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砂の器 ポスター

砂の器

4.7 143分 1974/10/19 (土) 公開
サスペンスドラマ日本
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あらすじ

5月12日の早朝、国電蒲田操車場内にて、男の殺害死体が発見された。捜査は難航を極めるが、ベテラン今西刑事と若い吉村刑事の追跡により、1人の天才作曲家が捜査線上に浮かび上がる。松本清張による原作小説を橋本忍と山田洋次が脚本化。迷宮入り寸前の事件を追う刑事たちの執念、暗い過去を背負う作曲家の宿命が観る者の心を揺さぶる。警視庁の今西(丹波哲郎)、西蒲田署の吉村(森田健作)両刑事の訊き込みにより、事件の前夜、蒲田駅前のバーで被害者と酒を飲んでいたという若い男が重要参考人として浮上した。ホステスらの証言では、2人は強い東北なまりで話しており、その会話の中の“カメダ”という言葉に糸口をつかんだ両刑事は、秋田県亀田に向かう。手がかりはなかったが、帰途の電車内で、2人は将来を嘱望される作曲家・和賀英良(加藤剛)に出会う。

場面写真

キャスト・スタッフ

監督
野村芳太郎
キャスト
丹波哲郎/加藤剛/森田健作/島田陽子/山口果林/笠智衆/加藤嘉 ほか
配給
松竹

クチコミ

点と線

- 1年前
「この親と子がどのような旅を続けたのか、私はただ想像するばかりで、それはこのふたりにしか分かりません」 国鉄蒲田操車場で発見された身許不明の男性の撲殺体。血液型がO型であることのほかには、被害者が発見前夜に若い男性とバーで話し込んでいたこ… 続きを読む

「この親と子がどのような旅を続けたのか、私はただ想像するばかりで、それはこのふたりにしか分かりません」 国鉄蒲田操車場で発見された身許不明の男性の撲殺体。血液型がO型であることのほかには、被害者が発見前夜に若い男性とバーで話し込んでいたことと、その際に被害者の口から東北訛りと思われる「カメダ」という言葉が話されたことしか手がかりがない。警視庁捜査一課刑事・今西栄太郎(演:丹波哲郎)と蒲田署刑事・吉村弘(演:森田健作)は、わずかな手がかりを頼りに粘り強く操作を行う。その先に浮かび上がったのは、ある親子の記録だった...。 午前十時の映画祭15にて鑑賞。 松本清張の同名小説の映像化にして日本映画の極限に手を触れた渾身の作品。話は知っているし本作自体も二度目の鑑賞なのだが、何か腹の底のもっと奥深いところまで強烈な一撃を見舞われ、涙が溢れ呼吸すらおぼつかない。理不尽に対する怒りなどというものはあくまでも後世の人間による後付けの価値観でしかなく、宿命に翻弄された人々の物語があまりにも悲しい。 社会通念の関係上、松本清張の原作をそのまま映像化することは今日では不可能であり、本作より後の作品では背景について様々な変更が加えられているが、はっきり言ってこれほどの悲しみと絶望には遠く及ばない。本作の時点でも原作通りの映像化はギリギリのタイミングであり、ことあるごとに但し書きがなされる。 ありとあらゆるキャストがこれをおいて考えられないくらいの完璧な布陣で、決定版と言ってもいいんだろうな。捜査そのものは強引に映る箇所もあるのだが、そのような指摘すら野暮なくらい、クライマックスで打ちのめされてしまう。このクライマックスについては原作者・松本清張をして「小説では絶対にできない」と言わしめた。 私はね、今西刑事がとても好きなんですよ。彼よりも切れ者の刑事は沢山いる。しかしながら彼より粘り強い刑事を僕は知らない。汗に塗れながら、時に背広のジャケットを肩にかけ、枝豆や駅弁を肴に瓶ビールを飲むその姿にはとてつもない執念が迸る。その執念の先にごく僅かに光っていた点が線になったとき、彼は恐らく頭を抱えたに違いない。果たしてこれを表に出して良いものか、出すべきか。最終的には、彼のその持ち前の胆力と刑事としての本分が全てを明らかにした。 殺人はともかく、誰ひとり悪人がいない中、わずかなボタンのかけ違いで起こってしまった悲劇。旅の形はともかく、親とこの"宿命"は永遠のものである。

丹波哲郎に耽溺

- 7年前
米粒写経の例大祭に行ってから気になって鑑賞。 今西を演じる丹波哲郎、独特の話法で居島一平が真似したくなるのもわかる。しかし凄みがあってやはりいい役者だ。 東北山陰伊勢金沢大阪と日本全国に行きまくり、もはや真面目なのかただの旅行好きなのか分… 続きを読む

米粒写経の例大祭に行ってから気になって鑑賞。 今西を演じる丹波哲郎、独特の話法で居島一平が真似したくなるのもわかる。しかし凄みがあってやはりいい役者だ。 東北山陰伊勢金沢大阪と日本全国に行きまくり、もはや真面目なのかただの旅行好きなのか分からなくなってくる。 ミステリー要素の肝ではあるのだが、約1時間にわたる「カメダ」の一点張りが凄まじい。 合間のテロップが堪らん。 血液型出るののあっさり感も堪らん。 寅さん渥美清も友情出演。 今年亡くなった加藤剛の徹底的に指先を見せない演出もすごい。少しくらい練習して臨めばいいのに。 『白い巨塔』『たんぽぽ』といった所謂名作と呼ばれる作品に出演しまくっている加藤嘉の演技がここでも光る重要作。 ハンセン病が題材の映画としては『ベン・ハー』も参照したいところだ。 やはりなんと言ってもラスト40分(ラストと言っていい時間なのか分からないが)、去年100歳で亡くなった橋本忍の素晴らしい脚本力を存分に堪能できる。 また砂の器漫才を聴きたいものだ。

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