然りとていまだ端緒でもある。
自らを擲って世に訴えかけるひとがいなければ、決して伝わらないことは多い。いつの世もそれはおなじ。近年の本邦での動きの向こう側にこの人もいた。それは決して高邁な理想に突き動かされた結果ではなくて生きていくために必要だったからにせよ、それが多くの人に光明をもたらしている。そういうドキュメンタリー。
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トランスジェンダーアイコン“サリー楓”が誕生する瞬間を捉えた現在進行形のドキュメンタリー。男性として生きることに違和感を持ち続けてきた楓は、就職を目前に、これから始まる長い社会人生活を女性としてやっていこうと決断する。幼い頃から夢見ていた建築業界への就職も決まり、卒業までに残された数か月のモラトリアム期間に、楓は女性としての実力を試そうとするかのように動き始めた。ビューティーコンテストへの出場や講演活動などを通して、楓は少しずつ注目を集めるようになる。メディアに対しては、自身が活躍することでセクシャルマイノリティの可能性を押し広げたいと語る楓だが、その胸中には、父親の期待を受け止めきれなかった息子というセルフイメージが根強く残っていた。社会的な評価を手にしたい野心的なトランスジェンダー女性と、父親との関係に自信を取り戻したいとひそかに願う息子。この二つの間を揺れながら、楓はどんな未来をつくり上げていくだろう。これは、社会の常識という壁に挑みながら、自分だけの人生のあり方を模索する新しい女性の誕生ストーリーである。
(C)2021「息子のままで、女子になる」
自らを擲って世に訴えかけるひとがいなければ、決して伝わらないことは多い。いつの世もそれはおなじ。近年の本邦での動きの向こう側にこの人もいた。それは決して高邁な理想に突き動かされた結果ではなくて生きていくために必要だったからにせよ、それが多くの人に光明をもたらしている。そういうドキュメンタリー。