ペルシャンレッスン!
生き残るために嘘の言語を作るという、すごいお話でした。主人公の不安、自分だけが生き残る罪悪感、生き残りたい気持ちと同時の絶望がひしひし伝わって来て、苦しくなりました。 それにしても一方的なブロマンスは見ていて辛かったです。 2022/11/11
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ナチス占領下の強制収容所。唯一の希望は<架空のペルシャ語>だった。自らの記憶だけで命をつなごうとした囚人の運命を描く、圧倒的リアリズムが魂ゆさぶる。第二次世界大戦中、ナチス親衛隊に捕まったユダヤ人青年のジルは、処刑される寸前に、自分はペルシャ人だと嘘をついたことで一命を取り留める。彼は、終戦後にテヘランで料理店を開く夢をもつ収容所のコッホ大尉からペルシャ語を教えるよう命じられ、咄嗟に自ら創造したデタラメの単語を披露して信用を取りつける。こうして偽の<ペルシャ語レッスン>が始まるのだが、ジルは自身がユダヤ人であることを隠し通し、何とか生き延びることはできるのだろうか。
© HYPE FILM, LM MEDIA, ONE TWO FILMS, 2020
生き残るために嘘の言語を作るという、すごいお話でした。主人公の不安、自分だけが生き残る罪悪感、生き残りたい気持ちと同時の絶望がひしひし伝わって来て、苦しくなりました。 それにしても一方的なブロマンスは見ていて辛かったです。 2022/11/11
収容所で生き残るためにペルシャ人のふりをして嘘の言語を創作し教える、もうこれだけで嫌な緊張感。絶対にバレるだろどこかで…!という緊迫感で瞬きすら忘れる。 終わりの見えない不安はもちろん、目の前で人々を大量虐殺しながら将来の夢を語ったりデートで浮かれたりピクニックで歌ったりとナチス軍の呑気さが描かれているのが印象的。実際こんなもんだったんだろうと思う。ナチス軍が全員生まれつきの悪党でサイコパスかと言うとそれは違い、皆どこにでもいるような人間たち。戦争と人種差別が人をおかしくする、その恐ろしさを淡々と描いている。 授業を重ねていく中で奇妙な友情のようなものが芽生えたかに見える時も度々あるがしょせん無邪気な虐殺者と弱者である。対等になりようもない。少しの親しみ、強い怒りと悲しみ、途方もない無力感がじくじくと骨身に沁みる。 記録の上に残る無機質な数字や文字の裏にあった、多くの人間の命と人生について噛み締めさせられる映画だった。多くの人に見て欲しいが上映館が少なく残念。
ジルの正体を暴こうとするナチス親衛隊員の執念や、ジルに次々と襲いかかる危機に毎回「ここまでか…!」と息を飲んだ。 コッホ大尉がジルに単語を教わる時のゆるむ表情や時折こぼす本音や弱音。しかし、あくまでも大尉の感じる親近感や信頼感は一方通行な皮肉。ドイツ軍の階級差別や身内で横行する密告の醜さ。ジルを命懸けで守ろうとする仲間。 暴虐に対し言葉を力に闘い生き抜くジルの意志と、人間の持つ多面な感情表現に惹きつけられる。 また、大尉が自分の夢の為に教わった2000語がペルシャ語としては“偽物”でも、別の場所で“本当の意味”を発揮するというラストに胸を打たれた。「なぜ名もなき囚人共を庇う!」じゃねえのよ大尉殿。 《余談》 登場する女性がこぞって付属物扱いか都合の良い女しかいなかったのは残念。もっと自我を持て。
観ている間ずっとしんどくて、辛くて、ヒリヒリしてドキドキハラハラでしたが、ラストシーンにそれらが昇華されていきました。 ほんとうに、心から出会えてよかった作品のひとつ。
文字通り死ぬ気でやる外国語。