☆3.0
鈴木邦男を好評する「鈴木邦男ガールズ」の1人である中村監督の「名前は聞いたことあるけどどんな人物かは知らない」彼に対しての紹介とファンの同窓会、という感じの作品。 この作品だけでは鈴木邦夫という人の政治スタンスはいまいち分からない。 ただ共… 続きを読む
鈴木邦男を好評する「鈴木邦男ガールズ」の1人である中村監督の「名前は聞いたことあるけどどんな人物かは知らない」彼に対しての紹介とファンの同窓会、という感じの作品。 この作品だけでは鈴木邦夫という人の政治スタンスはいまいち分からない。 ただ共感するところがある。「『自分たちが正しいと思ったもの以外は排除すれば世の中は良くなると思っていた。(テロのような)暴力的でもそれが報道されれば考えを伝えられる。』昔はそう思っていたけど言論じゃなきゃだめだ。異なる意見だからといって排除するのはおかしい」、「批判すること、批判されることに慣れなきゃいけない」。 現在の自称「愛国者」のスタンスは、批判するものは総て中韓の手先か共産主義者という極めて無理筋な二元論になっている。鈴木邦男は天皇を軸とした右翼政治活動家だが、安倍政権を批判する為、二元論者からすれば転向者扱いになるようだ。無理がありすぎる。日本国と大日本帝国と政治と個人がまるで分けられていない。あまりにも雑すぎる。 国の先を憂うからこそ、おかしいと思うところに意見を言う、話し合おうとする、時に批判をする。それが普通。全肯定or全否定など無理がある。その意味で鈴木邦男は現在の「愛国者」という呼び名より、「憂国者」が個人的にしっくりきた。 余談:靖国神社の8/15の映像が冒頭から数回にわたり出るが、チラチラ映る軍服コスプレイヤー本当になんなんだ。 広島は8/6の原爆死没者慰霊式・平和祈念式典で水を供える。そこに慰霊されている人が欲しいと口にしながら死んだものだから。戦時中の死者の殆どが餓死なんだから食べ物とか薬とか備えたらどうだ。自分を死に追いやった奴の姿や餓死など知らぬ肥えた姿でコスプレをして、それを被害者に見せつけて何を慰霊するんだ。もはや嫌がらせだろそれは。 雨宮処凛の「鈴木邦男という『嫌われない男性』評」が良かった。 「年老いたハムスター。毛並みは荒れているけど守りたくなる感じ」「男性は面子と沽券ばかりを気にする。だからパワハラが起きる」。9割高齢男性だった客席の皆さん、これを、学んで、ご帰宅を。 上映後の監督の「コロナ危機に際して、許容や寛容のない世の中になっていると感じる」と合わせて、同調圧力も全体主義も、マジョリティの治安と経済が安定していたから「まあなんだかんだ言ってこれで上手くいってるから」と掻き消され誤魔化されてきただけのこの国の問題の本質を、コロナ危機や経済の衰退が可視化したのだと感じた。