過剰と不足
starstarstarstarstar - 9ヶ月前
ヤマブキの人柄と同じく、映画の撮り方が気を衒って時間軸をいじることなく順当に年代を重ねていくことに誠実さを感じた。
それぞれがあさっての方向を向く家族が、バラバラになる理由とひとつに重なる理由は、家族の死。同じ理由なのが面白い。
お葬式… 続きを読む
ヤマブキの人柄と同じく、映画の撮り方が気を衒って時間軸をいじることなく順当に年代を重ねていくことに誠実さを感じた。
それぞれがあさっての方向を向く家族が、バラバラになる理由とひとつに重なる理由は、家族の死。同じ理由なのが面白い。
お葬式で起こる悲喜交々。なさそうなエピソードであるような、それでいてありそうでもある。妙なリアリティがあり、葬式というシステムがまるで人生の縮図であるかのように作用している。
亡き人のために集まる、そこには悲しみで繋がった人たちがたくさんいる。超共感で少し悲しみは和らぐ。本来の葬式の意図は、残された人たちのためというのがよくわかる。
少なくても「小さなお葬式」と大きな字で書かれた看板を掲げる謙虚なき某会社を儲けさせるわけではない。
会話自体にも嘘臭さはない。むしろ言葉がない別れ。ほっぺをつねるだけ。たぶん素晴らしい贈る言葉で感動させることはできる。この映画の質であれば十分可能だった。しかしそれはしない。あえてしない。それでいい。それがいい。
足りないものだらけだった。
言葉が足りない。愛情が足りない。積極性が足りない。説明が足りない。
でもそれは本当に足りないのか。
ただ今までが過剰で多すぎただけではないかと思わされた。
逆に「生きていくのにいらないもの」もフューチャーされる。
おじいちゃんの夢に象徴されるように、あらゆるものを試して最後に辿り着いた場所。
実家を埋め尽くすたくさんのもの。隙間がないほどに詰め込まれており圧倒される。
それらは本当にいらないのか。
この世にいらないものなんてあるのか。
自問自答が続く。
そんな映画です。
たんたんと、優しさと嘘
starstarstarstarstar - 9ヶ月前
高杉真宙さんはハマり役ですね。
優しいけど暗い影がある。
単純な人間ドラマだけではなくちょっと深い。
私も良くつけ込まれるからな、、、そんなに優しくと無いけど、ちょっと共感。
所々に散りばめられるポートレートのような映像も、行間のようで良かった。
淡々と描く濃厚な人間模様
starstarstarstarstar - 9ヶ月前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
ダブルヘッダー1本目。主人公「羽猫山吹」の半生を彼の家族や出会う人々の姿を描いたヒューマンドラマ。
羽猫家の次男の事故死をきっかけに壊れ始めた羽猫家の人々、それぞれが抱えている「苦悩」「葛藤」そして題名にもある「嘘」が淡々と進むストーリーの中にも一人ひとり濃密に描かれていて約2時間と長めの作品ながら見応えはあった。
ただ山吹の母「雪乃」が20年近く付いていた「嘘」には衝撃を受けると共に「何故そんな嘘を・・・?」と疑問を持たざるを得なかった。
何故なら彼女のせいで父「淳吾」は愛想を尽かし、長女「紅」は心を閉ざし家族を捨てたがり、長男「山吹」は自らの「優しさ」を母に寄り添う形で十数年、手紙を通じて亡き弟の幻影を作り出さねばならなかった。例えそれが彼の「自責の念」からの行動であったとしてもだ。その点でやや納得いかなかったのが残念でした。
結果、山吹以外、羽猫家で唯一まともにすら見えてしまった祖母「澄江」の死をきっかけに最後は羽猫家が再び一つになったが、それぞれが不器用であるが故にもっと早い段階で全員が幸せな生き方が出来たのでは無いかと、若干のもどかしさを残した。羽猫家以外では山吹を振り回す彼の初恋の女性「遠山かな子」役の深川麻衣の厄介演技は際立っていた。
わかる
starstarstarstarstar - 9ヶ月前
バランスよくてじっくり見てしまった
ヤマブキ
starstarstarstarstar - 9ヶ月前
身内をふくめて、みんなからヤマブキと呼ばれている。その響きが、私には、なんとも単調に(無味乾燥に)聞こえ、彼と周囲との振る舞いや距離感に現れている(いた)ように感じた。