澱が残る
愛は身勝手で、残酷で、苦しい。 タカシダメだその女に深入りしちゃダメ、そこから先はダメ、という観客の心の声はもちろん届かず、タカシはズブズブとアヤコ沼にはまっていく。 ふたりともきっと誰かと寄り添いたかっただけなのに、迷い込んだ路は行っても… 続きを読む
愛は身勝手で、残酷で、苦しい。 タカシダメだその女に深入りしちゃダメ、そこから先はダメ、という観客の心の声はもちろん届かず、タカシはズブズブとアヤコ沼にはまっていく。 ふたりともきっと誰かと寄り添いたかっただけなのに、迷い込んだ路は行っても行っても行き止まりだ。 「ファム・ファタール」(男を破滅させる宿命の女)は、どうすれば救われるのだろう。仄暗いトンネルをさまよい続けるしかないのか。 それにしてもアヤコの狂気がどこから来るのかのストーリーが足りず、人を不幸にさせてしまう魅力が弱い。 片桐はいりが絶妙。さすがだった。 山本文緒の小説の主人公のメーターをMAXにして、少しATG風にしたらこの感じかもという気がしたのは、シネマ・ロサという劇場のせいかもしれないが、そもそもタイトルからATGっぽい。 気持ちに澱が残って、もう一度見たくなった。