包み隠さない珠玉のドキュメンタリー
2016年、試合のためコロンビアに向かう途中で レギュラー選手ほぼ全員と監督、スタッフ、 役員が乗り込んだ飛行機が墜落するという 大惨事に見舞われたブラジルのサッカーチーム 「シャペコエンセ」の悲劇とその後の復活を 追ったドキュメンタリー。… 続きを読む
2016年、試合のためコロンビアに向かう途中で レギュラー選手ほぼ全員と監督、スタッフ、 役員が乗り込んだ飛行機が墜落するという 大惨事に見舞われたブラジルのサッカーチーム 「シャペコエンセ」の悲劇とその後の復活を 追ったドキュメンタリー。 事故を通じて様々に起きたクラブのそれからと 奇跡的に生還を果たした選手、さらに家族を 失った遺族、ファン、シャペコの人々という 様々な立ち位置の面々のインタビューで 主に構成される内容は… 全部ひとまとめにして「美談」で語られるかと 思いきや、本当にそれぞれの立場の苦難が 詳細にまで描かれ、時に涙し、時に神妙に、 そして画面のファンと共に歓喜するといった たくさんの感情に揺さぶられました。 特に"珠玉"と思えるのは、クラブにとって 完全に不利益になるんじゃないかと思えるような 打ち合わせの現場や遺族説明会の様子なども 包み隠さず映し出しているところ。 新生クラブが強いる生還者の選手への 執拗なまでの宣伝利用に苛立つ姿や 遺族会がクラブ運営側に不信感を募らせ 訴訟の事態にまで発展する様子まで。 起こった悲劇を決して過去のものにしないよう あくまでも公平な立場でそれぞれの思いを 紡いでいく姿勢に、一種のプロパガンダではない 歴史の証人者を自認するが如き製作者の 強い意志を感じる、そんな2時間でした。 本年度の俺的アカデミー・ドキュメンタリー賞当確な2時間でした。秀作です。 正直なところ、そこまで期待して観に行った 訳ではなかったのに、すんごく気持ちを 揺さぶられて劇場を後にしました。 [15:30]新宿ピカデリー・スクリーン5️⃣