開戦前夜魔都上海と愛の行方
starstarstarstarstar - 2年前
迷ってる人にはオススメしたい。
全編モノクロ、音楽は劇中劇の曲のみ。特徴的なのは長回しの撮影で、実力派俳優たちの息遣いが直接的に映画の雰囲気を醸成します。また、上海に現存する建築物や大勢のエキストラによるシーンが当時の魔都上海を蘇らせて… 続きを読む
迷ってる人にはオススメしたい。
全編モノクロ、音楽は劇中劇の曲のみ。特徴的なのは長回しの撮影で、実力派俳優たちの息遣いが直接的に映画の雰囲気を醸成します。また、上海に現存する建築物や大勢のエキストラによるシーンが当時の魔都上海を蘇らせていました。
繰り広げられるのは英仏共同租界での緊張感ある諜報合戦。日本、南京政府、重慶政府、西欧、抗日団体、それぞれの勢力が太平洋戦争の開戦前夜を跋扈します。そんな中、人気俳優の主人公が若き演出家の劇出演のため上海を訪れるのですが、本当の目的は、、、という具合に話が進みます。
劇中劇が中心に据えられたストーリーの中で、現実と虚構、本心と嘘、各国の思惑、そして愛という感情が入り乱れます。
途中やや長いと感じるかもですが、終盤の展開には目が離せなくなりました。
大きな時代の流れと、個々人それぞれが抱えるものとの葛藤が描かれています。
そして何よりも、この映画独特の雰囲気や、実力派揃いのキャストのおかげで渋くって痺れます。
迷ってる方はぜひ!
蘭心大戲院/Saturday Fiction
starstarstarstarstar - 2年前
時代や舞台の設定的には豪華絢爛に描くこともできる40年代上海を、あえてモノクロ&自然光に近い明度で撮り、華やかなスターの世界と深謀遠慮渦巻く野望もフラットに見せることで時代と各人の心境を際立たせている。文字通りのスターであるコン・リーの凄み… 続きを読む
時代や舞台の設定的には豪華絢爛に描くこともできる40年代上海を、あえてモノクロ&自然光に近い明度で撮り、華やかなスターの世界と深謀遠慮渦巻く野望もフラットに見せることで時代と各人の心境を際立たせている。文字通りのスターであるコン・リーの凄みは健在。海軍特務機関の軍人を演じた中島歩の存在感もよかった。
しかし映画祭出品直前でストップがかかったのはなんだったのだろう…テーマなのかそれ以外の何かか?うーむ
教科書には載らない歴史
starstarstarstarstar - 2年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
日中欧の諜報員が暗躍する魔都上海においてコン・リー演じるユー・ジンという人気女優が舞台サタデー・フィクションに出演するために上海にやってくるのだが、ユー・ジンの本当の目的は暗号通信の専門家であり新しい暗号を配布するために上海へとやって来た日本海軍少佐の古谷三郎から太平洋戦争開戦のきっかけともなる奇襲攻撃の情報を得るためにフランスの諜報員が仕掛けるマジックミラー作戦のために投じられたスパイだった。
オダギリジョー演じる古谷三郎の護衛に銃術に長けているという梶原が護衛につくのだが、梶原役を中島歩が演じている。
映画の良さは何と言っても、スパイが暗躍する中で舞台サタデー・フィクションに専念しつつの如何にスパイの対象である古谷に対し近づくチャンスを見図らないながらマジックミラー作戦を決行するのだが、ユー・ジンのファンですと言いながら近付いたバイ・ユンシャンは実はユー・ジンが握る情報を得たいがために近付いた実はスパイだったりと、作戦の決行を今か今かと待ちわびながらも舞台女優として本番に向け稽古に励むユー・ジンの姿はスパイと言わなければ誰も気づかない。
予告にもあるが、美代子の存在が鍵を握る。
ユー・ジンが何故マジックミラー作戦におけるスパイとして選ばれた理由が古谷の亡き妻美代子とユー・ジンがそっくりだという理由から、古谷を襲撃した後意識があるうちに新しい暗号を解読するためのヒントを取得しようとする。
が、いざマジックミラー作戦を決行し古谷を襲撃したものは良いが結果は狙撃手が屋上から致命傷にならぬように古谷を襲撃した後はホテル内の救護室へ意識朦朧の中運ばれていくのだが、そのタイミングを待ってましたとばかりにユー・ジンが美代子になりすまし古谷に近付くと"美代子よ、美代子はここにいる"と甘い囁きで古谷に話しかけたら古谷は暴くだろう。
意識はあるが生死の境を彷徨う古谷にはもはや機密事項を守らねばという考えが飛んでしまうレベルであったため案の定暗号の意味を知る事ができたのたが、では奇襲攻撃は防ぐことができたのかとなると最大の謎の暗号であるヤマザクラだけは解読出来ず後々真珠湾攻撃が開始される前にやっとヤマザクラが指す意味はハワイだと知る。
映画を見ていて思った直感的な感想はエンドがあまりにも予想外だったということ。
舞台が気がかりなユー・ジンは行われる蘭心大劇場へ移動するが、ユー・ジンの後を追いやって来た梶原との銃撃戦になり梶原を撃った後、古谷が駆け付けてくるのだが、古谷はユー・ジンに対し亡き妻を襲撃したのかと訊ねるも答えず撃つ。
古谷が息絶えたのを確認してから、タン・ナーと待ち合わせをしていたカフェへと急いで向かうがそこにも待ち構えていたスパイがいる。ユー・ジンはタン・ナーに抱き抱えながら目を瞑りエンディングになるが、一つ疑問に思ったことだがユー・ジンはターゲットの古谷を撃ったと同時に古谷が撃った銃弾が結果致命傷になり意識が飛んでしまいそうになりながらも愛する人のところへやって来て命を落としたのならば、人生の最期は愛する人の腕の中で眠りたいということだろうか。だとしたら、スパイとして最期まで任務を全うしたと同時に命を落としたのならば孤児であった自身を里親としてまたスパイとして育て上げたヒューバートへの感謝だろうか。
色々な見方が出来るエンディングだった。
マジックミラー作戦を決行し得るべき情報は得たものの実行のタイミングが遅かったために奇襲攻撃は防ぐことは出来ず太平洋戦争が開戦するのと同時に日本軍の英仏租界への進駐で上海の孤島と言われた時代の終焉を迎える。
映画らしい映画
starstarstarstarstar - 2年前
モノクロと時代設定がよくマッチしていて美しい世界観。
説明が少なめなので想像力がないとしんどい。見終えた後に歴史的な知識の不足分を補いました。