「ゾンビ」の悔恨
starstarstarstarstar - 3年前
「声をかけようか、迷いました。だけど立ち去りました。彼が…あまりにも…幸せそうだったから」
言葉が出ない。劇場を出て5分くらい経ってからだろうか、じんわりと涙がこみ上げてきた。
ビル・ナイに尽きる。ただただ美しい。一切の無駄がない。市役所… 続きを読む
「声をかけようか、迷いました。だけど立ち去りました。彼が…あまりにも…幸せそうだったから」
言葉が出ない。劇場を出て5分くらい経ってからだろうか、じんわりと涙がこみ上げてきた。
ビル・ナイに尽きる。ただただ美しい。一切の無駄がない。市役所から早退し、無断欠勤し、公園のベンチに座っているだけなのになぜあそこまでかっこいいのか?
ブレンダン・フレイザーを認めたうえで言わせてもらいたい。アカデミー主演男優賞でこの演技を斬らざるを得なかったのは、アカデミー会員にとってとても辛い選択だったに違いない。
基本的に僕はリメイクは好かない。「西部戦線異状なし」でさえリメイクに抵抗があった。まして海を渡るならば尚更だ。
だがこれは素晴らしい。違和感なくイギリスに置き換えられており、よりシェイプアップされている。
古典映画を彷彿とさせる演出に冒頭から惹き込まれた。
志村喬が印象的ならば、ビル・ナイは叙情的。
今年公開の作品の中では個人的にNo.1としたい。と、都会の風に吹かれたゾンビは思うのであった。
原作リスペクト溢れる
starstarstarstarstar - 3年前
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4/1 109シネマズ湘南
黒澤ファンで原作も何度か観ています。
今回のリメイクは少しだけ心配もありましたが、蓋を開けてみれば最高の作品だったと思います。
もう語り出したらキリが無いので、とりあえず解りやすいトコだけ、、、
まずは上映時間、オリジナルの140分に対して本作は102分と実にコスパがいい。それでいて原作の良さを余すとこなく盛り込んで、、いやそれ以上の良さを詰め込んでこの尺でまとめたのは恐れいりました。
原作は黒澤監督の痛烈な役所批判のシーンがてんこ盛りだったのを上手く削ぎ落とされていたのが良かったのかと。
その他ですと、アレックス・シャープ扮する新人くんのピーターが良かったですよねぇ。クライマックスの彼に宛てた手紙で私の顔は涙でぐしゅぐしゅ。
これエンドロール直前だったので劇場を後にする前に顔を整えるのが大変でした。
あと原作リスペクトも豊富でして、特にUFOキャッチャーで取る兎のオモチャ。あれはオリジナルファンにはたまらない演出!
それと字幕にも注目です。
マーガレットがウィリアムズを“課長さん”と呼んでいたり、一番驚いたのは“老いらくの恋”の一語。
牧野琴子さんいいお仕事でした〜!
オリジナルが未見の方は是非観てみてください!
本作の凄さが解りますんでね。
今では考えられませんが、主人公の交渉にヤクザが介入して妨害されるといった珍しいシーンもあります。(なんと役所内で)
昨年のスピルバーグ版『ウエストサイドストーリー』もいいリメイクでしたが、それは完全に過去のモノとなってしまいました。
灯火
starstarstarstarstar - 3年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
生きることとは
ゾンビのように生きているのに死んでいる
連続する毎日をこなしていくことで蝕まれ死んでいく
死を前にした時その事に気づく。
毎日決まったルーティーンで仕事をして
面倒ごとには関わらないよう蓋をして
体裁を保って時間が過ぎていく
残りの時間が少ないとわかっても
有意義な人生が何かわからない。
そんな中で退屈な日々にも彩りを見つける若い存在に憧れ、自分も熱量を持って生きたいと思い至る。
自己開示をしたことで息を吹き返し"生きる"
現実はそんな上手く行かないかもしれないけど、
本気で生きなければ知らぬ間に人はゆっくり死んでいく。
彼を中心に絶えず漂っていた静謐な雰囲気の中で
風前の灯だった命が爛々と輝きだす。
彼の心の揺れ動きがみたいなものが
じんわりと染みてくる映画だった。
ただ、心はそこまで動かなかった。
黒澤監督作品を見てないからこの作品だけの話として
(そもそも黒澤作品との連続性を楽しむべきなのかもしれないけど)そういう事じゃないと思う。
退屈な日々に色を取り戻す様を描きたいんだろうけど
みな仕事が来ないように書類を積み上げて、
無駄に熟考してるように眉間に皺を寄せ、
腫れ物には触れないように目を背けて、
日頃如何にサボるかしか考えてないように見える役所職員。
そんな人達がちょっと頑張りましたみたいなのを見せられても当然だろとしか思えなかった。
課長が無断欠勤している間は他の人が仕事を巻き取らなければならないし、部下の女性を引き留めるのも身勝手にしか見えず、生きる意味を考える期間と言うよりは英国紳士然とした振る舞いとは裏腹にどんどん凋落していくようだった。
死を前にしたからと言って現実味が湧かなかった。
この作品はヒーロー映画だった。
もっと繊細な感情の機微が人間にはきっとある。
イギリスらしさとともに
starstarstarstarstar - 3年前
原作は随分昔に見たので、よくおぼえていないが。本作は古き英国を感じさせる新たな映画として見られた。すべてにおいて抑制された表現が、あの時代の英国で生きた一人の人生を効果的に描いている。脚本がいいんだろうな。「日の名残り」を思い出した。
しんしんと降る雪のような展開
starstarstarstarstar - 3年前
黒澤監督のオリジナルも原作も全て見ていない為、まっさらな気持ちで鑑賞。
前半は登場人物の多さやコンパクトなストーリー展開に付いていけずばたついたが、後半になるにつれ引き込まれた。
ハリウッド的なリメイクではなく、英国式リメイクが大正解だと推測する。この静かな展開が非常に心地よいのだ。
淡々と話が進むため、寝不足だとうっかり寝落ちしかねないのでご注意を。
日本映画のリメイクとは思えない
starstarstarstarstar - 3年前
古き良きイギリスの雰囲気が出ていました
ビルナイの佇まいだけでも映像が成立していました
オリジナルの方も
starstarstarstarstar - 3年前
最後まで考えさせられる作品だった。オリジナルの方も見てみたくなった。
泣けた
starstarstarstarstar - 3年前
黒澤版は『ゴンドラの唄』、英国版はスコットランド民謡。それぞれの国民に訴える音楽は、当たり前だけど違うんですね。
正直、肩が凝った。
starstarstarstarstar - 3年前
原作を知らず、安直に『死に際に人生を取り戻すように大団円に駆け出す幸せドラマ』を想像していたものだから、家族に愛され花束を買い抱き合うような、ぬるま湯の幸せがどこにも見当たらないこの映画に殴られた気分。
想像以上に重い重い。
眩暈がしそうに… 続きを読む
原作を知らず、安直に『死に際に人生を取り戻すように大団円に駆け出す幸せドラマ』を想像していたものだから、家族に愛され花束を買い抱き合うような、ぬるま湯の幸せがどこにも見当たらないこの映画に殴られた気分。
想像以上に重い重い。
眩暈がしそうに拠り所がない。
それでも土砂降りの中で傘を広げるシーンは、本当に格好良かった。映画でこんな格好良いシーンを観たのは、生まれて初めてかもしれない。それもこんなささやかな演出で。感銘。
演技もメッセージ性も重厚感もある
なのに個人的にはつまらなかった。
静かな映画館でじっくりと観たい
starstarstarstarstar - 3年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
古きイギリスの重厚な雰囲気が画面一杯に広がり実に紳士的な気持ちになる。
が、隣りの中年夫婦が上映中ずっとポップコーンを音を立てて食べてたのが、非常に残念。
何かを食べながら観る映画では無い。
最後ブランコのシーンでは志村喬の様に涙を流してもらいたかった。
倫敦の黒澤明
starstarstarstarstar - 3年前
観た映画 生きるLIVING 20230410
黒澤明の「生きる」のリメークってことらしいですが、残念ながら「生きる」観てません。正直、このストーリーをイギリスに移植して共感が得られるのかなぁって思いました。
素敵な物語ではあるんです… 続きを読む
観た映画 生きるLIVING 20230410
黒澤明の「生きる」のリメークってことらしいですが、残念ながら「生きる」観てません。正直、このストーリーをイギリスに移植して共感が得られるのかなぁって思いました。
素敵な物語ではあるんですが、舞台設定?。今のコンプライアンス社会では、逆にこういうお役所的な対応って日本ではできませんね。
話しは変わりますが、モラルって時代によって変わりますよね。夏目漱石の「それから」読んだ時は、石田純一全盛の頃(失楽園全盛でもあったかな)で、不倫がなんか市民権得ていた感があって、随分時代が変わったんだなって思ってましたが、一周回って今は、芸能人なんかが不倫しようものなら社会的に抹殺されるような時代になってますもんね。「生きる」で出てくる、陳情のたらいまわしなんかも、カスハラ時代ではあり得ない。第三者委員会なんかが出てきちゃいますよ。いずれにしても、モラルの回復がギスギスした理由すぎてうんざりですけど。
死を前にして、生きる意味を求める主人公と、その最後の生きざまを見て学ぶ人々。それをノスタルジックなロンドンを舞台に観せられる。黒澤ファンには必見かもしれないです。
七人の侍=荒野の七人、用心棒=荒野の用心棒、隠し砦の三悪人=スターウォーズ。黒澤明の作る物語って、誰にとっても素晴らしいんでしょうね。しかし、ノッポとチビのコンビをC3-POとR2-D2にしちゃうセンスってのも素晴らしいすよね。
#黒澤明 #生きる
手の届くところにある幸せの種
starstarstarstarstar - 3年前
この作品で、ビル・ナイがイギリス版の笠智衆のような俳優であることに初めて気がついた。笠智衆は小津作品の常連で、この作品のオリジナルは黒澤作品だが。
個人的な好みとしては、この作品の主人公は志村喬より笠智衆=ビル・ナイのほうが好ましい気がす… 続きを読む
この作品で、ビル・ナイがイギリス版の笠智衆のような俳優であることに初めて気がついた。笠智衆は小津作品の常連で、この作品のオリジナルは黒澤作品だが。
個人的な好みとしては、この作品の主人公は志村喬より笠智衆=ビル・ナイのほうが好ましい気がする。死を前にした絶望感は、泣いたり悲しんだりという感情表出で軽減する性格のものではないと思うから、静かにそれと向き合う人間のほうが、その哀しみと苦しみは深く伝わってくるように思う。
だからこの作品の主演にビル・ナイはぴったりだったし、彼以外にこの役を演じれる俳優は思いつかないくらいだ(よく考えれば、誰かいるかもしれないけど。)
ただ、主人公が物静かであると、このテーマでは身につまされ過ぎて、途中、観ているのが辛くなるひともいるかもしれない…。(逆に言えば、それだけ俳優が上手いということだ。)
しかし、途中の迷走があるからこそ、探し求めている自らの道を見いだすことができる。だから、改めて言うまでもなく、観ているのが辛くなるような苦しげな行程にも意味はあるのだ。
仕事を無断欠勤し、それを何日も続けながら暗中模索のなか、もがき続け、ついに天啓のように見出した自分の道が、元の職場に戻り、棚上げした仕事を実行することであるということの意味は、とてもとても深い。
シンプルな物語だけど、考えさせられるところ深く、何度でも繰り返し立ち返りたいような素晴らしい物語だと思う。若い2人に明るい希望を託すラストもなかなかいい。
理想的な最期
starstarstarstarstar - 3年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
黒澤明監督「生きる」のリメイク版。
日本版は観たことがないが、素晴らしかった。
映画の作りは昔の日本映画っぽく、黒澤明監督をリスペクトしていることが伺えました。
余命宣告を受けた彼が、遺された時間を何に使うか散々模索して、最後に辿り着いた答え。
それは楽しみでも恋でもなく、他人の役に立つモノを作り上げること。
周囲にとっては、自殺とも取れるような不可解な死に方だが、私にとっては最も理想的な最期に思えた。
観終わった後に色々考えさせられる映画です。
ゾンビ
starstarstarstarstar - 3年前
ロンドン市役所に勤める厳格な市民課長ウィリアムズは、ガンで余命半年、長くとも9ヶ月の命と宣告される。
動揺するウィリアムズだったが、迫り来る死を前に、自分が生きた証を模索する。
監督は、オリヴァー・ハーマナス。脚本は、カズオ・イシグロ。
出演は、名優ビル・ナイ、アレックス・シャープ、エイミー・ルー・ウッドら。
黒澤明の『生きる』を観たことがある方、そして観たことがない方にオススメ。
イギリス
starstarstarstarstar - 3年前
英国紳士の堅い印象の中に、残りの時間をいかに過ごすか、子供の様な無邪気さも見えました。