦争開戦前夜の1902年1月、来るべきロシアとの戦いと、津軽海峡および陸奥湾封鎖に備え雪中行軍訓練が行われる。徳島大尉(演:高倉健)以下精鋭26名の弘前第三十一連隊は弘前から十和田湖を迂回し、八甲田山を抜けて青森に至る10泊11日のルートを計画、対して青森第五連隊は神田大尉(演:北大路欣也)以下小隊編成によって青森〜八甲田山〜八戸に至る2泊3日のルートを計画し、両名は八甲田山近辺での交差を誓う。しかし青森第五連隊・山田少佐(演:三國連太郎)は事前演習での好結果とメンツの問題から、大隊本部付総勢210名での雪中行軍を神田大尉に指示。当初は神田大尉の指揮に介入しないと明言したものの、行軍開始早々に介入するようになり、やがて史上最悪の雪山遭難事故「八甲田山雪中行軍遭難事件」が幕を開けるのだった...。 午前十時の映画祭15にて鑑賞。 よくぞここまでの画をフィルムに収めてくれた。良くも悪くも日本人というものの姿がこの約3時間に凝縮されている。興味深いのは、「日本の男」を体現してきた高倉健が本作では珍しく日本人らしからぬ厳格さと合理性を兼ねた存在を演じている点である。その代わり、悪い意味での日本人らしさによって北大路欣也が大ババを引くことになった。三國連太郎が終始行軍をかき乱し、青森第五連隊の指揮系統は複数に分岐、加えて命令は朝令暮改であるにも関わらず、神田大尉も真面目すぎてなかなか直言が出来ない...日本型組織の典型的な負けパターンである「現場に無知な上層部の介入による混乱」が嫌というほど描かれており、いち会社員である自分としても色々なことを思い出して頭が痛くなった。自分が神田大尉の立場だったら、恐らく山田少佐は止められなかっただろう。 製作にあたっては青森県が全面協力しているが、現地の人々に本作はどう映ったであろうか?両連隊の対比を明確にするために、描かれなかった負の側面がひとつある。劇中、徳島大尉が現地の道案内の村民(演:秋吉久美子)に対して、行程完了後に敬礼で見送る場面がある。しかし実際の福島大尉(映画では徳島大尉に改名)はほとんど村民を顧みなかったことが後の関係者の証言で明らかになっている。村民もまた、今回の訓練で凍傷となった者が多数いたが、軍からはほとんど金銭的な手当もなく、むしろその事実は伏せられた。現実には両連隊ともそれほどキレイな話ではなかったのである。そこに蓋をしたのは、いくら話の進行上やむを得なかったとはいえ罪作りに思えた。 劇中あまりに雪山の風景が続くので、時折津軽の四季の風景が挟まれる。雪国の四季といえば、例えば「ドクトル・ジバゴ」などでもフィルムに収められているが、比較にならないほど本作の映像詩は琴線に触れる。悲しい事故の裏に日本人の根底を垣間見た。

★★★★★

- 10年前

とても寒い。生きていることに感謝する。

凄い映画だ

- 5年前

明治35年に起きた青森第五連隊の八甲田山雪中行軍での遭難事故を描いた「八甲田山死の彷徨」を映画化した1974年の作品。 脚本の橋本忍、撮影の木村大作、監督の森谷司郎や高倉健を始めとする役者陣の熱意が伝わってくるし、画面から伝わってくる熱量が凄い。また、橋本忍が様々な思いを込めた脚本が奥深い。 冬の八甲田山の猛吹雪の中での撮影とか気が狂っているとしか思えない。凄い映画だ。

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