今の時代が呼び寄せるエリザベート像
starstarstarstarstar - 3年前
オーストリア皇妃エリザベートと言えば、昔から持っている絵葉書の肖像画(美しい!)と、かつてヴィスコンティ作品でロミー・シュナイダー演じたそれが脇役ながらとても魅力的で印象強く、今回、ヴィッキー・クリープス?う〜ん、ちょっと違うような…と心配… 続きを読む
オーストリア皇妃エリザベートと言えば、昔から持っている絵葉書の肖像画(美しい!)と、かつてヴィスコンティ作品でロミー・シュナイダー演じたそれが脇役ながらとても魅力的で印象強く、今回、ヴィッキー・クリープス?う〜ん、ちょっと違うような…と心配だったら、予想的中。
これもありだと言いたいのだけれど、今の時代にあまりにマッチしすぎていて、ちょっと違うんじゃないかなぁ…感を否めません。エリザベートが女官たちと一緒に耳を傾けているハープで奏でられる曲がローリングストーンズだったり、エリザベートはこの20年後に暗殺されたはずなのに、あのようなラスト(真に受け勘違いしてしまうひと多いのでは?)とか、タガを外しすぎ、易きに走っている気がしました。
皇妃であるのにエリザベートが暗殺されたということは、彼女には政治的役割があったということです。彼女は美しいだけでなく、知性も教養も備え運動能力も高く(歩くのも早かった!)、夫と立場を交換したら良いような魅力的で優れた人物だったと思われます。それを、抑圧と拘束に悩み苦しむ世界中の多くの普通の女性と変わらないように描くのは、観客の共感は得やすいかもしれないものの、それでは彼女の特異性が意味をなさない。題材の貧困化矮小化だと感じます。実在の人物なのだから、もっと丁寧に描き込んでほしかった。残念です。
外は白鳥、内は虎
starstarstarstarstar - 3年前
40才という設定が絶妙!
「同じでいること」に相当努力が必要となってくるお年頃です。
たとえば暴飲暴食をして体重が増えても、1〜2日節制すれば元に戻っていた筈が…
暴飲暴食をしなくても体重が増えていくのが40才。
確実に代謝が悪くなっている… 続きを読む
40才という設定が絶妙!
「同じでいること」に相当努力が必要となってくるお年頃です。
たとえば暴飲暴食をして体重が増えても、1〜2日節制すれば元に戻っていた筈が…
暴飲暴食をしなくても体重が増えていくのが40才。
確実に代謝が悪くなっているので、今までと同じカロリーを摂っていてはダメ。
つまり“同じ”を保つ為には、これまでと同じことをしていてはダメになってくるお年頃なのです。
見られることが商売ではない私なんかは、抗わずに老いを受け入れておりますが。暴飲暴食最高!笑
エリザベートのように、国の広告塔として美しさを外交に利用している立場としては、美しくなくなる=存在価値が無くなるという恐ろしいことに…
は、なりません!
我らがエリザベート1878は、ムカついてます。
中指立ててファッキューです。
“美しさよ永遠なれ”なんじゃそりゃ?
美しさを褒めるしか能のない奴らとは話す価値ナシ!
でも、老いたと思われるのも癪にさわるし、政治の話しができないと思われているのにも腹が立つ。
みんなおべっか使いの嘘つきばかりで、自分の美しさがまだ保てているのかどうかすらわからなくなるから、本心しか言えない相手を探すしかない。
物語のキーとなる挿入歌が、いちいちかっこ良いです!
言葉にしないエリザベートの苛立ちや憤りが伝わるうえに、伏線にもなっています。
伏線と言えば…試写会に参加された方のなかには、舞台ミュージカルのエリザベートのファンも多いようでしたが、私にとってのエリザベートはビスコンティ監督の『ルードウィヒ 神々の黄昏』なのです!
騎乗の姿も麗しい。
あの映画の中では、ルードウィヒの一番の理解者であり同類。唯一彼が渇望した存在として描かれていましたが、本作はそのイメージをエリザベート側から更に強く裏づけてくれました。
少ないセリフのやり取りですが、濃厚で痺れます。
ビッキー・クリープスが流石の演技で、国王との心のすれ違いが本当に辛い。
双方の気持ちが理解できる丁寧な心理描写に心が痛かったです。
レモンティーとウィンナコーヒー(?)も対照的。
お衣装に調度類に建物にうっとりして、見どころ満載。
でも一番の見どころは、全てを自分でコントロールして完全なる自由を手に入れた瞬間の清々しさ!!
外では白鳥。内では虎。
女性に外見しか求めない奴らへの復讐。
見事に欺いた後には、誰にも手の届かないところで得意げに語る彼女がいる。
侍従たちは命懸け✰
starstarstarstarstar - 3年前
人間、衣食住が満たされ過ぎるのも良くはないらしい。
あっぱれ!
starstarstarstarstar - 3年前
作法なんてくそくらえと思っている人に、皇后はなかなか不向きなものだ。よしとされる振る舞い方が決まりきった環境には、求められるとおりに振る舞うのが普通で、決まりごとをわざわざぶち破ろうとする人はあまりいない。そのせいかエリザベートはずいぶんと… 続きを読む
作法なんてくそくらえと思っている人に、皇后はなかなか不向きなものだ。よしとされる振る舞い方が決まりきった環境には、求められるとおりに振る舞うのが普通で、決まりごとをわざわざぶち破ろうとする人はあまりいない。そのせいかエリザベートはずいぶんと目立つ。食事の席では明らかにつまらなさそうな顔をし、タバコをスパスパ吸い、象徴的な髪までチョキンと切ってしまう。行動はまるで奇行のようにとらえられ、家族からは「恥ずかしい」「立場をわきまえろ」などという言葉を突きつけられる。それでもなお反抗しつづけるエリザベートは子どものようにもとらえられるが、味方がほとんどつかなくても自分の生き様を妥協しない姿は勇ましくもある。むしろ窮屈さを感じながらも、それを無視することに慣れてしまっている人のほうが多いのではないか。あっぱれ、エリザベート。
エリザベート
starstarstarstarstar - 3年前
せつない映画だった。
元気出したい方には不向きかな。