不朽の名作だった
何の意味もなく、今まで白黒映画を避けてきたことをちゃんと後悔できた。 4Kリマスターとはいえ聞き取れない部分もあったけど、それ以上にストーリーも映像も素晴らしかった。 勘兵衛役の人、リーダーシップがホント格好良かったな。 変な感想だけどここに就職したいと思うくらい良い職場。 しかし休憩ありとはいえ3時間半は長かった…。
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名匠・黒澤明が、日本の戦国時代を舞台とし野武士の略奪により困窮した百姓に雇われる形で集った七人の侍が、身分差による軋轢を乗り越えながら協力して野武士の一団と戦う姿を描いたストーリー。戦により行き場を失い盗賊と化した野武士(百姓たちは「野伏せり」と呼ぶ)たちが良民を脅かす戦国時代のある農村。麦が実ると同時に野武士たちが略奪に来る事を決めたことを知り、村人たちは絶望のどん底に叩き落とされていた。前年も野武士の略奪に合っていたがゆえ、若い百姓の利吉は、野武士を皆突き殺すべきだと主張する。村人は怖気づき反対するが、長老は戦うことを選択し、侍を雇うことを思い立つ。
何の意味もなく、今まで白黒映画を避けてきたことをちゃんと後悔できた。 4Kリマスターとはいえ聞き取れない部分もあったけど、それ以上にストーリーも映像も素晴らしかった。 勘兵衛役の人、リーダーシップがホント格好良かったな。 変な感想だけどここに就職したいと思うくらい良い職場。 しかし休憩ありとはいえ3時間半は長かった…。
こりゃ劇場で見る映画。三船敏郎かっこいい
コミカルなシーンは笑えたが、当時の身分制に関するいろんなストーリーも体験できる。 さすがに百姓のセリフが聴き取りづらい?昔言葉すぎてよくわからない?ところもあり。 劇場観たが、前後半で休憩挟んだせいかそこまで疲れず観れた。 70年経っても面白いのはすごい、不朽の名作という感じ
まごうことなき映画史に燦然と輝く傑作中の大傑作。 毎年必ず1回は観たくなりますが、今年は運よく「午前十時の映画祭15」にてなんと!新4Kリマスター版にて3週間限定上映。 グランドシネマサンシャイン池袋さんではありがたいことに19:00の上映回もあり、早速劇場へ。 場内は老若男女幅広いお客様でキャパ150席のスクリーンは満席の大盛況。 『七人の侍』(1954年/207分) 初公開は『ゴジラ』と同じ70年前の1954年。今思うと凄い映画の当たり年ですね。 制作費は当時の通常映画の7倍に匹敵するようですが、戦後わずか9年でこれほどの超大作を撮りあげた当時の映画界の勢いと熱量には敬服の念を禁じ得ません。 視覚的に印象深いのはクライマックスの豪雨の決戦シーンです。「西部劇が砂埃なら時代劇は雨だ」と、とにかく激しい豪雨の中で、今までの歌舞伎のような殺陣を廃し、時代考証に基づいた不格好で泥臭く、人を斬る効果音を使わず、刃こぼれまで表現した実にリアルで迫力のあるアクションは70年経った今でも決して色あせません。 「残る野武士があと何人か」「どのような陣形か」という説明も都度わかりやすくインサートされています。決戦のゲーム性とエンターテインメント性も非常に高いですね。 若いころはクライマックスの決戦シーンに血沸き肉踊りましたが、歳を取ると侍集めや、侍同士、または侍たちと村人の気脈が通じる前半部分に趣を感じるようになります。 とにかく橋本忍、黒澤明、小国英雄の脚本が完璧で飛び抜けていますね。七人の侍をはじめ、一人ひとりの農民に至るまで、個々の登場人物の性格や背景、思想信条が詳細に設定されていて、過度なセリフによる説明ではなく、さらりと彼らのたたずまいのみでしっかりと描かれています。 敗戦続きで歳を重ねた個性豊かな凄腕の浪人たちが、野武士から農民を守る大義のため、まるで自らの死に場所を求めるかのように島田官兵衛(演: 志村喬氏)のもとに集い、出自が農民の菊千代(演: 三船敏郎氏)の不思議な魅力に次第にチームビルディングされる過程は実に見事です。 また農民の描き方も、ただの弱者ではなく、武士の好き勝手な振る舞いのため臆病だけどずる賢く立ち回る存在に描かれているのも秀逸です。その臆病でずる賢い農民を万造(演: 藤原釜足氏)が具現化していますが、きちんとぼけた与平(演: 左卜全氏)が見事に中和しているのは上手い設定です。 最後も生き残った若侍・岡本勝四郎(演: 木村功氏)と万造の娘・志乃(演: 津島恵子氏)の恋模様も、勝四郎が農民となって志乃と夫婦になるような単純なハッピーエンドで終わらせないところは、「最後に勝ったのは百姓だ」という台詞の余韻を残す上で最適解ではないでしょうか。 逆に、敵の野武士に関しては、あまり台詞を喋らせない無個性な点も上手いですね。 個性的な侍たちは誰もが抜群に魅力的ですが、個人的には宮口精二氏が演じた痩身の剣客・久蔵がニヒルでクールで、しびれるぐらいのカッコよさです。強さのみを求道する宮本武蔵がモデルで、当初は三船敏郎氏の配役予定だったらしいのですが、急遽菊千代の役が必要になったのでスライドしたとのことですが、三船氏の久蔵でしたら、また全然違った作品になったでしょう。 特に今年にはいってAI技術が急速に進化。 映像化不可能なことはすでに一切なくなってきており、黒澤映画のようにきちんと奥の方でも誰かが演技をしている、常に雨が降っていることなど造作もなくなってきています。 最終的にはやっぱり脚本。 今まで以上にホンの面白さが映画の成否に関わってきそうです。 絶対に映画好きなら一度は観てほしい作品ですね。
「この飯、おろそかには食わんぞ」 午前十時の映画祭15最大の目玉。異例のナイトショーに滑り込む。 通しで観るのはこれが3回目。いやもう、何度観てもめちゃめちゃ面白い。204分という長尺ながら、無駄な展開が一切ない。野武士から村を守るために縁あって集まった侍(自称含む)7名、並の作品であればこの段階で作品がゴチャついて観る気が失せるのだが、本作の7人は言うまでもなく多過ぎず少な過ぎず、そして役割が最適配分されていて非常に観やすい。懸案事項であった音声の聴き取りにくさも許容範囲だったので大変満足した。 名作というものは、何度観ても異なる感情が湧き起こるし新しい視点を得られるものである。3回目の今回は侍たち以外の部分が妙に刺さった。本作の公開年は終戦から10年足らずの1954年。朝鮮戦争による特需景気があったとはいえ経済白書に「もはや戦後ではない」の文言が載るまであと2年かかるタイミングなわけで、そんな中で床に米粒が撒き散らされるシーンはかなり刺激的だったのではなかろうか。同時に中盤、侍たちが村の子供たちにおにぎりを配るシーンでの子供たちの屈託のない笑顔が妙に印象に残る。彼らは戦後生まれなのだろうか?この時代に演技とはいえあれほどの笑顔を引き出せるものなのかと変に感心してしまった。 更に、今回ふと思ったことがある。侍たちの中でも、本作は特に菊千代(演:三船敏郎)なしには語れない。前半のコメディリリーフのような立場から、後半は彼の成長の物語としての側面も持ち合わせる事実上の主役である。彼は基本的に嗅覚で動いている感があるが、注意深く観ていると単なる脳筋とも言い難いのである。断定はできないが、巻物や旗印から識字できているような描写があり、彼の設定から見ると実はかなりの知識層なのでは?という風に見えてくる。もちろん知略では島田勘兵衛(演:志村喬)には到底及ばないが、菊千代の深層に一歩踏み込めた気がして新鮮だった。 そしてリマスターによって浮かび上がった白い吐息。クライマックスの雨の死闘はキャストが凍傷になるほど寒かったというエピソードが残っているが、勝四郎(演:木村功)と志乃(演:津島恵子)の逢瀬の時点で既に息が白い。従来の画質では分からなかった描写が浮かび上がってくるのは、これはやはりリマスターの醍醐味というべきだろう。 毎回毎回「全部を吸収してやろう」という気概をもって臨むが、結局観るたびにこれまで見えていなかった視点が必ず浮かび上がってくる。今回もまた負け戦だったな...。