集団訴訟訴訟に立ち上がった人々
長尺で登場人物も多く、切り取られた事実が多く、いくらでも話ができるドキュメンタリー映画の代表作品の1つだと思う。 まず、この映画だけで、資本主義経済社会の中で石綿で被害を受けた人々や石綿問題の概要が1回で記憶に残る。しかも、それが教育映画の… 続きを読む
長尺で登場人物も多く、切り取られた事実が多く、いくらでも話ができるドキュメンタリー映画の代表作品の1つだと思う。 まず、この映画だけで、資本主義経済社会の中で石綿で被害を受けた人々や石綿問題の概要が1回で記憶に残る。しかも、それが教育映画の匂いを全くさせていない。 時間を忘れるほどのエンターテイメント性を持っている。 これは社会派映画として従来の作品を凌駕していた。 エンターテイメントとして興味を引くのは、集団訴訟に踏み切った被害者原告団を通して最高裁までを丁寧で鋭く関係者の悲痛な怒りを切り取っている原一男監督の感性が大きい感じた。 また、横浜ジャック&べティでの原告団の舞台挨拶で監督への信頼が厚く、普通は撮影が出来ないとされる原告団内部の人々の生の姿や、厚生労働大臣の被害者宅での謝罪シーンが、被害者・弁護団の本音を引き出していることは鬼才の呼び名通りだった。 アスベスト問題や官僚・裁判システムの課題は、これから社会問題・課題としてクローズアップされてゆく。 その源流の1つとなる最初の勇気ある原告団の姿を写した本作品は、今 観ておく映画と言いたい。