『バリー・リンドン』の出演をきっかけに、スタンリー・キューブリックに絶対的な忠誠を誓った若き俳優レオン・ヴィターリが、その後、個人的なアシスタントに取りたてられ、無限とも思えるキューブリックの雑事に追われていく過酷な日々を、ライアン・オニール、R・リー・アーメイ、マシュー・モディーンら出演者を始めとする多彩な映画人たちの証言と共に描き出してゆくドキュメンタリー。レオン・ヴィターリは若手英国俳優。多感な時期に『2001年宇宙の旅』と『時計じかけのオレンジ』に衝撃を受けた、キューブリック監督の信奉者でもあった。その彼が全力で挑んだのが新作『バリー・リンドン』のオーデ ィション。万全の態勢で臨んだ結果、見事に合格を果たす。撮影初日、初めて監督本人と会った瞬間電流が走っ たとレオンは回想している。撮影が進む中、監督の厳しい要求の数々にもこたえ、2人は次第に親交を深めてゆく。クランクアップの後、レオンの中にキューブリックとまた仕事がしたいという思いが高まり、有望視されて いた俳優業からスタッフ側に転身。念願叶い『シャイニング』からキューブリック組に参加する。ダニー少年役のキャスティングを任され、その子役の世話から演技指導までを手がけ、早くも監督の信頼を勝ち取るレオン。そして、この時からキューブリックは身の回りに無数にある、ありとあらゆる細かい用事や仕事を彼に任せ始める。その量は 常識をはるかに超え、レオンは24時間365日体制を強いられる。そして、監督から課せられるプレッシャーは次第に彼を肉体的、精神的に追い詰めていく......。