悪くは無かったが
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ここ最近ではあまり描かれなくなった気がする「当たり前の夫婦愛」を描いた作品。 突然の病で体や会話が不自由になった和子を献身的に支える謙三。昨今、社会問題ともなっている「老々介護」の現実、介護施設に入ったものの「家に帰りたい」と懇願する妻の一見、何でもない様な願いすら叶えられない事で苦悩しながら、それでも和子の前では決して笑顔を絶やさず目一杯の愛情を持って接する謙三の姿、日に日に衰弱していき、体の自由が利かない事への「悔しさ、情けなさ、絶望感」を感じながらも最期まで謙三への感謝を忘れず言葉にした一見の姿に長年連れ添ったパートナーに対する、これ以上無い位の深い深い「愛」を感じ自然と涙が流れた。 ただ70分という比較的、短い作品で予算の関係もあったのか登場人物もかなり限定的で回想シーンが中心になり、場面変化も少なく笠井夫婦の親族の登場も無く「ヒューマンドラマ」の観点では物足りなさを感じた。 もっと沢山の人間模様が見られれば、より作品の深みが増したと思われるだけに、やや勿体無い作品だった。