やんごとなき姫君とてもストレスフル
どんな時代に生まれついても どんな国に生きることになっても どんな境遇で育つとしても 仕事も家庭も人間関係も 誰かのものじゃない私だけのもの それなら 目一杯楽しまないとね
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ヨーロッパ宮廷一の美貌と謳われたオーストリア皇妃エリザベート。1877年のクリスマス・イヴに40歳の誕生日を迎えた彼女は、コルセットをきつく締め、世間のイメージを維持するために奮闘するも、厳格で形式的な公務にますます窮屈さを覚えていく。人生に対する情熱や知識への渇望、若き日々のような刺激を求めて、イングランドやバイエルンを旅し、かつての恋人や古い友人を訪ねる中、誇張された自身のイメージに反抗し、プライドを取り戻すために思いついたある計画とはー。
© 2022 FILM AG - SAMSA FILM - KOMPLIZEN FILM - KAZAK PRODUCTIONS - ORFFILM/FERNSEH-ABKOMMEN - ZDF/ARTE - ARTE FRANCE CINEMA © Felix Vratny
どんな時代に生まれついても どんな国に生きることになっても どんな境遇で育つとしても 仕事も家庭も人間関係も 誰かのものじゃない私だけのもの それなら 目一杯楽しまないとね
せつない映画だった。 元気出したい方には不向きかな。
人間、衣食住が満たされ過ぎるのも良くはないらしい。
皇妃エリザベートは小説や伝記、映画にドラマにミュージカルと様々なジャンルで題材になってますよね。それだけ彼女の美貌と生涯は非凡でした。 絵画で見る彼女は20代に見え、晩年の姿は想像出来ず、ずっとあの若さと美しさを維持していたに違いないと脳裏に刻まれてました。 今作は40歳の1年が題材として選ばれたのが新鮮でした。 美貌・放浪・自由への渇望・死、それに加えてヘビースモーカーでヘロインに替え玉。若さを止めようと凄まじい努力をするのに現実をそのまま残す映像に興味を持ったり。 史実で知られていることに加えて新しい演出が斬新でした。 ラストに向かい、侍女を替え玉にして公務を行わなかったり、自慢の髪を惜しげもなく切り捨て、体重が増えてもニヤッとしたり、コルセットを脱ぎ捨てた彼女は本当に美しかった。
作法なんてくそくらえと思っている人に、皇后はなかなか不向きなものだ。よしとされる振る舞い方が決まりきった環境には、求められるとおりに振る舞うのが普通で、決まりごとをわざわざぶち破ろうとする人はあまりいない。そのせいかエリザベートはずいぶんと目立つ。食事の席では明らかにつまらなさそうな顔をし、タバコをスパスパ吸い、象徴的な髪までチョキンと切ってしまう。行動はまるで奇行のようにとらえられ、家族からは「恥ずかしい」「立場をわきまえろ」などという言葉を突きつけられる。それでもなお反抗しつづけるエリザベートは子どものようにもとらえられるが、味方がほとんどつかなくても自分の生き様を妥協しない姿は勇ましくもある。むしろ窮屈さを感じながらも、それを無視することに慣れてしまっている人のほうが多いのではないか。あっぱれ、エリザベート。