芝居が突き刺さる
starstarstarstarstar - 3年前
番宣では「泣ける」ことがアピールされているように思いましたが、観てみると、泣かせよう・感動させようという作りではなく、ただ事実をとらえて受け入れていく人と人の心の動きを掬い取ったような作品でした。
だからこそ、じわじわ突き刺さりました。
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番宣では「泣ける」ことがアピールされているように思いましたが、観てみると、泣かせよう・感動させようという作りではなく、ただ事実をとらえて受け入れていく人と人の心の動きを掬い取ったような作品でした。
だからこそ、じわじわ突き刺さりました。
二宮さんが、泣けるからいい映画ということでもない、というニュアンスのことを言っていましたがそのとおりで、キャストの芝居も内面から出てくるものだったので、結果的にずっと心が泣いている感じでした。
戦争の後遺症の映画として、戦争以上に長く重く、より多くの人が理不尽な状況に置かれる事実が、今の人にも刺さります。
抑留の悲惨さより、人と人との関係性や、人としての愛に重きを置いているので、他人事ではなくなりました。
演者の芝居が本当にうまいです。
それだけでも観る価値ありです。
もともと上手い人ばかりですが、それでも息を呑んで観入るシーンがいくつもあって、二宮さんのたたずまいと声の芝居には言葉を失いました。
しばらく余韻で心臓がグーッとなりました。
二宮さん、松坂さん、桐谷さん、安田さん、中島さん、北川さん、全ての人が役割をまっとうし、120%の人間力を発揮しています。
瀬々監督は本当に心のある人、温かい人なのだと思いました。
泣きはしたけども…
starstarstarstarstar - 3年前
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12/10 109シネマズ湘南
昔、読売新聞でシベリア抑留の連載記事を読んでいて、その時から本件に興味をもち今回本作を鑑賞。原作は未読です。
テーマは勿論、演者の方々の名演技で始終涙が止まりませんでした。しかし、泣ける映画が全て名作になるのかという事は別問題…。
色々感じた事を言わせてもらいますと、まず画がそこはかとなく安っぽい。シベリアの極寒を表現する気持ちは汲みますが、ふと高倉健の『八甲田山』て物凄い作品だったんだなと過去の名作を引き立てる程度の物。
それと山本さんの子供達がすくすく育っていくのに反比例するかのような、妻役の北川景子の美貌キープ。
あんなに苦労した女性なのに、少しの白髪だけで老いを演出するのはご都合主義も甚だしい。
それからそれから冒頭に「実話をテーマに〜』と謳っているなら、エンドロールには山本さんご本人の写真や、当時の資料やらを挟み込めば作品の説得力も増すのに、なんで先ほどまで観てた演者達の静止画をもってきた…?
パンフレットにはですね、山本さんご本人の写真が掲載されていて、これまた二ノ宮が演じた山本さんとそっくりなんですよ!
それとクライマックスのクロが追いかけてくるくだり、あれが一番ツッコミどころかと思っていたのがパンフによるとまさかの実話!しかもちゃんと救出した時の写真も存在していて、何故それをエンドロールにもってこない!?
脚本がよかったせいか色々もったいない作品でしたねぇ。まぁ東宝とTBSが組んでしまったらかえってこうなりますか。期待していだけに星は厳しめです。
頭の中で考えていることは誰にも奪えない
starstarstarstarstar - 3年前
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戦争映画はたまに観ますが、戦国時代の物語と違って心に刺ささり過ぎるる印象が強くあまり気乗りしないのが本音ではあります。
そして身近でもシベリア収容の生存者の話を聞いたことがあるため尚更気が重く、観ようかすら迷っていたのですが、豪華俳優陣のトレーラーに当てられ鑑賞。 結果的には観てよかったと心から思います。
本編を観るにつれあまりの残酷な抑留生活に言葉を失うと共に、演出としてこれでもかと泣かせに来るがそこに違和感がないように感じられるのは事実を基にしているからでしょう。
流石に犬のくだりだったりあまりにそれらしい風貌や格好などやり過ぎ感溢れる気もしましたが、パンフレットを観る限りもはや忠実に再現されているとしか良いようの無い演出の数々。
原作は未読ですが、”遺書”から「愛を込めて」に変更された映画タイトル通り、”愛”に満ちた作品となっていました。
キャストも素晴らしく、二宮和也演じる山本幡男の芯の強さが光ると共に病床などの作り込みは圧巻。 彼を取り巻くキャストも人間味溢れる面々となっています。
人それぞれ泣くポイントは違うかもしれませんが、松坂桃李演じる臆病な松田の振り絞る勇気に泣かされました。 その後は弛んだ涙腺が最後まで弛みっぱなしでしたがw
直属の上官であった安田顕演じる原を皮切りに、母を失った松田が母へ、純粋無垢な中島健人演じるしんちゃんが子供たちへ、妻を失った相沢が妻へと送る4通の遺書のくだりは見事としか言いようがないでしょう。
急に現代へと時間が進む演出は若い世代へ向けたメッセージのようにも受け取れますし、寺尾聰が93年のドラマ『ラーゲリから来た遺書』で山本幡男を演じていたことを後で知り、作品に対するリスペクトを物凄く感じさせられました。
過酷な境遇に置かれても希望を信じ、人間らしく生きることを忘れない強い人間がいたということを私たちは忘れてはいけない、そんな風に思わせられる作品です。
犬が
starstarstarstarstar - 3年前
重みのある話だが、見終わったあと嫌な気分などなく、むしろ勇気づけられた
私は戦争を知らない世代であるが、シベリア抑留は私が生まれたあとも続いていたんだと…
映画館を出たとき、前の若い女性二人が犬に泣けたと話していたが、私も同じ立った
帰国〈ダモイ〉
starstarstarstarstar - 3年前
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久しぶりに戦争映画を見た。
戦争映画は戦闘などが映像的にも派手でドラマも描きやすいから題材になりやすい。
でも、今作は戦後シベリアでの強制労働をメインに描くことで戦争映画としてはあまり波がなく進行する。
というか、戦争映画って捉えない方がいいのか。
11年間という長い期間を理不尽に不条理に過ごした日本兵と夫や息子の帰りを待つ家族の物語。
シベリア抑留があったこと自体は事実で歴史的にも誰もが知ることではあるが、どんな待遇だったのか何を食べていたのか、絶望しかなかったのか希望があったのか、リアルに映像として受け取るとインパクトがある。
娯楽が一部許されたことや交渉する余地があったこと
脱走すれば即射殺されること赤化教育があったこと、そのどれもが信じ難くも現実としてあった。
帰国を許されず絶望の淵にいながら
歌を歌い、上官に立ち向かい、希望を捨てない
山本の存在は異質に見える。
だからこそ多くの人が彼を信頼して心配して、ストライキを起こすまでに至る心情が納得感を持って受け入れられた。
ただ生きるだけではダメだと、自分にも周囲にも言い聞かせることでたくさんの命を繋ぎ止めた山本本人が本懐を遂げられずにその人生に幕を閉じる。
いたたまれない。やるせない。
山本が日本の土を踏むことは叶わなかったが
4人の語り部が確かに山本を連れ帰る。
"山本さん、ダモイです"
"おかえりなさい"
記憶は誰にも奪われない。
山本の姿を、言葉を、意思を記憶する。
人は一瞬を永遠にとどめる力がある。
あの時の空の色や食事の匂いや陽が差す景色や山本の言葉が、山本の意思が脈々と後世へと受け継がれていく。
映画になったことでデフォルメされる部分もあるだろうが、それでもどんな形であれ"戦争は酷いものだ"と語り継いでいかないといけない。
改めてそう思える映画だった。
日本人が日本の戦争映画が作るというのは、やっぱり色んな感情を持つだろうし少し特殊なのかなと思う。
だから画面からも熱量高く伝わってくる。
主演の二宮くんはもちろん松坂桃李や桐谷健太、安田顕
、北川景子はいつ見てもいい俳優さんだなとつくづく思う。
セクシーサンキューの子も登場した時はわざとらしく見えたけど、時間が経つにつれてしんちゃんになっていった。
2022年まで時を進めたのは驚いたけど
二宮和也の息子役を寺尾聰がやるのはすごく良かった。
ただ、正直
演技が大仰にも見えたし、演出がチープにも感じた。
俳優陣の演技がやりすぎなのではなく、映像や演出がついてきてないように感じてしまった。
たぶん、映像が綺麗すぎるんだと思う。
素材の質感や肌の質感があまりに綺麗に見えてしまうから時代背景にあってないようにみえる。
モンペすらもいい布を使ってるように見えるし
長男はあまりに肌が綺麗すぎて笑ってしまった。
映像が綺麗すぎるのに
俳優陣の演技は当時を再現してるから浮いて見える。
それにソ連兵ももっと本気で蹴ったりしないと演出として不完全に見えた。
映画の主題は戦争の残虐性じゃないにしても
そこから生まれる感情が映画を解釈する要素として重要であるのは間違いないので、演出による違和感で内容を受け取りにくくなるのはもったいないと思った。
戦争映画としてはもっと画質を落として丁度いいのかも。
戦争映画ではなくてラブストーリーとして捉えたら良かったのかもしれないが、山本が亡くなった時にふと空を見上げたりモジエさんの前にまた現れたりするシーンは月並みな演出で映画の外から客観的に見てしまった。
まあでも総じて、
久しぶりに日本の戦争映画を見た気がするが
悪くないなって、やっぱりたまには見たいなって、そう思えた。
主題歌のSoranjiの意味がやっとわかった。