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哀れなるものたち ポスター

哀れなるものたち

4.0 2024/1/26 (金) 公開
R18+イギリス
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あらすじ

風変わりな天才外科医ゴドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)の手によって死から蘇った若き女性ベラ(エマ・ストーン)が、“世界を自分の目で見たい”という強い欲望に導かれ、放蕩者の弁護士ダンカン(マーク・ラファロ)の誘いに乗り、壮大な大陸横断の冒険の旅へ出る。時代の偏見から解き放たれたベラは、平等と解放を知り、驚くべき成長を遂げていく。

場面写真

予告動画

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キャスト・スタッフ

監督
ヨルゴス・ランティモス
キャスト
エマ・ストーン/マーク・ラファロ/ウィレム・デフォー/ラミー・ユセフ ほか
配給
ウォルト・ディズニー・ジャパン

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哀れなるものたち

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※本文にネタバレがあります ネタバレを読む

医学生のMax(Ramy Youssef)は、奇天烈な天才外科医Godwin(Willem Defoe)の助手として精神遅滞と思われる美女Bella(Emma Stone)を観察するように言いつけられる。次第に彼女に惹かれていくMaxだったが、彼女の出生には大きな秘密が隠されていた。 ⁡ ⁡ ◆ Poor Bella, But love god. ⁡ ギリシャの鬼才Yorgos Lanthimos監督が英作家Alasdair Grayによる同名小説を映像化した今作。19世紀、産業革命の只中にあるロンドンから物語は幕を開けます。街は光化学スモッグが煙り、汚染水が流れ込むテムズ川には魚の死骸が浮かんでいるー。《人類による環境破壊が始まったとされる時期》が今作の舞台であり、ゴシックな雰囲気にモノトーンの映像と不協和音がマッチして独特な世界観を醸成しています。 ⁡ 天才外科医であるGodwin Baxterが河辺で見つけた新鮮な妊婦の死体。彼はまだ温もりの残る女性の腹から胎児を摘出し、その脳を亡くなっている女性の頭蓋へと移植。電気ショックを与えて蘇生させる事に成功します。英国を代表する奇譚『フランケンシュタインの怪物』のように、倫理観が欠如した禁断の医学によって、死体から新たな生命が誕生してしまいました。 ⁡ 成人女性の身体に胎児の脳を宿したBellaの精神は急速に成長していきます。好奇心が強く、誰よりも無垢な彼女の視点を通して、人間そして社会が内包する残虐性を滑稽に炙り出しているようでした。彼女の成長と共に移り変わる背景美術や衣装も意匠が凝らされていて、Yorgos監督が描くシュールレアリスティックな世界観に惹き込まれてしまいます。 ⁡ ⁡ ◆ I will keep new life and lovely my old clitris, Thank you. ⁡ 強烈な映像作品である今作において、いちばん強く、わかりやすく響いたメッセージはやはり《女性の自立》でしょうか。Bellaの精神的成長を通して社会の構造を痛烈に批判しているようです。 ⁡ 彼女を生み出したGodwinは、彼女を研究対象とみなし、個人として尊重しようとはしませんでした。彼女に想いを寄せるMaxは、彼女の自由を否定し、自らの手の届く範囲に置こうとします。彼女を性的対象として情事に耽る放蕩弁護士のDuncan(Mark Ruoffalo)も急成長していく彼女の意志を無視し、コントロールしようとします。 ⁡ 彼女の周りに群がる男性たちは、程度の差こそあれ、当然のように彼女を自分の支配下に置こうとしていました。社会の常識に囚われることなく急激な精神的成長を遂げたBellaは、一見かたやぶりに見える独自の価値観を貫いて男尊女卑の旧体制を振り回します。〝自分の女性器は自分のものだ〟という女性のアイデンティティの確立を高らかに宣言するシーンは大変に印象的。 ⁡ 本作ではBellaが精神的に成長するにつれて性行為の持つ意味が変わり続けていました。身体を張ったEmma Stoneの演技はアカデミー主演女優賞に相応しいものでしょう。本作が内包する強烈なメッセージを十二分に伝える為に、彼女の熱演はただのエロチシズムなどでは断じてなく大変意義深いものであったと感じます。 ⁡ 女性としての幸せを定義する気はありませんが、伴侶となるであろう男性からの〝検査をしよう〟という台詞は、波乱万丈な旅を経て成熟したBellaにようやく訪れる穏やかな未来を連想させるものでした。 ⁡ ⁡ ◆ I have adventured it and found nothing but sugar and violence. ⁡ 本作では《男性の支配欲》や《男尊女卑の社会》についてアイロニックに描いていましたが、その裏で《人間の本質は残虐なのだ》と諭されているようでした。 ⁡ 強者が弱者を搾取するという社会構造は勿論ですが、それ以上に、生まれ変わったばかりの純新無垢なBellaがGodwinの研究室で笑いながら死体をメスで滅多刺しにするシーンに衝撃を受けました。外科医というエッセンスが組み込まれている作品であるため自然と作中に人間の内臓がでてきましたが、グロテスクな〝中身〟はそのまま醜悪な人間の本質を顕しているようです。 ⁡ 今作で一番面白いと感じたのが、其の残虐性を肯定する瞬間があったように思えた点です。Bellaの母親が胎児ともども生命を絶とうとした理由(父親であり夫)と対峙することとなったBella。命を脅かす敵に対して躊躇なく反撃した事で、正反対の結末(破滅するのが妻子ではなく夫)を迎えました。 ⁡ 現実から身を守るのは自分。 良識のある社会などクソ喰らえ。 ⁡ ホルムアルデヒドの匂いが漂うシュールな箱庭こそがBellaの居場所。残酷な世界で自身の生を確立し、自身にとっての楽園を造り上げた女性の物語に衝撃を受けました。 ⁡ ⁡ 〝We should get water for the general.〟

ちょっと長かった

- 2年前
2時間20分の映画だったが、体感として3時間くらいに感じた。 ストーリーは何か教訓じみたものもあり、考えさせられる部分もあった。 本作は「脳に赤子の脳を移植された無垢な女性が精神的に成長していくストーリー」でそれほど理解は遠くないだろう… 続きを読む

2時間20分の映画だったが、体感として3時間くらいに感じた。 ストーリーは何か教訓じみたものもあり、考えさせられる部分もあった。 本作は「脳に赤子の脳を移植された無垢な女性が精神的に成長していくストーリー」でそれほど理解は遠くないだろう。 無垢な女性(処女)を求める男。彼らは女性が知恵をつけて賢くなることを嫌う(哲学者を海に投げ捨てるシーン)。 女(ベラ)が賢くなっていくのに、男の方(ダンカン)はなにも成長しない。 子どもの成長は早いと言われるが、逆を言えば大人は成長が遅い。強く意識しないとほとんど成長できない。 特に性欲に任せて行動するときには、人は驚くほど阿呆になってしまう。だから大人の男は気をつけなければならない。 純粋な心につけ込む人が最も悪なのはいうまでも無いが、やはり自分の頭で考えて行動することが、自分を守ることになる。 子供の時には親が守ってくれるが、大人になっても中身が子供では誰も守ってくれない。利用されるだけ。 この映画を見ていろいろな気づきや考えが生まれたので映画だったと思う。

グロテスクで美麗な女性の自立の物語

- 2年前

『哀れなるものたち』。フランケンシュタインばりのグロテスクな手段で生まれ、徐々に自我を構築する主人公を熱演したエマ・ストーンに脱帽。肉体や金銭などの所有欲に囚われたものたちの狭間を探究心の突き動くままにすり抜け、誰にも奪うことのできない知識と好奇心で生きることこそが自由なのか。

今まで観たことない

- 2年前
新しい…セックス描写満載ですが、まったくいやらしくないのは何故なんでしょう?エマ・ストーンが体当たりなのにさらっと演技していて凄い。 スタイルが良過ぎていやらしさがないのでしょうか? 映像が美しく是非もう一度観たいと思っていましたが、目黒シ… 続きを読む

新しい…セックス描写満載ですが、まったくいやらしくないのは何故なんでしょう?エマ・ストーンが体当たりなのにさらっと演技していて凄い。 スタイルが良過ぎていやらしさがないのでしょうか? 映像が美しく是非もう一度観たいと思っていましたが、目黒シネマでの再演で鑑賞できて良かった。 2人の友達を誘いましたが残念ながら刺さらなかったようでした。残念… 衣装などの細かいディテールも素晴らしかった。 機会があればまた観たいです。

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