執着の先に…
starstarstarstarstar - 8ヶ月前
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クライム101
犯罪映画であり、同時に職業映画でもある一本。
プロフェッショナルを極めようとすればするほど成功に執着していく姿が描かれ、その先にある「勝ち続けなければ存在価値を見出せない」という虚しさや怖さまで踏み込んでいる。一方で、そこから生まれるプライドや意地のかっこよさも同時に映し出しており、その両面が本作の魅力になっている。
カーアクションも見どころではあるが、本作の真の魅力は各キャラクターの心情を丁寧に描いている点にある。登場人物それぞれが魅力的であり、そのキャラクターたちが静かに物語を進めながら、やがて一つの点へと収束していく展開は終始緊張感があり好みだった。
このタイプの作品としては珍しく、ラストがハッピーエンドで終わるのも個人的には好印象。同時に、この結末は好みが大きく分かれる可能性も感じた。
好きな俳優陣が勢揃いしていたこともあり、また派手さよりも“矜持”を描いた、大人のクライム映画に感じ、個人的には非常に楽しめた作品だった。
最後までどうなるのか
starstarstarstarstar - 8ヶ月前
わからない素敵なクライムストーリーです。当方は男性の為か、よくわからないがイケメンの若者に混じって2024年の世界でもっともハンサムな顔の第2位に選ばれたというクリス・ヘムズワース。
この映画ではCMの「アブダビ体験」を忘れて施設育ちの孤… 続きを読む
わからない素敵なクライムストーリーです。当方は男性の為か、よくわからないがイケメンの若者に混じって2024年の世界でもっともハンサムな顔の第2位に選ばれたというクリス・ヘムズワース。
この映画ではCMの「アブダビ体験」を忘れて施設育ちの孤高のアウトローとして西海岸の101号線沿いに強盗を続けている。もう1人の主役はフレンチイタリアンのマーク・ラファロ。上司にも後輩にも、妻にも恵まれない。そして御年59歳になってたハル・ベリー。女性であるが故に出世の道を閉ざされて都合良く使われている保険会社のベテラン社員を演じる。この3人の内2人の本当にいそうな役づくりが、クライムサスペンスの上質感を高めている。
ヘムズワースは、オーストラリア出身らしい、少し砂混じりな埃っぽさが魅力なのかな。個人的には中年で中間管理職の悲哀がよく出ているラファロ推しですね。しかしこの渇いたお話に、潤いを与えているのが衰えを感じないハル・ベリーのけなげな可愛いさです。
存分に楽しめる
starstarstarstarstar - 8ヶ月前
どこかで見たことあるようなストーリーとも言えるかもしれませんが‥
それは全然気になりませんでした。
善悪や倫理観を単純に示すのではなく
組織の腐敗や超格差社会等、
現代社会が持つ問題をより重層的・複合的に人物に絡めながら見せるからか
かえっ… 続きを読む
どこかで見たことあるようなストーリーとも言えるかもしれませんが‥
それは全然気になりませんでした。
善悪や倫理観を単純に示すのではなく
組織の腐敗や超格差社会等、
現代社会が持つ問題をより重層的・複合的に人物に絡めながら見せるからか
かえってとても新鮮に感じました。
そして俳優陣がかなりよかったです。
哀しみを秘めた瞳のクリヘム
ヨレヨレ刑事がはまるマーク・ラファロ
美魔女すぎるハル・ベリー
(53歳の役柄よりも実年齢はずっと上!)
魅力的なモニカ・バルバロ(眼福)
おじいちゃんでもすごい迫力のニック・ノルティ
またキモい役のバリー・コーガン
全員すごい良かった!
終わり方もよかったし、
ふざけすぎない、大げさすぎない、
しっとりとしたクライム映画を存分に楽しめました。
洋画っぽい洋画
starstarstarstarstar - 8ヶ月前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
面白かった。
ちょっと長く感じたけどラストいい結末だった。
危害は加えず迅速に盗みを行う犯罪者
一時魔は差したがコツコツやってきた勤続11年の保険営業
警察の保身よりも自説を信じて行動する警察官
三者三様の立ち回りだが、3人とも自らの仕事に矜持を持っているように見えて3人ともハッピーになれたであろう結末は良かった。
仕事も雑で粗暴なバイク野郎は仕方ないと思うようなストーリーで、富豪も結果的には大損失だがスッキリするような展開になるのは清貧さを主人公がまとっていたからかもしれない。
タイトルにもある101号線沿いで事件が起きていることは特筆すべきでもないというか、ちょっと調べればわかりそうなことなので、そこを大発見として取り上げたり、一方でそれを認めようとしない警察の上役の感じはちょっとどうなのと思った。
でも、強盗とかカーチェイスとかアクション的な要素よりは、それぞれの登場人物の心情が垣間見えて良かったように思う。ジェームズとマヤは幸せになって欲しい。
あと、バイクのスタンドとか車の扉とかと連動したカメラアングルがなんだかとっても素敵だった。カーランプが一筋に続くハイウェイをぐるっと回して天地がひっくり返る画も見惚れていた。
何が悪だかわからなくなるような、主人公に感情移入しちゃうような仕掛けになっていたように思う。
撮影技法的なものもあるのかもしれないが、あーこういうのだよな洋画って、そんな風に思った。
クライム421(しぶい)
starstarstarstarstar - 8ヶ月前
この映画を見て2つの言葉が思い浮かんだ。ひとつは「いぶし銀」。
ニュアンスとして掴んでいるが説明はできないので具体的にどういう意味か調べると「表面に光沢がなく黒ずんだ灰色をした銀あるいはその様子。光沢を消すことでアンティークのような深い陰影… 続きを読む
この映画を見て2つの言葉が思い浮かんだ。ひとつは「いぶし銀」。
ニュアンスとして掴んでいるが説明はできないので具体的にどういう意味か調べると「表面に光沢がなく黒ずんだ灰色をした銀あるいはその様子。光沢を消すことでアンティークのような深い陰影と渋い風合いが生まれる。人物として例えると年齢を重ねてさらに魅力が増すような円熟味のある状態」。
まさにこの映画そのものズバリ。
渋い。渋すぎる。
そんな雰囲気な中に暴力反対のコミ障な強盗屋は異質。完全に感情を殺せるクールなプロフェッショナルではないところがミソ。
いや異質ではないか。この世界では異質ではなくて日常生活では異質ってことか。そんな日常生活で異質な人たちがたくさん集まっている。
団体行動ができないはみ出し刑事や遮二無二手柄を狙う若手強盗屋、ジェンダー差別にもがきやがて目覚めるオールドミス(53歳のオールドミス設定だが美し過ぎる笑。設定をぶっ壊してしまいそうな美しさ)。
たぶんキャスティングの段階で「古今東西、いぶし銀な俳優!」でどんどん挙げていったと思われる笑。主役格の人たちは当然そうで脇を固める人もそう。ニックノルティやジェニファージェイソンリーなど。いぶし銀だらけ。
この街の見立ても渋い。
夜間に混雑している首都高速の上下線を映す街の俯瞰ショットが、生き物の体内にある静脈と動脈のように見える。街全体が大きな生き物(モンスター)であるかのように。このやり口もいぶし銀の手法。
もうひとつ浮かんだ言葉はなんともチープで世界観を壊してしまいそうなのだがコレ。「ドキドキハラハラ」(我がボキャブラリーの貧困さを恨む)。
なので、要約するとこの映画「ドキドキハラハラいぶし銀」となります。キャッチコピーでどうでしょう。世界観壊すなあ笑。
何もかも完璧であるのだが、ひとつ文句を言わせてもらうとタイトル「クライム101」。この数字は渋くない(101匹ワンちゃん浮かぶからかなあ笑)。421(しぶい)もしくは124(いぶし)でいっときますか。
アクションより人間ドラマに重きを置いているので少し注意が必要。アクションメイン的な予告で期待すると肩透かし喰らうかも。それでもアクションも素晴らしいけどね。IMAXで見なかったことを後悔するほどに。
しばらくその世界観に浸っておきたい映画です。